松江・出雲地方において、女性に大人気な縁結びスポットの一つが「八重垣神社(やえがきじんじゃ)」です。
特に境内の森にある神秘的な鏡の池に注目が集まりますね。
実は、この池では、半紙を浮かべて「縁」を占うことができるのです。周辺のシチュエーションも含め不思議な占いは大人気ですよ。
また、良縁や子宝に恵まれるスポットしても知られており、全国から多くの参拝者が訪れています。
良い縁に恵まれたい人は、是非足を運び不思議な占いで導かれてみて下さい。
本記事では、鏡の池で行う占いを中心に、八重垣神社の見どころを紹介します。
ヤマタノオロチ退治の由緒ある「八重垣神社」とは
八重垣神社(やえがきじんじゃ)は、島根県松江市佐草町に鎮座する由緒正しい古社です。この神社は、日本神話で語り継がれているヤマタノオロチの伝承に深く関わっていますね。
それは、御祭神の一人である稲田姫命(いなだひめのみこと)が、ヤマタノオロチの難を避けるために避難した場所といわれていますよ。
なんと、拝殿裏の佐久佐女(さくさめ)の森にある大杉を中心に、幾重もの垣根(八重垣)を造り、ヤマタノオロチから身を隠したとか。
その後、ヤマタノオロチを退治した素盞嗚尊(すさのおのみこと)が稲田姫命と結ばれたのは言うまでもありません。
その際、稲田姫命の両親の承諾を得て、きちんと正式な結婚をしました。境内には、その両親を祀っている社もありますね。
夫婦でこの地に宮造りをされたことから、縁結びのご利益があります。
八重垣神社の一番の見所は、何と言っても「鏡の池の占い」です。
その他にも多くの見所がありますので、以下にまとめました。
「鏡の池の占い」を中心に、それぞれの見所を説明します。
【周辺の見どころ】
八重垣神社周辺の見どころを、下記記事で紹介します。
鏡の池で縁結びを占う方法
鏡の池での占いを行う手順は、いたってシンプルです。
占い用の半紙を入手したら、鏡の池にその半紙を浮かべて結果を見るだけですよ。
手順については、以下にまとめました。
- 拝殿に参拝後、神札授与所で占い用の半紙を授かる
- 佐久佐女の森の中にある「鏡の池」へ向かう
- 鏡の池で占い用の半紙を浮かべる
それぞれの手順について説明します。
拝殿に参拝後、神札授与所で占い用の半紙を授かる
八重垣神社の入口前へ辿り着いたら、鳥居の前で一礼して通り抜けましょう。
手水舎で手と口を清めた後に隋神門を通って拝殿へ。参拝方法はニ礼ニ拍手一礼。心を込めて願います。
ちなみにこちらが本殿ですよ。
江戸中期に造られたものだという。参拝し終えた後は、近くにある神札授与所へ向かいます。
授与所では、鏡の池で使う占い用の薄い半紙を1枚100円で授かれますね。
尚、半紙は重ねて置いていますので、上から順番に取って下さい。それが、あなたにご縁がある占いにつながります。
神札授与所が開いている時間は、季節によって変わります。
- 4月~11月は、8:30~17:30
- 12月~3月は、9:00~17:00
【縁結びスポットの紹介】
日本全国には、数多くの縁結びスポットが点在していますので、下記記事で紹介します。
佐久佐女の森の中にある「鏡の池」へ向かう
八重垣神社の全体図に注目して下さい。見て分かるように拝殿・本殿から少し離れた所に佐久佐女の森があります。
この森の奥には、「鏡の池」があり、良縁を願う若い女性に大人気ですよ。
尚、女性だけでなく男性にも縁を結んでくれますのでご安心下さい。
案内板に従い、拝殿の奥へ向かうと門が見えてきました。
門を通過して階段を下りた先には、橋が架けられていますので、橋を渡り奥へ進みます。
すると、神話の舞台となった佐久佐女の森へ到着。森の中へ入ると、清々しく凛とした空気を感じますね。
緑豊かな樹木に囲まれた道を歩いていると、大杉の跡を発見。
ここがヤマタノオロチから身を隠すために幾重もの垣根を作った中心地なのですね。
そのような背景を知っていれば、見える景色も違ってきます。大杉の跡から少し歩くと、鏡の池へ到着しました。拝殿から徒歩約5分といったところかな。
私が訪れた日は、鏡の池に多くの参拝客が集まっていましたね。さすがは人気スポットです。
鏡の池の水は、稲田姫命が飲料水として使っていたという。
また、池の名前の由来は、稲田姫命が鏡代わりに自分の姿を池に映していたことから付けられたそうです。池の水はエメラルドグリーン。その神秘的な雰囲気が堪りません。
早速、池に授与所で授かった半紙を浮かべ占いにチャレンジ。
果たして、その結果はどうなるでしょうか。
鏡の池で占い用の半紙を浮かべる
鏡の池での占い方法は、実にシンプルです。
占いを行う前に、池の前で一度深呼吸をして心を落ち着けましょう。
そして、占い用の半紙をそっと池の上に浮かべ、半紙の中心部に10円又は100円を載せて下さい。
心の中で叶えたい願を1つだけ唱えます。欲張り過ぎて沢山のお願い事はしない方が良いかも。
謙虚な心がけは大事です。後は半紙が沈むの待つだけ。
15分以内に半紙が沈めば、その縁は早く結ばれ、30分以上かかれば縁遠いという。
つまり、15分間の真剣勝負!
また、手前で沈めば近くの人と縁があり、遠くで沈めば遠くの人(まだ出会っていない相手)と縁があるそうです。
池に上に浮かんだ半紙は、風に揺られながら、水面を移動しますので、遠くに流れてしまう可能性がありますね。
参拝客が多いと水面に半紙が沢山浮かんでいたりするので、自分の半紙を見失いように。
尚、水に浸した半紙には、お告げの文字が浮かびますよ。
しっかりお告げを確認しておきましょう。
半紙を浮かべて、5分経過しましたが何も変化がありません。
8分経過してもまだ沈みません。
10円を置いた中心部に水が溜まっているので、いずれは沈むように思えますが、時間が時間だけに少し焦ります。
水面には、元気よくアメンボが動き回っていました。
出来ればアメンボではなく、イモリが横切ってくれると嬉しいですね。
この森には、野生のイモリが生息しており、占いの際中にイモリが半紙の近くを横切ってくれたり、半紙に触れられた場合は、良い縁に恵まれると言われているんですよ。
占いをする方からしてみれば、イモリが訪れたら超ラッキー。
こんなにもイモリに会いたいと思ったのは初めてかも。(笑)
10分経過すると、半紙の状態に劇的な変化が表れ、遂に沈み始めたのです。
思わずガッツポーズ。ついにやり遂げました。
鏡の池の奥には、稲田姫命を祀る天鏡(あめのかがみ)神社が鎮座しています。
立ち寄ってお詣りしましょう。
この占いは、男女の縁に限らず仕事など様々な縁も占えるので、是非チャレンジしてみて下さい。
また、半紙に浮かんだお告げが、今後のあなたの運勢を変えるかも知れません。
以下に鏡の池の占い方をまとめました。
【神社仏閣の紹介(その1)】
八重垣神社のように珍しい占いや参拝方法がある神社仏閣は面白いですね。下記記事では、珍しい作法がある神社仏閣を紹介します。
【見所】神聖視される「夫婦椿」
八重垣神社には、夫婦椿と呼ばれる神聖な椿があります。
稲田姫命がその昔、御立てになった2本の椿が芽吹き地上で1本にくっついたという。
その姿が、仲良く寄り添う夫婦のように見えることから夫婦椿と呼ばれていますね。
この夫婦椿は、全部で3ヶ所に生えているのでお見逃しなく。
1つ目は、八重垣神社の入口前の駐車場近くにあります。
見ているだけでパワーをもらえそう。3つの夫婦椿の中で一番迫力を感じました。
2つ目は、境内の中、拝殿の左側にあります。この夫婦椿は「乙女椿」と呼ばれていますね。
夫婦椿の凄いのは、たとえ木が枯れたとしても、また二股の椿が生えてくるところ。
こんな不思議な椿が存在するなんて、実に神秘的です。それだけ愛の力が強いと言うことでしょうか。
3つ目は、佐久佐女の森の中。この夫婦椿は「子宝椿」と呼ばれており、花が咲く時期になると、何故か同じ場所に複数の椿が群生するそうです。
3月下旬から5月上旬まで、真っ赤な椿が咲きますよ。
日当たりが決して良いとは言えませんが、大きく育つ椿は、特別な力が働いているとしか思えません。
夫婦椿の不思議なことはまだあります。
春頃になると2枚の葉がくっついた不思議なハート型の葉が落ちてくることも。(毎年ハート型の葉が落ちる訳ではありません。)
そんな場面の遭遇したら、幸せが訪れる予感がしますね。
【神聖な樹木の紹介】
夫婦椿のような神聖な樹木は素晴らしいですね。そんな樹木が生えている観光スポットを下記記事で紹介します。
【見所】境内にある狛犬・歌碑・宝物殿・境内社
八重垣神社の境内を散策してみましょう。まず紹介するのはこちらの狛犬。この地方の「出雲構え型」が特徴的です。
かなりの年月が経過していることが一目で分かりますよ。製作年代は不明ですが、江戸時代かそれ以前に作られたのは間違いないでしょう。
一説によると室町時代に作られたそうです。
境内には、和歌が刻まれた石(歌碑)が沢山あります。一つ一つ見て回りましょう。
こちらの歌碑には「八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣つくるその八重垣を」と刻まれていました。
素盞嗚尊(すさのおのみこと)が、ヤマタノオロチを退治してスガの地にて詠まれた日本最初の和歌だそうです。この歌は「出雲」の国名の由来になっているとか。
こちらの歌碑には「木枯や神のみゆきの山の跡」と刻まれています。
松平雪川公(出雲松江藩の第7代藩主松平不昧の弟)の献碑と伝えられており、朝雲という人の詠んだ句を刻んでいるそうです。
まだ沢山の歌碑がありますので、是非自分の目で確かめてみて下さい。
その他には、宝物殿(1人200円)がありますよ。
この宝物殿には、素盞嗚尊や稲田姫命など6人の神様の絵が飾られています。
今から約1,100年前の平安時代に描かれたものであり、重要文化財になっている貴重なものです。是非、足を運んで神様のご尊顔を確認してみては如何でしょうか。
注意点として、宝物殿の中は撮影禁止なので気を付けましょう。
尚、境内には多くの境内社がありますので、その一部を紹介します。
先ほど紹介した乙女椿の隣りには、山神神社がありますね。この神社には、とても目立つものが見受けられますよ。
こちらの神社の効能は「授児・子宝・下の病に御加護あり」のため、男性のシンボルがあっても何も不思議ではありません。沢山奉納されているので、探してみるのも面白いかも。
また、本殿の両隣りには、小さな社が鎮座しています。
こちらは手摩乳神社(てなずちじんじゃ)です。
稲田姫命の母親を祀っていますね。本殿を挟んで反対側には、稲田姫命の父親を祀る脚摩乳神社(あしなずちじんじゃ)がありますよ。
奥様の両親に両脇を固められた素盞嗚尊は、決して悪いことは出来ないでしょう。(笑)
【神社仏閣の紹介(その2)】
旅先で訪れた神社仏閣を下記記事で紹介します。
鏡の池で占い時の注意事項
鏡の池で占いを行う際、以下について注意して下さい。
- 足元が雨や雪などで滑りやすくなる
- 鏡の池へ落とし物(携帯・カメラ・サングラスなど)をしないこと(落としてしまうと見えていても拾えません)
八重垣神社の基本情報とアクセス
住所 | 島根県松江市佐草町227 |
電話番号 | 0852-21-1148 |
【アクセス】
- JR松江駅よりタクシーで約15分
- JR松江駅から八重垣神社行きの市営バスに乗って、八重垣神社のバス停で下車後直ぐ(バスの乗車時間は約20分)
- 山陰道(松江道)松江中央ICより車で約6分
八重垣神社の駐車場
八重垣神社の無料駐車場は3ヶ所あります。
大型の専用駐車場と佐久佐女の森の入口前にある駐車場は広く、合わせると普通車で約150台ほどは駐車できますね。
また、大型の観光バスも駐車できますよ。
宝物収蔵庫前の駐車場は、正面の鳥居から少し進むとあるので分かりやすい。
しかし、駐車スペースは狭く収容台数は4台です。
その内2台は、障害者用に駐車スペースになっています。
まとめ
八重垣神社は、松江・出雲地方において有名な縁結びスポットの一つです。
境内の森にある神秘的な鏡の池で、半紙を浮かべて行なう占いを是非試してみて下さい。
なかなか半紙が沈まなかったりすると、ドキドキを味わえますよ。(笑)
また、占いだけでなく夫婦椿や歌碑など見所も多いです。
神聖な空気が漂う境内を歩きながら、神様へご挨拶して詣りましょう。