サイクリストというのは、いずれ「輪行」にチャレンジする機会が多いです。輪行するに当たり、もっとも活用する交通機関といえば「鉄道」でしょう。
ロードバイクやクロスバイクなどスポーツ向けの自転車を初めて買った時は、自分が暮らしている町を中心にサイクリングを楽しむものです。
そのような日々がずっと続いていると少し飽きてきて、新たな刺激を求めだします。輪行で初めて行く土地やあまりよく知らない町へ遠出するのは、そんな刺激を満たす手段の一つですよ。
いきなり宿泊アリの輪行でも構いませんが、それは敷居が高く感じるだろう。なので、最初は日帰り輪行から始めるのがおすすめです。
本記事では、自転車趣味のスキルアップとして、鉄道輪行を日帰りで楽しむ際に注意すべきことを説明します。
輪行を覚えて行動範囲を広げよう
日本では鉄道網の整備が進んでいるため、輪行を活用すれば、離島などを除きほぼ全国の様々な町へ簡単に自転車を持ち運べます。
この行動範囲の広さが大変魅力的ですね。自転車趣味を満喫するには、欠かせないでしょう。
人にもよりますが、日帰りとなると1日で走れる距離は100km以下の人が多い。もちろん朝早くから走り始めれば、暗くなる前に200km以上走れる人もいますが、そういうのは経験を積んだ一部のサイクリストだけですね。
行動半径で考えると、100km走るのならば50kmとなり、200km走っても100kmにしかならない。日本地図で確認すれば、ちっぽけに感じてしまいます。
「もっと色々な景色を見たい」「今以上に知らない町を巡りたい」となると自走では自ずと限界がある。だからこそ輪行の需要がなくなりません。
そこで、主な輪行のメリットを以下にまとめました。
- 効率的に行動範囲が広がる
- 寄り道もリタイヤも自由になる
- 心に余裕が持てる
- 疲労の軽減ができる
くわしくは、下記関連記事で紹介します。
日帰りで輪行する際の注意点
鉄道輪行とは簡単にいえば、輪行袋に分解した自転車を入れて鉄道で持ち運び移動することです。
ここだけ聞くと、この作業のやり方さえ覚えれば誰でもできると思いがちですが、それ以外にも注意すべきことがある。
輪行とはあくまで移動手段の一つに過ぎなく、本命は移動後のサイクリングです。なので、輪行するならば本命を満喫するために前準備が大事です。なので、以下の注意点を考慮して下さいね。
- 鉄道の運行時間をしっかりと下調べ
- 鉄道の切符は往路は前日までに購入し、復路は当日に購入する
- 出掛け先の当日の天気予報を確認
- 立ち寄りたい観光スポットを詰めすぎない
それぞれについて説明します。
鉄道の運行時間をしっかりと下調べ
鉄道を利用する時は、当たり前の話ですが「いつ出発するのか」「乗り換え時間は何分なのか」などを事前に調べるものですね。
当然輪行時にも調べるのですが、当日本当に鉄道が運行しているのか確認するのも大事。特に前日に大雨が降ったならば、当日だけでなく翌日にも影響が広がる可能性は十分にあり得ます。
たとえば、大雨の影響でしばらくの間は運休になることもある。その際、地域によっては代替えバスが運行されてしまい、計画を大幅に修正するか延期する必要性に迫られるかも知れないですよ。
そういうのを確認せずに駅へ向かった後で、初めて運休に気が付くと、絶望感を感じます。
また、サイクリング後に鉄道に乗って帰路に付く際には、必ずしも当初に予定していた鉄道に乗れるとは限りません。
サイクリング中に気になった観光スポットなどへ足を運んでいると、思った以上に時間がかかっていたなんてことも普通にあります。
そういうのを踏まえて、帰路に乗り込む鉄道の出発時刻はいくつか抑えておこう。特に乗り継ぎする場合は、遅い時間でも自宅の最寄り駅までつながるのか確認して下さいね。
鉄道の切符は往路は前日までに購入し、復路は当日に購入する
旅行へ出かける際、鉄道の切符を前もって購入する人は多いです。
けれど鉄道で輪行するならば、往路は前日までに購入し、復路は当日に購入した方が良い。
鉄道の出発時刻までに十分な余裕時間がとれる見込みがあれば、当日に往路の切符を買うのもありですが、初心者の内はやめておこう。
なぜならば、輪行作業は慣れていないと意外に時間がかかるからだ。慣れてしまえば10~15分程度ですが、悪戦苦闘の末、30分以上かかることも普通ですよ。
その結果、鉄道の出発時刻までに10分以下しか余裕時間がないのであれば、駅によっては切符を購入してホームへ移動する余裕がなかったりします。
また、大きな駅ではより鉄道を利用する人が多いので、切符の券売機の前に並んでしまうこともある。
たとえ券売機が複数台あったとしても、故障とかすると、正常な券売機の前に行列ができることも。そうなってしまえば、切符を購入中に鉄道が出発してしまうかも知れません。
精神的な余裕を持つためにも前日までに切符を買っておくのが吉。できるだけ1~2日前に購入するのをおすすめします。あまりも早く購入してしまうと、天気予報が外れてしまう可能性があるため、2日ぐらいまでが妥当でしょう。
帰路の切符については、前もって購入するのではなくて、サイクリング終了後に買いたい。必ずしも当日のサイクリングが、予定していた時間通りに終わるとは限らないので当日買うのがベターです。
出掛け先の当日の天気予報を確認
サイクリング当日は、誰しもが晴れて欲しいと思います。そして、当日の朝に出掛け先の天気予報を確認する人が多い。
天気予報は、テレビやインターネットなどを使って確認しますが、その際には複数の天気予報を確認して下さいね。
というのは、あくまで予報なので100%当たる訳ではありません。そこで、天気予報の精度を上げるために、複数のサイトで確認しよう。
ちなみに私は、「ウェザーニュース・気象庁・Yahoo天気」などで確認する機会が多いです。実際、これらのサイト全てで「晴れ」と一致すると安心感が半端ないですね。
もしバラバラだった場合は、さらに別の天気予報を確認するか、自分が一番信じているサイトの予報を活用すればよい。
また、出掛け先をライブ中継で確認できれば、少なくとも現時点での天気の様子が分かるというものだ。
出掛け先の当日の天気次第では、サイクリングの満足度が変わってくるのは確実です。
ドンヨリとした空模様では、サイクリングしても中々テンションが上がらないものなので、必要に応じてスケジュールを延期しよう。
立ち寄りたい観光スポットを詰めすぎない
鉄道による移動時間が1~2時間以上になると、出発した時刻によってはサイクリングの時間が半日しか取れなかったりします。
その上、道中に立ち寄りたい観光スポットが複数あると、観光に割く時間やサイクリングを楽しむ時間が大幅に短くなるかも知れません。その結果、不完全燃焼なることが多いですね。
そうならないためにも事前にしっかりと計画は立てておくこと。
観光スポットへの滞在時間はもちろんのこと、往路と復路を含めた鉄道の移動時間や輪行作業の時間、駅での待ち時間なども含めて常に余裕を持てるスケジュールが大事です。
鉄道(電車や新幹線)で輪行する時のルールとマナー
鉄道に自転車を持ち込むには、当然ルールやマナーがあります。
ルールやマナーを守らないと、他の乗客に多大な迷惑をかけることになる。そのような人が増え続けてしまえば、最悪輪行という仕組みが廃止になりかねません。
そこで、主なルールとマナーを以下にまとめました。
- 電車や新幹線で行う輪行のルール
- 輪行袋は自転車専用の物を使う
- 混んでる車内には持ち込まない
- 電車の乗車時、乗車中のマナー
- 自転車の置き場所は車両の最後尾か最前尾
- 車椅子のスペースを活用
- ドア付近には自転車を置かない
- 乗り降りに他の乗客に気を使おう
- グループライドでは1つの車両に自転車をまとめて置かない
- 新幹線や特急列車の乗車時、乗車中のマナー
- 最後尾席の後ろの広いスペースを活用
- デッキスペースを活用
くわしくは、下記関連記事で説明します。
まとめ
本記事では、鉄道輪行を日帰りで楽しむ際に注意すべきことを説明しました。
最後にもう一度、説明した内容を以下にまとめます。
- 鉄道の運行時間をしっかりと下調べ
- 鉄道の切符は往路は前日までに購入し、復路は当日に購入する
- 出掛け先の当日の天気予報を確認
- 立ち寄りたい観光スポットを詰めすぎない
鉄道輪行後にサイクリングを楽しむには前準備が大事です。また、鉄道へ乗り込む際には、ルールとマナーをしっかりと守りましょう。
日帰り輪行に慣れてきたら、今度は遠出して宿泊しながらサイクリングをすると、より旅情を満喫できます。