自転車で会社へ通勤したい方の理由は、健康維持や渋滞の回避など様々です。
自転車通勤に使う車種は、ママチャリなどのシティーサイクルやクロスバイクが人気ですね。しかし、ロードバイクで通勤したいと考えている人も少なくないでしょう。
そもそも自転車通勤には勤め先の了承が必要ですし、ロードバイクで通勤するならば、ママチャリと違ってそろえるアイテムが多くなる。
さらに通勤中の服装や荷物をどうするのか考えなければならないことがそれなりに多いですよ。
本記事では、ロードバイクで通勤するならば注意すべきポイントを説明します。
勤め先が自転車通勤できるのか確認する
「自転車通勤したい」と思っていても、肝心の会社側が認めている必要があります。
そこで一番始めに勤め先の就業規則を確認しよう。ほとんどの会社では、通勤手段のルールについて細かく指定しているものですね。もし規則の内容がよく分からないのであれば、総務や人事担当者に話を聞いて下さい。
これをおろそかにして、自分で間違った判断をすると、後から大変な目にあいます。
東京都心のようなオフィス街にある会社では、ほとんど自転車通勤が禁止ですよ。こういうところは、人や車通りが多く、自転車の通行に適さない道路が多い。
会社側にとっては、自転車通勤による事故リスクが高くなるので絶対に認めてくれません。
私も一時期ですが、都心部で務めた際には会社側と色々と交渉したのですが、やっぱり無理でした。
会社側が自転車通勤を認めないのは、主に自転車の事故リスクと駐輪スペースの問題です。もし規則を無視して通勤すると、ばれた時は確実に懲戒処分の対象ですよ。
降格や解雇といった重い処分が下される可能性は低いでしょうが、注意されても繰り返していると、当然処分は重くなる一方ですし何より信頼を失います。
ロードバイクで通勤する際に必要なアイテムを準備する
趣味でロードバイクに乗るのと違って、通勤で使うとなれば移動手段となります。
週末のサイクリングでは、たとえ当初の予定していた時間通りに移動できなくても、ソロであれば誰からも怒らませんね。
しかし、通勤となると話が全く違ってくる。必ず決められた時間までに勤め先へ辿り着かなければなりません。
通勤中では、予期せぬパンクに対処できるようパンク修理セットを準備したり、突然の雨に備えてレインコートや泥除け(フェンダー)を用意しておきたい。
また、就業時間によっては、帰宅時に夜間走行になるのでライトは必須となる。そもそもライトとベルは、法律で自転車に装備することを定められています。
さらに通勤時にコンビニなどお店へ立ち寄る際には、キックスタンドがあるとお手軽に駐輪できるので、使い勝手がよいですね。
通勤時間帯は車やバイク、自転車、歩行者により道が混雑することから、思わぬ事故につながる可能性がある。
なので、直視だと見えにくい後ろ側をカバーするためにもバックミラーがあると、より安全に走行できるので装備しておきたいです。
ちなみにバックミラーの取り付けは、法律で定められてはいませんが、あるとないとでは走りやすさが違ってくるので、あるに越したことがありません。
ママチャリと違ってロードバイクは、走るために特化した乗り物なので、ライトやベル、泥除け、スタンドなどは標準装備されておらず、後から取り付けるのが基本ですよ。
ロードバイクで通勤する際には、事前に必要なアイテムを準備して、きちんと使えるように整備しておきましょう。
ロードバイクで通勤する際に注意すべきポイント
自転車通勤では、必ず決められた時間までに勤め先へ辿り着かなければならないため、時間に余裕をもって出発することが大切になります。
ロードバイクは、ママチャリと違ってスピードを出せますが、その日の道の混雑状況によっては自慢のスピードを活かせないことも多い。
もし焦っていつもより速いスピードで走行し続けていると、注意散漫になることも。そうなると、事故のリスクが高まるだけですよ。
大事なことなのでもう一度いいますが、「時間に余裕をもって出発する」という心構えを肝に銘じて下さいね。
心構え以外にも注意すべきポイントは色々あるので、以下にまとめました。
- 駐輪場の確保
- 通勤中の服装と靴
- 荷物の持ち運び
- 走行距離とコース選び
- 雨対策
それぞれについて説明します。
駐輪場の確保
勤め先から自転車通勤のOKをもらえたら、勤務中にどこへ自転車を保管しておくのか考えよう。
自転車通勤が可能な会社であれば、たいていは会社の敷地内に駐輪場があるケースが多いですね。それが屋根付きの駐輪場ならば、雨に濡れる機会が少なくなるのでありがたいですよ。
会社によっては、地下駐輪場や専用の駐輪部屋があることも。駐輪する際には、しっかりと鍵をかけておけば盗難の可能性は限りなく低くなります。
会社の敷地内に駐輪できない場合は、一般駐輪場を利用するケースが多い。そうすると、高価なロードバイクを長時間駐輪しておくのに抵抗を感じる方も少なくないでしょう。
駐輪の際には、頑丈な鍵で2重や3重ロックを絶対にしておきたい。さらに監視カメラの近くなどに置くようにすると好ましいですね。また、万が一の備えとして、自転車の盗難保険へ加入しておくと安心できます。
どうしても一般駐輪場に不安を感じるのであれば、セキュリティが整っている会員制の駐輪場がおすすめ。月々のサービス利用料はかかりますが、更衣室やシャワーを備えていたりするので検討する価値は十分にあります。
通勤中の服装と靴
勤め先に更衣室があるのであれば、普段のサイクリングへ出かける服装や、動きやすく風通しのよい服装を選びたいです。
更衣室に着替えを置いておくと、わざわざ着替えを運ぶ必要がなくなります。
通勤距離にもよりますが、スーツを着たままで通勤するのはアリですよ。その際、風通しのよい自転車通勤用のスーツが便利。もちろん一般的なスーツでも構いません。
特に注意したいのは、スラックスの裾がすり切れてしまったり、汚れたりする問題だ。裾をまくることで対処できますが、裾止めバンドを活用する方がスマートかな。
通勤時にレーサーパンツを履くかどうかは、通勤コースや通勤時間により判断が変わってきます。私がロードバイクで自転車通勤していた時は、レーサーパンツは履いていませんでした。
なので、個人的に20~30分程度の移動であれば、特にレーサーパンツがなくても大丈夫だと思います。(この辺りは、個人差がありますね。)
革靴を履くのであれば、フラットペダルか片面がフラットのペダルを選ぶしか選択肢がありません。
勤め先では特に靴の指定がなくて、ビンディングペダルを使いたいのであればSPDのような歩行しやすい靴が便利です。
もしSPD-SLを使っているのであれば、フラット化できるアダプターがあるので活用しよう。そうすれば、わざわざ通勤用にペダルや靴を取り替える必要がないですね。
荷物の持ち運び
自転車通勤に着替えや仕事道具、弁当などの荷物を持ち運ぶには、自転車用のリュックを使うのをおすすめします。
荷物を安定して背負えるし、何よりも背中にあたる部分がメッシュになっているので、通気性が確保されているのがいいですね。
そもそも通勤時に重い荷物を持つ人は少ないだろう。なので、1時間以内の通勤であればリュックを背負い続けていても、ほとんど疲れません。
もし荷物が多くなるのであれば、キャリアを取り付けてサイドバッグやフロントバッグなどを活用するとよいでしょう。
走行距離とコース選び
実際に自転車通勤を始めて見る前に、一度は通勤コースを試走してどれくらい時間がかかるのか確認して下さいね。
できれば普段と同じ時間帯で試走するのがベストですが、そのためだけに会社を休むのは難しいと思う。そうなると通勤する時間帯の交通量は把握できないですが、それでもコース上の危険な場所を確認できるので、行なう価値は十分にあります。
また、自転車通勤の走行距離が長くなるほど通勤時間がかかるので、長続きしない人も出てくるだろう。
なので、走行距離は朝から気持ち良く走りながらプチサイクリングを楽しめる片道5~10kmがおすすめです。
ロードバイクで走るならば、それほど大した距離ではないので、あまり疲れません。気分良く走っていると、会社へ到着するころには、仕事へのモチベーションも高まるというものだ。
長くても走行距離は片道15kmまでにすること。そうすれば、平均速度が時速15kmでも1時間で会社へ辿り着く。
ロードバイクに乗り慣れているのであれば、その後の仕事に対して疲労による影響は少ないですね。
雨対策
雨天時に自転車通勤するならば、レインウェアは必須です。さらにレインシューズカバーも使用しよう。
たとえ雨天でなくても、突然の雨に備えてレインウェアは常に備えておきたいですね。
帰宅時に夜間になるならば、激しく雨が降っていると、ライトの光が弱ければ前方を確認するのは難しい。これは、車のドライバーからも自転車の発見が遅れる原因となり得るので、追突されるリスクが高まります。
そもそも雨の日には自転車で通勤しないという選択肢は大いにアリです。
ちなみに、私は自転車で通勤した後、夜の帰宅時に大雨が降ってきた時は、会社に自転車を置いてバスなどの公共交通機関を使って帰宅していました。
雨天時の自転車通勤は、視界がよくなかったり、スリップがしやすくなります。
また、ディスクブレーキでなければ、ブレーキがききにくくなるので、普段より安全運転を心がけ、スピードを抑えて走りましょう。
夏場の自転車通勤は汗対策が必須
夏になると、気温が30℃を越えることも珍しくありません。そんな中、自転車で通勤すると、徒歩と比べて風が流れ込んでくるため、涼しく感じられますね。
しかし、大量の汗が流れるので、会社に到着して自転車を降りると、とたんに汗臭さを感じるだろう。
シャワー室がある会社であれば、汗を落とすしてスッキリできますが、そうでなければデオドラント効果のある汗ふきシートなどで汗を拭いて、冷却スプレーを使用して着替えるのが効果的。
さらに汗をかく前に制汗剤を使用すると良いです。そうすれば、汗臭さも消えてサッパリした気分になります。
特に夏場は水分補給に気を付けたい。夏場の自転車通勤で一番怖いのは熱中症だからだ。
近年では35℃以上になる日も多く、身に危険を感じるレベルなので、そんな日は自転車通勤しない方が賢明だと思います。
もしそれでも自転車通勤するのであれば、決して無理しないこと。自分の体調と相談して行って下さいね。
まとめ
本記事では、ロードバイクで通勤する際に注意すべきポイントを説明しました。
最後にもう一度、そのポイントを以下にまとめます。
- 駐輪場の確保
- 通勤中の服装と靴
- 荷物の持ち運び
- 走行距離とコース選び
- 雨対策
通勤なので、決まった時間までに勤め先へ辿り着かなければならないので、初めて自転車通勤する際には、事前に通勤コースを走っておいてどのくらい時間がかかるものなのか知っておこう。
また、パンクなどのトラブルや突然の雨に備え、必要なアイテムをしっかりと準備しておきたい。
特に朝は交通量が多いので、車や歩行者などに気を付けて下さいね。時間に余裕をもって出発して、くれぐれも安全運転を心がけましょう。