電車や飛行機など公共交通機関を使えば、ロードバイクの行動範囲が広がります。
電車へロードバイクやクロスバイクなどスポーツ系自転車を持ち込む際には、輪行袋が必須ですね。
各メーカーから様々な輪行袋が販売されており、サイズや収納方法が違っていたり、中にはキャスター付きのものまである。種類がたくさんあるのは嬉しいですが、どれを選べばよいのか悩む方も多いでしょう。
輪行袋は意外に値段がはるので、失敗したくはありません。そこで、用途にあった輪行袋を選べば失敗は少ないですよ。
本記事では、輪行袋の選び方を説明し、おすすめの輪行袋を紹介します。
ロードバイクの輪行袋の選び方
輪行袋は、自転車を収納することに特化した袋です。そのため、ただの袋より頑丈に作られています。
公共交通機関に自転車を持ち込むには、「輪行袋へ自転車を収納しなければならない」というルールがあるため、輪行時には欠かせません。
サイクルトレインのように、むき出しの自転車をそのままのせることが可能な場合もありますが、日本全国で見てみると、その数はまだまだ少ないですね。
また、自転車を持ち込む際には色々細かいルールがあるので、輪行する前にしっかり確認しましょう。(くわしくは、下記関連記事をお読み下さい。)
そこで重要となるのが、輪行袋の選び方です。以下に輪行袋の選ぶポイントをまとめました。
それぞれについて説明します。
【選ぶポイント①】収納方法で選ぶ
輪行袋は自転車を収納する向きにより、大きく分けて「縦型」と「横型」に分かれます。
縦型の輪行袋では、自転車の両輪を外してフレームを縦に収納するので、横型と比較してコンパクトにできますね。
ただし、フレームにエンド金具の取り付けが必須になるので、気を付けましょう。
輪行袋によっては、初めからエンド金具が付属している物もありますが、大抵は別売りなので購入時に確認してください。
縦型の最大のメリットは、電車や小さい車のように荷物スペースが狭い場所へ収納できることです。特に電車で輪行する頻度が多い人は、収納スペースの関係上、縦型の輪行袋を選ぶのが無難ですね。
横型の輪行袋は、両輪を外すタイプと前輪のみ外すタイプの2つに分かれます。
両輪を外すタイプであれば、縦型同様コンパクトに収納できますが、前輪のみを外すタイプでは、収納スペースが広くなければ、かなり邪魔ですよ。
電車へ持ち込む場合は、乗客が多いとかなり迷惑になるので気を付けましょう。
基本的に横型の輪行袋は、エンド金具が不要です。そのため、縦型と比べて自転車を収納する作業時間が短くなるのが長所ですね。
特に前輪しか外さないタイプでは、収納作業が圧倒的に楽なので、輪行初心者に向いています。
【選ぶポイント②】サイズの確認
輪行袋を選ぶ際には、当たり前ですが自分が保有するロードバイクが収納できるサイズのものを選ばないと意味がありません。
その他にも注意すべきポイントは以下の2つです。
- 公共交通機関を利用する場合は、規定サイズ内に収納できるのか
- 輪行袋の携帯時には、どのようにして運ぶのか
特に輪行袋をどのように携帯するかによって、選ぶものの選択肢が限られてきます。輪行袋が重すぎたり、大きすぎるものは携帯するだけで大変ですよ。
多くの人は、輪行袋をサドルバックに収納したり、ボトルゲージに入れるなどで対処するのですが、携帯の仕方によっては、ペダリングの邪魔になる場合があるので注意しましょう。
【選ぶポイント③】素材の耐久性や伸縮性を確認
輪行袋に使っている素材にも注目して下さい。実は使っている素材により、耐久性に強い影響を与えます。
長く使い続けていくためにも、破れにくい耐久性のある素材を選びたいですね。布地に厚みがある物は、自然に耐久性が高くなります。また物によっては、薄い布地でも十分な耐久性があることも。
布地が薄いものほど、コンパクトに折り畳みができるので、携帯性は抜群によいですよ。
個人的には、多少価格が高くても、布地は薄くて耐久性の高い素材を使っている輪行袋がおすすめです。
更に、できれば伸縮性のある素材を使っている物を選んで下さい。物にもよりますが、対応サイズがギリギリの物が多いので、きっちり自転車が入らなかったりします。
伸縮性のある素材であれば、袋自体が伸びるので多少雑に扱ったとしても、収納が簡単ですよ。
この伸縮性については、実際に物を使ってみないと判断が難しいので、実際に使っている人の評判や口コミをチェックして判断すれば、失敗は少ないです。
防汚加工や撥水加工が施されている輪行袋ならば、汚れにくいですよ。そのため、お手入れがしやすいですね。
【選ぶポイント④】使いやすさに影響する細部を確認
輪行袋の開閉方法は、主にファスナータイプや巾着タイプがありますので、お好みで選びましょう。
しいていうならば、ファスナータイプは、大きく開いた状態でスムーズに自転車の出し入れがしやすいのがメリットですね。
巾着タイプは、自転車の出し入れに多少の慣れが必要ですが、問題なく作業はできます。それに開閉部分が壊れにくいのが最大のメリットです。
輪行袋の中には、別途ホイールを収納するためのポケットがあったりします。通常ホイールは、フレームにベルクロなどで動かないよう固定するのですが、このホイールポケットを使えば、ホイールを入れるだけなので収納作業が各段に楽ですよ。
また、輪行袋を持って長時間歩きたい方は、キャスター付きの輪行袋がおすすめ。キャスターで運べば、自転車を入れた輪行袋を肩にかつがなくてよくなるので、重さのストレスがほぼなくなります。
ロードバイクの輪行袋を紹介
オーストリッチ SL-100
携帯性抜群の定番の輪行袋
重量が約200gと非常に軽量なので、持ち運びがしやすく非常に使い勝手がよい輪行袋です。
布地が薄いため、どこかにひっかけたりすると破けてしまう可能性はありますが、普通に使う分には十分な耐久性を誇ります。
荷物を軽くしたい場合に、輪行袋を選ぶのに迷ったら、これを選んでおけば間違いはありません。
くわしくは、こちらのSL-100のレビュー記事で紹介します。
収納方法 | 縦型 |
サイズ | 1,100 × 950 × 250mm |
重量 | 200g |
素材 | レオナWリップ66ナイロン |
ホイールポケット付き | ー |
オーストリッチ ウルトラSL-100
重さ110gと最軽量級でコンパクト
SL-100よりさらに軽く、コンパクトに携帯できるようになりました。これだけ小さければ、サイクルジャージのポケットに入れても違和感は少ないでしょう。
極薄の布地ですが、密度生地を使用しているため最低限の丈夫さを確保しています。また、ほつれ防止のためリップストップ加工されているのも魅力的ですね。
収納方法 | 縦型 |
サイズ | 1,100 × 950 × 250mm |
重量 | 110g |
素材 | NL15D(両面シレー加工) |
ホイールポケット付き | ー |
オーストリッチ ロード220
エンド金具が付属する比較的コンパクトな輪行袋
リア用のエンド金具が付属しているため、別途購入する必要がありません。それに約320gと比較的軽量なため持ち運びに便利です。未使用時には、ボトルゲージに収まりますよ。
また、ファスナータイプで底面まで大きく開けて、袋の内部にはホイールを収納する専用のポケットがついている。そのため、ロードバイクの収納時間の短縮につながります。
収納方法 | 縦型 |
サイズ | 1,070 × 830 × 200mm |
重量 | 320g |
素材 | NL70D、ARC |
ホイールポケット付き | あり |
オーストリッチ 超速FIVEストロンガー
収納作業が簡単で耐久性に優れる
前輪を外すだけで収納が可能となるため、収納作業がとても簡単。更にホイールバッグも付いているので、前輪を収納しやすいのも魅力的です。
また、厚手の布地を採用しているため、破れにくく耐久性に優れています。車載時に使用すれば、車内の汚れを防げますよ。
本体の重量は800gありますが、サドルレールとシートポストに固定すれば、手軽に持ち運べます。
収納方法 | 横型(前輪のみ外すタイプ) |
サイズ | 800 ×1,380 ×220mm |
重量 | 800g |
素材 | NL420D/ARC |
ホイールポケット付き | あり |
タイオガ フレックス コクーン
痒い所に手が届く実用性の高さが魅力的
サドル収納部には、伸縮性のある40デニールナイロン素材を使用しており、自転車全体を収納できます。また、この素材に撥水加工を施しているのも見逃せません。
サイドジッパーを開けば、自転車を収納したまま鍵をかけれます。そして何より本体のファスナーを開き、面ファスナーで留めれば後輪を転がして運べるので大変便利ですよ。
収納ポーチが付属するので、これを使えばサドルレールに取り付けて持ち運びも簡単です。あらゆる面で実用性の高い輪行袋といえます。
収納方法 | 横型(前輪のみ外すタイプ) |
サイズ | 1,550 × 850mm |
重量 | 380g |
素材 | 70デニールナイロン(撥水加工) + 40デニールナイロン |
ホイールポケット付き | ー |
タイオガ ロード ポッド
コスパに優れた縦型の輪行袋
軽量化のため、薄くて強い70デニールナイロン素材を採用している、リーズブナルな価格でコスパに優れた輪行袋です。
付属品には、収納ポーチやチェンカバー、バックルベルト4本、ショルダーストラップがついています。
チェンカバーを使えば輪行時にチェーン油などの汚れ防止を軽減できますね。また、収納ポーチをサドルレールに取り付ければ持ち運びが簡単ですよ。
とくにコスパを重視する人におすすめします。
収納方法 | 縦型 |
サイズ | 850 x 200 x 900mm |
重量 | 395g |
素材 | 70デニールナイロン(撥水加工) |
ホイールポケット付き | ー |
モンベル コンパクトリンコウバッグ
かぶせて収納できるので作業がとても簡単
前後の車輪をはずしてフレームに固定した後で、袋をかぶせて下側を閉じるだけで収納できる手軽さが魅力的です。
けれど、どうしても下側に開口部ができてしまうので、ネジなど部品が脱落する可能性はゼロではなく意見が分かれますね。
700C以下や26~29インチに対応しており、本体内側のポケットは収納ケースとして利用できる。携帯時はコンパクトになるので、持ち運びがしやすいです。
収納方法 | 横型(両輪を外すタイプ) |
サイズ | 1,000 × 1,400mm |
重量 | 297g |
素材 | 40デニール・ナイロン・タフタ[アクリル・コーティング] |
ホイールポケット付き | ー |
ゴリックス 軽量輪行袋gx-ca2
リーズナブルな価格が魅力的な輪行袋
ショルダーベルトが収納袋と一体化しているので、車体への取り付けは不要です。下からしっかり車体を支えてくれるので、安定して運べますね。
携帯時は、かなりコンパクトに折りたため、付属の専用収納袋に入れて運べるのも素晴らしい。もちろんエンド金具は不要ですよ。
イエロー、ピンク、ホワイト、チェレステの全4色のワンポイントは目に留まりやすいです。特にリーズナブルな価格に魅力を感じます。
収納方法 | 横型(両輪を外すタイプ) |
サイズ | 長さ880~1,000mm、高さ1,000~1,140mm |
重量 | 320g |
素材 | 210Dナイロンオックス |
ホイールポケット付き | ー |
まとめ
本記事では、輪行袋の選び方とおすすめの輪行袋を紹介しました。
最期にもう一度、輪行袋を選ぶポイントを以下にまとめます。
- 収納方法で選ぶ(縦型、横型)
- サイズの確認
- 素材の耐久性や伸縮性を確認
- 使いやすさに影響する細部を確認(輪行袋の開閉口、ホイールポケットの有無、キャスターの有無など)
これらのポイントを全て考慮して、あなたの用途にあった輪行袋を使いましょう。