自転車の楽しみ方の1つには、ロングライドがあります。
ロングライドの具体的な走行距離は、特に定義があるわけではありませんが、一般的には1日で100km以上走る長距離走行を表すことが多いですね。
この「1日で100km走る」というのは、ロードバイクを始めて間もない人にとっては、初心者卒業の登竜門といえる。その過程では、ロードバイクの様々な魅力を体験し、より自転車が好きになるだろう。
それに何よりも自然と向き合いながら、自転車の醍醐味を存分に味わえます。また、自分の可能性にチャレンジしたり、非日常を気軽に体験できるのもポイントが高いですね。
もちろん楽しむためには、それなりの準備が必要となるので、必要事項を覚えて実践していこう。
本記事では、サイクリストに大人気なロングライドの魅力と、存分に楽しむために覚えておくべき必要なことについて説明します。
ロングライドの魅力とは
ロングライドでは、いつもの生活圏内から離れて長距離を走るものなので、非日常を満喫できます。
長距離を走っている内に、ビルが立ち並ぶ都会の風景や美しい田園風景、潮の香を感じ取れる海岸線など景色の移り変わりを堪能できる。
さらに春は桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色など四季折々の美しい景観が、走りに色をそえるだろう。そのため、自然の変化を体感しながら心地良い時間を過ごせるのは魅力的です。
もちろん距離が長くなる分、走りやすい平坦路ばかりではなく、峠や山道のような厳しめの上り坂があったり、反対に滑空間を楽しめる下り坂が続くなど路面状況は、刻々と変わりゆくものだ。
そんな中で、風向きに影響を受けながら、五感をフルに活かして自転車を走らせるのは「根源の楽しさ」と断言できる。
また、目標地点まで走り終えた後の達成感や充実感は格別で、ロングライドの楽しさに魅了されます。
そこで、ロングライドの魅力を以下にまとめました。
- 美しい景色や町並みを楽しめる
- 大きな達成感、充実感が得られる
- 心身ともに健康になる
- 旅で出会った人たちとの楽しい触れ合い
これらの魅力は、自転車旅(ツーリング)と同じなので、こちらの記事でくわしく紹介します。
ちなみにツーリングとは、目的地が決まっている自転車旅行やスポーツとしての長距離サイクリングを表す。そう意味では、ロングライドに似ているといえるだろう。
すると「ロングライドと自転車旅は、いったい何が違うのか?」と疑問に思う方もいると思うので、次の項では、この違いについて説明します。
ロングライドと自転車旅(ツーリング)の違い
ロングライドと自転車旅の違いには、明確な定義がある訳ではありません。
けれど、名前の持つイメージから以下の通りに分類すると分かりやすいですね。
- ロングライド
- 自転車で走ることを第1目的とし、最終的には目的地まで走り切ることを目指す
- 道中で観光やグルメなどを楽しむのもOK
- 一般的には、100㎞以上の長距離日帰りライドを表す場合が多い
- 自転車旅(ツーリング)
- 自転車で走ること以外にも目的がある
- 道中で観光やグルメなどを楽しみながら旅を満喫
- 長距離走行のイメージが強いが、旅情を感じるならば走行距離は関係ない
解釈の仕方によっては、見解が異なってしまいますが、おおむね両者の違いはこれらの通りでしょう。
ロングライドを楽しむために覚えておきたい必要事項
ロングライドを十分に満喫するためには、事前準備が大切です。そこで、楽しむために覚えておきたい必要事項を以下にまとめました。
- パンク修理をマスターする
- 普通に100kmは走れるようになっておく
- 必要なアイテムをそろえる
- リタイヤや事故などに備える
- 輪行ができる
それぞれについて説明します。
パンク修理をマスターする
定期的にしっかりとメンテナンスをしておけば、メカトラブルにあうリスクはかなり低いものです。
しかし、どうしても起きてしまうのが「パンク」でしょう。路面には、ガラス片など気付きにくい小さな異物が落ちていることが多い。そのため、タイヤに刺さるとパンクしてしまいます。
走り方を工夫したり、耐パンク性能の高いタイヤを履くことで、パンクリスクを軽減できますが、長距離を走る分、常にそのリスクはつきまとうのは仕方がありません。
特に町中から離れていると、自転車ショップへ持ち込むのも大変なので、その場で自分でパンク修理できなければ途方にくれますよ。
ロングライドでは、パンク修理の技術は必須です。少なくとも予備チューブと交換ができるようになっておこう。チューブ交換の作業は、パンクを修理するより手間がかからないので、出先では重宝します。
普通に100kmは走れるようになっておく
ロングライドを走り切るためには、個人差はありますが、ある程度の体力が必要ですね。初心者では1日に40kmも走れたならば十分凄いですよ。
体力がついてくれば、その分だけ走行距離が延びていき、必要な知識を学び経験を積むことで、普通に100kmを走れるようになります。
また、走力に余裕があればその分だけ、道中の景色を楽しんだり、寄り道する時間的な余裕も生まれるので、その頃には見える景色も違っているでしょうね。
そこで、100km完走するために、学ぶべきことを以下にまとめました。
- まずは体力アップを図り、中距離を走れるようになる
- ロングライドの計画を立てる
- ロングライドはペース配分が重要
- 休憩や補給はしっかり取る
- リタイヤしてしまう理由を理解する
くわしくは、下記関連記事で紹介します。
必要なアイテムをそろえる
長時間走ることになるロングライドでは、便利だからといって、何でもかんでもアイテムを持ち運ぶのはおすすめしません。
アイテムが多くなると、その分だけ重量が増加してしまい、たとえ100km完走したとしても、疲労困憊になる可能性がありますね。
そこで、必要なアイテムを厳選して持ち運ぼう。
たとえば、安全のために必要なヘルメットを始め、水分補給に役立つボトル、夜間走行に必須なライト、義務付けられているベル、パンク修理一式を詰め込んだツールケースまたはバッグ類は必須です。
その他にも色々なアイテムがありますので、ロングライド時の装備・持ち物を選ぶポイントを以下にまとめました。
- 荷物は軽量コンパクト
- 荷物はできるだけ背負わない
- 装備は使い勝手の良いものを選ぶ
- パンクなどトラブル対応に備える
- 夜間走行に備える
くわしくは、下記関連記事で紹介します。
リタイヤや事故などに備える
ロングライドに限った話ではありませんが、自転車へ乗るならば予期せぬトラブルや事故などに対して常に備えておくのは大事です。
特にロングライドでは、長時間のライドとなるため、トラブルに合う確率は比較的高まります。
たとえば、道中にスリップして転倒するかも知れないし、いくら気を付けていたとしても、相手の不注意で事故に巻き込まれるかも知れないですね。
たとえトラブルに見舞われても、その後は状況に応じて冷静に対処しよう。
また、自分が加害者になる可能性だってゼロではありません。衝突などで物を壊したり、人に怪我をさせるかも。
事故の内容によっては、高額な賠償責任が発生するので、賠償責任保険は必須ですよ。
輪行ができる
ロングライドするならば、輪行はできるようになっておきたい。
鉄道網が発達している日本国内では、列車へ輪行袋に入れた自転車を持ち込むことで、行動範囲が広がります。
たとえ100km走れたとしても、自宅までの往路復路を考えると行動半径は50kmとなる。輪行できれば、100km先の目的地へ到着後に鉄道で帰路に付けるため、単純に考えると、行動半径は2倍となる訳だ。
また、輪行を交えたロングライドでは、より見知らぬ土地を走行できる機会が多くなるものですね。
それに疲労困憊で途中でリタイヤしたり、メカトラブルで走れなくなったとしても、近くの駅から列車で帰路につけれるというのは安心感があります。
まとめ
本記事では、ロングライドの魅力や楽しむために必要なことを説明しました。
最後にもう一度、ロングライドを楽しむために覚えておきたい必要事項を以下にまとめます。
- パンク修理をマスターする
- 普通に100kmは走れるようになっておく
- 必要なアイテムをそろえる
- リタイヤや事故などに備える
- 輪行ができる
いきなりロングライドするのは、はっきりいって無謀です。まずは、長距離を走れるよう徐々に走行距離を延ばしながら、体力の向上を図ろう。
また、ロングライドを行なう際には、体調を整えておくことが大事。長時間走るため、絶対に調子が悪いときは、無理して走らないようにして下さいね。
自然と向き合いながら、ロングライドを満喫しましょう。