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旅の体験談

「不老のみち」の観光コースを巡り、早島町の歴史と文化に触れる

「不老のみち」の案内板

「不老のみち」の名前の響きは、何だか気になりませんか。

多くの人類の願いの1つには、不老不死がありますが、その「不老」を冠にしている道が、岡山県早島町にあります。

ここで言う「不老」とは、言葉通りではなく、健康的な生活を送り続けることで、心身共に若くあること。

つまり、不老のみちは、気軽に健康づくりができる散歩道です。

尚、散歩しながら早島町内の史跡や景観を楽しめますよ。

コースは、全部で4つ。

全てのコースを散策しても良いし、自転車でポタリング(自転車を使った散歩のこと)しながら見て回るのも面白い。

本記事では、観光コースを巡りながら早島町の歴史と文化を紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 早島町の歴史と文化に触れてみたい
  • 「不老のみち」が気になる方

「不老のみち」とは

不老のみちの風景
不老のみちの風景

「不老のみち」は、昔先人が歩いた道をたどりながら、早島の歴史や文化、自然に触れる散策道です。

早島町は、畳の原料となる藺草(いぐさ)の栽培が盛んに行われていました。

全国でも「早島おもて」の名で知られており、高い評価を受けた伝統をもっています。

不老のみちには、そんな伝統文化を始め、戦国大名の宇喜多秀家が行った早島湾干拓や由伽や金毘羅詣に向かう先人の足跡などが残っていますよ。

金毘羅詣往来の燈籠と道標
金毘羅詣往来の燈籠と道標

古き日本が残る、懐かしさを感じる道を歩いてみませんか。

コースは、以下の4つ。

  1. 観光コース(4km)
  2. 東まわりコース(4km)
  3. 西まわりコース(4km)
  4. 南まわりコース(5km)

全てのコースを1日で歩けない訳ではありませんが、散策するならば2日に分けてゆっくり歩き回るのが無難です。

それぞれのコースには、違った見所や魅力がありますので、是非全コース制覇を達成してみましょう。

観光コースの順路と見所

「不老のみち」の案内板
「不老のみち」の案内板

不老のみちのコースには、至るどころで順路を表した案内板が設置されています。

この案内板が指し示す方向へ歩いていきましょう。

その道中には、様々な見所がありますよ。

観光コースでは、以下の順番で早島町の見所を巡ります。

  1. JR早島駅(スタート)
  2. 早島町観光センター
  3. 龍神社
  4. 安原備中供養塔
  5. 安養院
  6. 金毘羅燈籠
  7. 清澄家住宅
  8. 禁酒門
  9. 宇喜多堤市場園
  10. 早島小学校の校門
  11. 千光寺
  12. 早島公園
  13. つつじ公園
  14. 戸川家記念館
  15. 戸川家陣屋跡
  16. 花町角
  17. いかしの舎
  18. 歴史民俗資料館
  19. JR早島駅(ゴール)

起点は早島駅、イラストマップを入手

観光コースの起点(スタート)は、JR早島駅です。

JR早島駅
JR早島駅

他のコースでは、起点は中央公民館になり、早島駅から少し歩きます。

早島駅では、不老のみちのコースを描いたイラストマップを入手できますよ。

不老のみちのイラストマップ
不老のみちのイラストマップ

このイラストマップは、早島の町中が緻密に描かれており、各コース別に色違いで表していますので見やすいですね。

イラストマップ
イラストマップ

このイラストマップと道中に設置している案内板があれば、道に迷う心配はほとんどありません。

必ずこのイラストマップを入手して、散策に乗り出すことをお勧めします。

まずは「早島町観光センター」へ立ち寄ろう

早島町観光センター
早島町観光センター

早島駅前には、早島町観光センターがありますので、まずはここへ立ち寄り情報収集に努めましょう。

セレクトショップや喫茶コーナーも併設していますので、休憩スポットとして活用できます。

また、散策時に必要となる水分補給用のドリンクを購入しておいて下さい。

早島町のイベントや観光情報を提供しており、お勧めスポットなどを教えてもらえますよ。

館内を見渡してみると、早島の特産物である藺草(いぐさ)を使った商品などが、展示販売されていました。

藺草(いぐさ)を使った商品
藺草(いぐさ)を使った商品
早島町観光センターの様子

不老のみちで不明な点があれば、遠慮せずスタッフに話を聞いてみて下さい。

観光コースを巡り終わった後で、再びここへ戻り、休憩しながら見て回った風景や歴史に思いを馳せてみましょう。

  • 住所 岡山県都窪郡早島町前潟596
  • 電話番号 086-480-1560
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 休館日 月曜日、年末年始(12/28~1/4)

観光コースを巡り、早島町の歴史と文化を紹介

観光コースの見所をいくつかピックアップして紹介します。

散策の途中で一瞬足を止めて見学するのではなく、時間をかけてゆっくり見て回っていると思わぬ発見があるかも。

尚、散策するに当たり、歩きやすい服装でスニーカーや運動靴を履くことをお勧めします。

龍神社

龍神社
龍神社

龍神社は、早島の基礎をなした児島湾干拓の先駆け、宇喜多堤の起点です。

境内には、龍王宮や祇園社、鍋森宮がある。特に龍王宮や鍋森宮では、水の神様を祀り、干ばつの際に雨乞い神事が行われていたという。どんな神事なのか興味がありますね。

こちらは、境内にあった宇喜多堤の起点のモニュメント。

宇喜多堤の起点
宇喜多堤の起点を示すモニュメント

戦国大名の宇喜多秀家が、ここを起点に倉敷の向山の宮崎へ至る堤と、当時は高梁川の河口であった酒津から向山に至る堤を築くことを命じたという。

以後400年に渡り、児島湾干拓が始まりました。

安原備中供養塔

安原備中(やすはら びっちゅう)は、世界遺産で有名な石見銀山開発の功労者です。

早島の塩津の出身と言われています。

備中は、この銀山開発の功により、徳川家康と京都伏見城で対面し、家康から「備中守」の称号と胴服、扇子を授かりました。

その胴服は「辻ヶ花染丁字文胴服」と呼ばれ、国の重要文化財に指定されています。

その備中の供養塔がこちら。

安原備中供養塔
安原備中供養塔

道中を歩いていると、はじめこちらの説明板が目に留まりましたが、供養塔が見つけられなくて困りました。

安原備中供養塔の説明板
安原備中供養塔の説明板

少し坂道を上れば、塔の先端らしき物が見えたので、近くの階段を上り、塀の中に囲まれていた供養塔を発見した次第です。

安原備中供養塔がある塀
安原備中供養塔がある塀

そのため、初見ではどこにあるのか分かりずらいかも知れません。

安養院

安養院は、私が早島町観光センターのスタッフへ話を聞いた時にお勧めされた場所です。

安養院
安養院

少し高台に建てられていますので、早島町を一望できますよ。

その景色がこちら。

早島町を一望
早島町の景色

少し先にある早島公園の方が標高が高いので、そちらの方がもっと先まで見渡せます。

そのため、合わせて訪れると良いかも。

個人的には、安養院で一番凄いと思ったのは、山門にかかる巨大な草鞋(わらじ)。

安養院の山門
安養院の山門
大きな草鞋
大きな草鞋

その迫力満点な姿は、一見の価値がありますね。

金毘羅燈籠

「こんぴらさん」の愛称で全国に知られている香川県琴平町の金毘羅宮。

今でも海の神様として、多くの人々の信仰を集めています。

かつて早島には、金毘羅宮へ続く道として、金毘羅往来が通っていました。

江戸時代中期から多くの旅人が訪れ、早島には旅人を導く燈籠や道標が残されています。

その燈籠と道標がこちら。

金毘羅燈籠と道標
金毘羅燈籠と道標
道標
道標

当時大阪で発行された「金毘羅道中絵図」では、道筋の主要な町として、早島が記載されており、交通の要所として賑わっていたそうです。

禁酒門と宇喜多堤市場園

世の中、社会不安が募ってくると、その悩みから逃れるため飲酒に溺れる人が増えてきますね。

1921年(大正10年)頃もそんな社会情勢でした。

1923年には、禁酒運動の拠点として岡山禁酒会館が誕生し、初代理事長を務めた人物が綱島長次郎です。

彼は、岡山県の禁酒運動における中心人物の一人であり、その運動の熱い想いを込めて自宅の門柱に「禁酒門」の三文字を刻んだいう。

禁酒門
禁酒門

その門柱は、今でも早島の町に残されています。

尚、禁酒門は住宅間にあるため、見つけにくいですが、直ぐ近くには宇喜多堤市場園がありますので、そこを目印にして探してみると良いでしょう。

宇喜多堤市場園
宇喜多堤市場園

宇喜多堤市場園は、金比羅往来の再生事業の一環として整備されました。

不老のみちを散策する途中で、休憩する場所に持って来いですよ。

ベンチに座りながら、風に舞う柳の眺めに癒されます。

早島小学校の校門

早島小学校の校門
早島小学校の校門

早島小学校の校門は、レンガ造りのレトロな装いが歴史を感じますね。

この校門が設置された年代は不明ですが、最も古い記録では1929年(昭和4年)であり、1920年(大正9年)の写真では確認されていないことから、少なくともその間に設置された物であると推測されます。

設置されてから今日まで、子供たちの成長を見届けてきたのでしょう。

早島小学校の歴史を伝える貴重な建造物と言えますね。

戸川家記念館と戸川家陣屋跡

戸川家記念館
戸川家記念館

1709年(宝永6年)に完成した戸川家陣屋跡の書物蔵を改修して出来たのが、戸川家記念館です。

この記念館には、戸川家ゆかりの資料が展示されており、旗本の歴史と文化を知ることができます。

尚、この記念館は無料ですが日曜日と祝日にしか開館していないので、訪れる際は曜日に気を付けて下さい。

また、直ぐ近くには、戸川家陣屋跡を示す石碑がありますのでお見逃しなく。

戸川家陣屋跡の石碑
戸川家陣屋跡の石碑

いかしの舎

いかしの舎
いかしの舎

明治末期に建築された畳表・経糸の問屋だった寺山家の家屋を改修したのが、いかしの舎です。

特徴的な外観は、遠くからでも目を引きます。

いかしの舎は、ランチやお茶を楽しめる喫茶処ですよ。

また、部屋の貸し出しを行っており、ライブや展示会など各種イベントやワークショップに利用されています。

更に素敵な庭が手入れされていますので 散策を楽しんでみては如何でしょうか。

早島歴史民俗資料館

早島歴史民俗資料館
早島歴史民俗資料館

早島歴史民俗資料館は、早島の伝統産業である藺草(いぐさ)に関する歴史資料を展示しています。

江戸時代に使われた織機を始め、錦莞莚(きんかんえん)など、美しい花ござなどを見学できますよ。

早島歴史民俗資料館の様子
早島歴史民俗資料館の館内

こちらの写真を見て下さい。ござに描かれた絵柄が素晴らしい。

ござの絵柄

尚、この資料館の入口は、普段鍵がされており、中へ入れませんが、同じ敷地内にある中央公民館の職員に話をすると中へ入れます。

また、花ござ手織り伝承館が隣接しており、こちらでは火・金曜日の午後から手織りの実演が見学できますよ。

参加したい方は、事前に予約をしましょう。(連絡先:086-482-1511 早島町生涯学習課)

花ござ手織り伝承館
花ござ手織り伝承館

【資料館や博物館の紹介】

資料館や博物館では、その土地の歴史や文化を学べてためになりますね。下記記事では、そんな博物館などを紹介します。

まとめ

早島公園からの眺め
早島公園からの眺め

先人が歩いた道をたどりながら、遥か昔に人々が早島にかけてきた熱い想いを感じました。

早島へ訪れる機会があれば、不老のみちを散策してみませんか。

先人たちが残した歴史を垣間見ることができるのは、とても面白く、そして新鮮な驚きにあふれています。

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