今回の自転車旅は、兵庫県丹波篠山市から川代(かわしろ)恐竜街道を走り、恐竜の眠る里を巡りました。
当初は、姫路市までサイクリングする予定でしたが、道中突然の体調不良で急遽、旅の工程を変更する羽目に。
全く不覚を取り、反省した次第です。
そんなアクシデントがありましたが、道中では、恐竜に縁ある場所として、丹波竜化石工房ちーたんや丹波竜の里公園などを訪れ、旅を満喫できました。
本記事では、国内最大級の恐竜「丹波竜」が眠る里山を旅する様子をお伝えします。
丹波竜に会いたい
旅の様子を語る前に、ことの発端をお話しましょう。
ある日、Googleマップで兵庫県の地図を見ていたところ、「恐竜」の文字を見つけました。
そこからは、イモ鶴式に丹波竜の里公園、丹波竜化石工房ちーたんの館、闘竜灘が目に留まり、テンションアップ!!
すると、どんなところなのか興味を持つもの。
早速調べてみて、丹波竜の縁ある場所を訪ねたいと思うのに、時間はかかりませんでした。
ちなみに、闘竜灘は丹波竜とは関係ありませんでしたが、景観の良い名勝であることが判明。
足を運ぶには十分な理由ですね。
それから、数ヶ月たち、兵庫県中部を旅する機会が到来。
こうして丹波竜へ会いに出向いた訳です。
今回の旅のスタートは、前日宿泊した「丹波ささやま ホロンピアホテル」から始まります。
旅立つ時は、霧が辺りを覆っていましたが、時間が経つにつれ霧がはれ快晴に。
この時は、今日も良い1日になりそうと信じていた次第です。
ちなみに、前日の旅では、立雲峡を登山し、雲海に包まれた竹田城跡を眺めたり、但馬国一宮である粟鹿神社(あわがじんじゃ)へ参拝したり、篠山城跡や大書院など丹波篠山市の観光を楽しんでいました。
前日の旅の様子は、下記関連記事で紹介します。
川代恐竜街道の風景
ホテルを出発し、霧が覆う町中を走り抜きます。
まずは、篠山川へ合流を目指し北上することに。
自転車のペダルを軽快に回しながら、国道176号を約2kmほど走り抜け、そこから篠山川沿いの道を進み、県道77号へ合流する計画です。
この県道77号は、通称「川代恐竜街道」と呼ばれている。
名前からして、ワクワクしませんか。
しばらくすると、霧が晴れてきたため、気分爽快になります。
やはり旅には、晴天が良く似合う。
県道77号へ合流すると、こちらの「川代恐竜街道」の看板を目撃。
テンションが上がりますね。
しばらく道なみに走っていると、トンネルが見えてきました。
トンネル手前には、旧道がありますが、車が通り抜けできない模様。
そうなると、トンネルを通過するより安全性は高いでしょう。
自転車で走るならば、旧道1択ですね。(個人的な見解です)
この旧道を選んだのは、大正解でした。
旧道へ入り、しばらく経つと車が侵入できない道に遭遇。
先が続いているので、真っ直ぐ進むと川代渓谷の絶景が目の前に。
その景色がこちら。
綺麗な篠山川の流れの中に、歪な形をした奇岩・怪岩が見て取れます。
このような素晴らしい景色に、テンションが上がり、思わず「素晴らしい!」と感嘆の声を上げていました。
川代渓谷を横目に眺めながら走るのは、楽しいの一言。
実はこの車の進入ができない道が、サイクリングロードだと言うことをこちらの案内板で知りました。
案内板によると「川代恐竜街道サイクリングロード」と言うそうです。
距離は1.3kmと短いですが、安全に絶景を楽しめるのでお勧め。
尚、道中にある休憩所には、サイクルスタンドも常備されている。
ゆっくり休憩しながら、篠山川沿いの「篠山層群」の地層と絶景を堪能していきましょう。
丹波篠山市と丹波市がまたがる篠山層群では、数多くの恐竜や哺乳類などの化石が見つかっています。
その中の1つに丹波竜の化石がある訳ですね。
サイクリングロードを抜けると、再び県道へ合流。
車の交通量もあまり多くなく、快適に自転車を走らせていると、遠くには吊り橋が見えてきました。
これは、もう立ち寄るしかないですね。(笑)
【自転車旅の様子を紹介】
私は自転車で日本国内様々な場所を旅していますので、下記記事では、兵庫県内の旅の様子を紹介します。
川代公園の吊り橋を渡る
吊り橋の前には、三角屋根の大きな門がありました。
この門の裏側に自転車を止めて、吊り橋からの景色を見てみることに。
高所恐怖症の人にとって、この吊り橋を渡るのは少し怖いかも。
全長約90m、水面からの高さは9.1mもあります。
造りは、結構しっかりしているので、スムーズに歩けますね。
向こう岸は、川代公園ですが、早々と渡るのは実にもったいない。
吊り橋からの景色を楽しみましょう。
こちらが、吊り橋から見た篠山川の景色です。
このような景色が、丹波竜の里公園まで楽しめますよ。
川代恐竜街道では、丹波竜の里公園以降、篠山川から少し離れたところを通過している。
そのため、清流と奇岩が織りなす景色を楽しめるのは、それほど長い距離ではありません。
また、吊り橋には岩石探偵になるための試練が。(岩石探偵とはなんだ?)
QRコードでスキャンして、謎を解決して下さい。(笑)
川代公園へ辿り着くと、テントを張ってキャンプを楽しんでいる人たちを見かけました。
実に楽しそうで、私もくつろぎたくなりましたが、まだ旅は序盤です。
ここで歩(あゆみ)を止めてはなりません。
来た道を引き返し、丹波竜の里公園へ向かいました。
【面白い橋・美麗な橋の紹介】
川代公園で見つけた吊り橋など旅を続けていると、面白い橋や美麗な橋に出会うことが多いですね。下記記事では、そのような橋を紹介します。
恐竜が眠る「丹波竜の里公園」を訪ねる
川代公園から西へ約300mほど進むと、丹波竜の里公園へ到着。
真っ先に目の前に飛び込んできたのは、実物大の丹波竜のモニュメントです。
このモニュメントを仰ぎ見て「なんだ、この大きさは・・・」と声を出さずにはいられません。
体長は約15m、体高は約7mもあるという。
白亜紀にこのような生き物が、生活しているかと思うと胸が熱くなりますね。
このモニュメント以外にも、恐竜を用いた遊具やベンチがあり、見ているだけでも楽しいです。
とくに遊具は、小さなお子さんに喜ばれそう。
この公園から遊歩道が篠山川沿いに整備されており、丹波竜の発掘現場へ続いています。
10分ほど歩くと、展望台へ到着。
眼下には、丹波竜の発掘現場が見て取れます。
現場には、ピンクの丹波竜が描かれているので、直ぐに分かりました。
ここが丹波竜の化石が発見された場所であり、生活を営んでいたところだと考えると、テンションが上がりますね。
しばらく発掘現場を眺めながら、周辺を散策し、来た道を引き返しました。
丹波の里公園の敷地内にある交流施設「元気村かみくげ」へ寄って行きましょう。
この施設では、飲食が出来るほかに恐竜の化石発掘が体験できますよ。(毎週土曜と日曜、祭日に参加可能)
興味がある方は、是非チャレンジしてみて下さい。
ちなみに、見つかった化石は貴重な研究資料になるという。
そのため、お持ち帰りは出来ません。
尚、丹波の里公園について詳しくは、下記関連記事で紹介します。
ちーたんの館へ向かう道中
丹波竜の里公園を後にして、川代恐竜街道を西へ進みます。
のどかな田舎の景色が続き、走っていて気持ちが良い。
上機嫌で自転車のペダルを回していると、面白い建物を発見。
それがこちらの上久下地域づくりセンター。時計に丹波竜が見て取れます。
個人的にこのような演出は大好物。
思わず写真に撮ってしまいました。(笑)
道の沿岸には、丹波竜のちーたんが描かれた案内板が、丹波竜化石工房(ちーたんの館)まで残り3kmをお知らせします。
ペダルを回すスピードを速め、あっと言う間に町中へ。
電柱の根本には面白い人形を発見。
恐らく、暗くなると光り出すのでしょう。
どのように見えるのか興味深々です。(笑)
それからしばらしくて、ちーたんの館へ到着しました。
ちーたんの館で丹波竜を学ぶ
丹波竜化石工房「ちーたんの館」へ訪れて、まずビックリするのは建屋の外観です。
建屋から丹波竜の首や尻尾が飛び出しているのは、インパクト抜群!
館内へ入るのが、ワクワクしてきますね。
ちーたんの館では、丹波竜の化石の展示などによる情報発信や体験学習が可能であり、丹波市の自然や歴史、環境などを学べます。
目玉となる丹波竜の骨格標本を始め、様々な恐竜の骨格標本が展示されていました。
また、恐竜の説明資料や部位の化石が展示されていたり、恐竜の頭蓋骨を使ったパズルなど見るだけでなく触って遊べるので、子供から大人まで楽しめる。
また、先ほど訪れた丹波竜の発掘現場を再現していたりして、当時の臨場感を味わえるよ。
丹波竜を学ぶには、まさにうってつけの場所です。
ちーたんの館については、下記関連記事で詳しく紹介します。
体調急変!急遽予定変更!!
ちーたんの館を後にして、しばらくすると体調が悪くなっていることに気が付きました。
熱はないけど、体に力が入らず少し気持ち悪い。ハンガーノックとも少し違う。
しいて挙げるなら、長時間揺れるバスに乗った後で、バス酔いを我慢している感じです。
姫路市までは、残り約50km。
普通に走れば、暗くなるまでには辿り着けるはず。
しかし、今の体調では難しい。
程よい場所で休憩を取りながら、体調不良の原因を考えます。
1つ目の原因は、連日の暑さとそこからくる疲労でしょう。
すでに10月なのに、連日30℃近い暑さが続いています。
2つ目の原因は、今年(2022年)の夏は、暑さ耐性を十分に身に付けていなかったことでしょう。
今年の夏は暑すぎたため、サイクリングは基本的に早朝から午前中にしか行っていなくて、比較的暑さが優しい時間帯でしか活動していなかったことが挙げられます。
これら2つが原因で、体調が悪くなったと考え、素直に反省した次第です。
旅人である私の経験上、まだ余裕はあるが、これ以上自転車で走り続けていると、途中でダウンしてしまう可能性がある。
熱中症の3~4歩手前かも知れないため、小まめに休憩を挟めば少しは走れると分析しました。
そこで、姫路市へ自転車で向かうのは諦め、闘竜灘のある加東市まで約20kmの距離を走ることに予定を急遽変更。
体調に気を使いながら、ゆっくりペダルを回し続けました。
そのような状態で、西脇市にある「日本へそ公園」へ到着。
そこには、ユニークな外観をした日本へそ公園駅があります。
日本へそ公園はその名前の通り、日本列島の中心地点(東経135度と北緯35度)に整備されており、芸術と科学の融合する公園です。
園内には、経緯度地球科学館テラ・ドーム、西脇市岡之山美術館、レストハウスなどの施設があり、岡之山の山頂には「平成のへそ」のモニュメントがあるという。
更に「大正のへそ」のモニュメントもあるそうです。
ちょっと見てみたかったかも。
流石に今の体調では、無理はできないので、公園で体を休めるだけにしました。
次回訪れる機会があれば、リベンジしたいと思います。
ちなみにこちらは、日本へそ公園駅の近くにあった壁画。
良く描けていますね。こういう芸術作品を思ってもみなかった所で見られるのも旅の楽しみの一つです。
ゆっくり休んでいると、次第に体調も回復してきたので、闘竜灘(とうりゅうなだ)のある加東市へ向かいました。
激流と奇岩が織りなす闘竜灘の景色
日本へそ公園を後にして、南下を続けます。
その道中では、綺麗に咲いているコスモスを目撃し、本日何度足を止めたことか。
草花をゆっくり間近でみるのは、ある意味貴重ですよ。
普段から時間に忙しいと、草花や青空を見る心のゆとりがありません。
それは、非常にもったいない生き方ではないでしょうか。
心穏やかに暮らしていくためにも、ある時点で自分の生き方を見つめ直すのは大切です。
どのように生きるかは、人それぞれ。
旅人になるのも良いし、仕事一筋でも良いし、何物にもなれなくても良い訳です。
少なくとも、後悔のない生き方をしたいですね。
しばらくすると、加東市へ入り闘竜灘の近くへ到着。
駐車場の案内が出ていたので、そちらの方向へ進んで行くと、闘竜灘へ到着しました。
闘竜灘は、加古川中流にある自然と人手が造り上げた名勝です。
こちらがその景色。
長さ180m、幅8m、深さ4mの小さな水路(堀割水路)もあります。
かつてこの水路を使って、高瀬舟が運行していたという。
あまりの素晴らしい景観に思わず「おー!」と声が出てしまいました。
豪快な落水は、耳に心地よいリズムを伝えてくれます。
これは、ずって聞いていたいですね。(笑)
また、起伏の富んだ岩石の上を散策できるのも面白い。
ゴツゴツした岩石の上を歩くので、スニーカーや運動靴が歩きやすいですよ。
川の流れが速い激流で危ないので、川の中で遊ぶのはやめた方が無難です。
闘竜灘は名勝だけでなく、釣り人の間ではアユの名所として知られています。
全国に先駆けて毎年5/1にアユ漁が解禁され、毎年多くの釣り人が足を運ぶそうです。
尚、闘竜灘については、下記関連記事で詳しく紹介します。
電車で姫路市へ向かう
闘竜灘を見学した後で休憩を挟み、近くにあるJR滝野駅へ向かいました。
ここから電車で輪行して、姫路市へ向かいます。
すばやく自転車を分解して、輪行袋に詰込準備完了。
ほとんど待ち時間なしで、電車が到着したため、慌てて乗車しました。
たとえ乗り遅れたとしても、1時間待てば次が来るので問題ないのですが、何だか損した気分になりますね。(笑)
1時間ほどで姫路駅へ到着。
本日の宿泊先へ行く前に姫路城へ行ってみましょう。
さすがは姫路市の市街地。車や人通りが多いです。
姫路駅から北へ約1kmほど進むと、真っ白な姫路城が現れました。
姫路のシンボルと言えばやはり、姫路城でしょう。
姫路に来たら見に行かない訳にはいきません。
その後、姫路駅近くに予約を入れてあるホテルへ向かい、今回の旅は終わりを告げました。
まとめ
川代恐竜街道をサイクリングしながら、丹波竜の里巡りが出来て満足のいく1日でした。
旅の途中で体調不良になったのは、残念でしたがそれも含めて旅です。
旅にアクシデントは付き物なので、その場で適切に判断し対処することが肝要。
色々な経験を得ることで、旅人の経験値が上がります。
旅人は、特に健康管理が大事になるので、気を付けていきたいですね。
【後日譚】
翌日は、もともと姫路城と好古園を始めとする姫路観光をした後で、忠臣蔵で有名な赤穂市へ向かう予定だったのですが、体調が完全に回復していなかったため止めることに。
姫路城と好古園を観光した後で、帰路についた次第です。
後日、姫路市と赤穂市を巡る自転車旅を行ったので結果的に大満足。
その旅の様子は、下記関連記事でお届けします。