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旅の体験談

近江神宮の観光、かるたの聖地で知られる「ちはやふる」の舞台

近江神宮の桜門

かるたの聖地として知られる「近江神宮」は、大人気漫画・アニメ「ちはやふる」に登場する競技かるたの舞台です。

漫画やアニメだけでなく、実写映画にもなっているので、そちらで知った方も多いのではないでしょうか。

何百年前に創建された神社仏閣が多い中、比較的新しくできた神社ですが、自然豊かな表参道を含め神聖な雰囲気が漂います。

境内には、色鮮やかな桜門や日本初の時刻制度「漏刻」など見どころ満載なので、「ちはやふる」を知らない方でも十分楽しめますね。

本記事では、境内にある近江勧学館で公開中の「ちはやふる」の舞台を含め、近江神宮の見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 近江神宮の見どころを知りたい
  • 競技かるたの舞台に興味がある
  • 「ちはやふる」のファンである

かるたの聖地「近江神宮」とは

近江神宮の境内

近江神宮は、滋賀県大津市に位置し、年間50万人以上の参拝者が訪れる滋賀県を代表する神社の1つです。

創建は1940年(昭和15年)と比較的新しく、社殿は近江造りと呼ばれる様式ですね。

実は近江神宮が鎮座する地には、興味深い事実が隠されている。それは、飛鳥時代に飛鳥より近江国大津に遷都したことに関係します。その都は近江大津宮(大津京ともいう)といいますが、どこに存在していたのかは、いまだ特定されていません。

けれど、戦後の発掘調査で近江大津宮の遺跡の一部が琵琶湖の西側の住宅街でみつかっており、その周辺一帯は都であったことが確実視されています。

つまり、かつて都があった場所に近江神宮があるといえますよ。これには、歴史ロマンを感じずに入られません。

百人一首の札

また、以前から「かるたの聖地」として有名でしたが、人気漫画・アニメ「ちはやふる」の影響により多くの人々に広く知られるようになりました。

近江神宮では、競技かるたの日本一を競う「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」など年中を通して、様々なかるた大会が開催されています。

近江神宮のご祭神・ご利益・所要時間

近江神宮の風景

近江神宮のご祭神は、大化の改新で有名な天智天皇(てんちてんのう)です。

一般的には、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)のほうが聞きなれているかも。大化の改新では、中大兄皇子と中臣鎌足(なかとみのかまたり)がタッグを組み、当時国を支配していた豪族・蘇我(そが)氏を滅ぼしたことは、歴史の授業で習いますね。

これにより、豪族中心の政治から天皇中心の政治へと改革が成されたのは、画期的なことでした。

天智天皇は、日本国憲法の源をなす「近江令」の制定を始め、日本で最初に戸籍制度、学校制度、税金制度などを作り日本の基盤を作った人物です。

近江国の発展は、天智天皇がこの地に都をおいたことから始まったとされており、古来より「開運の神」「導きの神」として崇敬されています。

近江神宮の境内

ご利益には、運命開拓・天命開拓・産業繁栄・厄除け・安産祈願・学業成就・家内安全・病気平癒・交通安全など多岐にわたるのも頼もしい。

境内を一通り見て回るのであれば、約30~40分もあれば十分ですが、是非立ち寄って欲しい場所が近江勧学館です。

近江勧学館では、「ちはやふる」の舞台に触れることができる。近江勧学館の見学も含めると、所要時間は約1時間ほどみておきましょう。

近江勧学館で「ちはやふる」の舞台に触れる

近江勧学館
近江勧学館

実は天智天皇は、「歌かるたの祖神」とも呼ばれており、小倉百人一首の巻頭の歌は天智天皇が詠んだものですよ。

それほど「かるた」に縁があります。先ほども触れましたが、競技かるたの最高峰の大会である「名人位・クイーン位戦」を始め、高校生の「全国高等学校かるた選手権大会」(通称:かるた甲子園)が近江勧学館で行わている。

競技かるたを楽しんでいる人たちにとっては、近江神宮はまさに憧れの地です。たとえ、競技かるたをしたことがなくても、ちはやふるを読んだことがある人ならば、共感できますね。

近江勧学館は、大会やイベントがない時は、無料で自由に入館できます。

競技かるたの舞台を見学

近江勧学館の館内

館内に入ると、入口付近には作者の末次由紀(すえつぐゆき)さんの原画や絵馬、映画ちはやふるメンバーのサインなどを展示しています。

ちはやふるの原画
ちはやふるの原画
末次由紀さんの絵馬
末次由紀さんの絵馬
映画ちはやふるメンバーのサイン
映画ちはやふるメンバーのサイン

館内の至るどころには、ちはやふるに登場するキャラクターのパネルが設置されている。こういうファンサービスは素直に嬉しい。

畳の上には小倉百人一首が並べられており、「競技かるた」の臨場感を感じ取れますね。

競技かるたの様子(札を並べている状態)
競技かるたの様子(札を並べている状態)
百人一首の札

競技かるたは、名称に「競技」がついていることから分かるようにスポーツです。「畳の上の格闘技」とも呼ばれ、体力や精神力、集中力、反射神経、暗記力、判断力を必要とする運動ですよ。

一見簡単そうに見えますが、かなり奥が深いスポーツであることは、ちはやふるを読んで知りました。

また、若い世代から年配の方々まで幅広い年齢層に人気を博しています。

1階を見学していると、面白そうな巨大かるたを発見。どうやらこのかるたを持ち出して、館内の至るどころで撮影してもOKなんだとか。

なので、千早と詩暢(しのぶ)をバックにこのように並べてみました。

巨大かるた
巨大かるた

名付けて「紫式部 VS 和泉式部」です。本当は清少納言もあればパーフェクトなのに・・・(清少納言のパネルは見当たりませんでした)

平安中期の才女たちを一同に揃えましたが、興味がある方は、彼女たちの関連性をググって調べてみて下さい。

2階へ上がると、競技かるたの大会が行われる「浦安の間」を見学できます。

浦安の間
浦安の間

一面に畳が敷かれた大広間を見るとテンションが上がってくる。ここで名人位・クィーン位決定戦が行われると思うと、どこからか「バン!」「ババン!」と畳をたたく音が聞こえてきそうですね。

尚、実写映画「ちはやふる」の撮影が行われた場所だそうです。

「カルタくじ」とオリジナルグッズ

カルタくじ
カルタくじ

近江勧学館では、百人一首が書かれた「取り札・読み札」から1枚を引く「カルタくじ」があります。

この札は、競技かるたで使用する札を加工しているとか。そのままキーホルダーとして持ち帰れますよ。是非、好きな歌人や好きな和歌を狙って、チャレンジしてみて下さい。

また、「ちはやふる」のオリジナルグッズを販売しています。

ちはやふる時計やTシャツ、キーホルダーなどファンにとっては嬉しいものばかり。

ちはやふる Tシャツ
ちはやふる Tシャツ
和歌のキーホルダー
和歌のキーホルダー

ここでしか売っていない商品もあるので、是非チェックしてみて下さい。

着物を体験できる

衣裳部
衣裳部

「ちはやふる」の世界にもっと入り込みたい方は、着物のレンタルがおすすめです。

近江神宮の衣裳部では、事前予約が必要ですが着物・袴のレンタルを行っています。境内を散策しながら、写真撮影などを楽しみましょう。

利用料金は、1人1,000円(税込)で1時間です。女性用だけでなく、男性やお子さん用もあるので、カップルや家族で楽しんでみては如何でしょうか。

【見所①】色鮮やかな桜門

楼門
楼門

表参道を抜けた先に見えてくるのは、鮮やかな朱塗りの楼門です。ちやはふるで見たことのある景色に、思わず感動。

一歩ずつ階段を上って、楼門を見上げながら歩きました。(危ないので真似しないように。)それにしても、青空の下ではとても写真映えしますよ。

境内から見る楼門
外拝殿から楼門を眺める

澄んだ青空と朱色の調和が素晴らしい。私が訪れた時間帯は、正面からの撮影は逆光だったため、裏から撮影すると色鮮やかな朱色が強調されご満悦。

この楼門の前で記念写真を撮ると、よい思い出になりますね。

ちなみに私が使っているカメラは「SONY RX100M7」です。高級コンデジはコンパクトで持ち運びがしやすく、とても綺麗な写真が撮れるのでおすすめです。

【カメラに関する話】

神社仏閣をめぐりながら記念撮影を撮るのは楽しいですね。下記記事では、カメラに関する話を紹介します。

【見所②】内外拝殿を廻廊が結ぶ「近江造り」

回廊
回廊

近江神宮の特徴は、内外拝殿を廻廊が結んでいる「近江造り」の構造ですね。または「昭和造り」とも呼ばれています。

楼門の先に見えるのが外拝殿。一般の参拝客が立ち寄れるのはここまでです。外拝殿の先には内拝殿があり、その奥に本殿があります。

外拝殿
外拝殿

枯山水のような玉砂利が敷かれた中庭の先には、内拝殿と本殿が佇んでいますが、お祓いなどをする場合に進めるようですよ。

外拝殿に上がったら是非、振り返ってみて下さい。楼門を見下ろす形となり美しい光景が見られます。

風情ある回廊を歩いていると、栖松遥拝殿(せいしょうようはいでん)を見つけました。

栖松遥拝殿
栖松遥拝殿

こちらは、有栖川宮家から祭祀を引き継いだ高松宮家の祖霊社をうつしたそうです。

ここで手を合わせて、皇室のご繁栄と国の安寧をお祈りしましょう。

【見所③】木製の百人一首の札

板かるた
板かるた

回廊の端まで歩いた後、その先にある神楽殿には、小倉百人一首の札がずらりと並んでいます。ここまで並ぶと壮観な眺めですね。特に面白いと思ったのが板かるた。

一般的に百人一首の札は和紙で作られるのですが、北海道では木札を使って行うローカル文化があるという。普段あまり見かけない板かるたを、思わずまじまじと見続けてしまいました。

ちなみに和紙で作られた札も展示しています。

和紙で作られた百人一首の札

【見所④】水を用いた日本最初の時計

漏刻
漏刻

天智天皇は様々な画期的な政策を行ないましたが、その中でも特に凄かったのが日本で初めて水を用いた時計を作ったことです。

その時計が「漏刻(ろうこく)」であり、境内には復元された漏刻が見られます。

水を流して、容器に溜まった水位の変化から時間を読み取るという。なるほど、よく考えられていますね。この漏刻は、1964年(昭和39年)にオメガ社総代理店・シイベルヘグナー社より奉納されました。

古代の火時計
古代の火時計

境内を歩いていると、ダックスフントのような体形で頭が龍の形をしているオブジェを見つけます。実はこれ時計なんだとか。初見で時計と見抜くのは難しいかも。

これは、1979年(昭和54年)にロレックス社から奉納された「古代の火時計」の復元模型です。

古代の火時計の鉄球

約4,000年前に中国で夜間の時間を計るものとして用いられていました。どのように使うのか興味津々ですね。

その他にも「矢橋式日時計」や「精密日時計」がありました。矢橋式日時計は、岐阜天文台の矢橋徳太郎氏が考案したものですよ。

矢橋式日時計
矢橋式日時計

こちらの精密日時計にある中央の棒は、北極星の方向を指しているといいます。

精密日時計
精密日時計

珍しい時計に興味を持たれた方は、境内にある時計館宝物館へ足を運ばれてみては如何でしょうか。

【見所⑤】自然豊かな表参道と歌碑・句碑

一の鳥居
一の鳥居

一の鳥居をくぐった先にある表参道は、たくさんの木々に囲まれており「神域」と呼ぶにふさわしい空間が広がっています。

私が訪れた時期が桜シーズンだったこともあり、至どころで桜が咲き誇っていました。

表参道
表参道
桜

聞くところによると、鮮やかなピンクの景色を楽しめるため、桜目当てに多くの参拝者が訪れるそうです。

お気に入りのカメラでスナップ撮影を楽しんでみては如何ですか。ちなみにスナップ撮影に優れた高級コンデジをこちらで紹介しますね。

また、境内には俳聖・松尾芭蕉や春日真木子など13名の歌碑や句碑が点在しています。

春日真木子の歌碑
春日真木子の歌碑

厳かな雰囲気をまとう表参道をゆっくり歩きながら、歌碑や句碑を探してみるのも面白いですね。

時計館宝物館へ足を運んでみよう

時計館宝物館
時計館宝物館

天智天皇が、日本で初めて時間を国民に知らしめたことにちなんで、建てられたのが時計館宝物館です。

各種の和時計や江戸初期の懐中時計など約180点の時計や重要文化財・楼閣山水図屏風などを展示しています。尚、館内は撮影禁止なので気を付けるように。

ちなみに日本最古と言われる江戸時代の懐中時計は、表面に精緻な彫刻が施されており、スイスで製造したといいます。

また、この博物館では附属の学校として「近江時計眼鏡宝飾専門学校」が設けられている。時計の技術者を養成しており、時計の修理を請け負う時計工房がありますね。

時計館宝物館

  • 営業時間 9:30~16:30(入館16:15まで)
  • 休館日 月曜日(祝日の場合は開館)
  • 拝観料 一般300円 、小・中学生150円

近江神宮の基本情報とアクセス

住所滋賀県大津市神宮町1-1
電話番号077-522-3725
参拝時間6:00~18:00
【ご祈祷】9:00~16:00
【お守り・御朱印授与】9:00~16:30

【アクセス】

  • JR大津駅からタクシーで約7分
  • JR大津京駅から徒歩約15分
  • 名神高速道路「京都IC」から車で約10分

近江神宮の駐車場

近江神宮の駐車場は、年末年始以外は無料で利用できます。

普通車は200台駐車可能であり、正月は臨時駐車場を含めて500台は駐車可能になりますね。

尚、12/31~1/5の期間は有料(普通車500円)です。

まとめ

かるたの聖地を表す看板

近江神宮は、かるたの聖地として知られており、天智天皇を祀る神社です。

大人気漫画・アニメ「ちはやふる」に登場する競技かるたの舞台であり、年中を通して様々なかるた大会が開催されています。

「ちはやふる」のファンの方はもちろんのこと、そうでない方も楽しめる数々の見所があり、たくさんのパワーを授かれますよ。

青空の下、自然豊かな表参道を歩いた先に見えてくる、鮮やかな朱塗りの楼門を見上げてみませんか。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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