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自転車に乗る際ヘルメット着用は義務?交通事故の実態から読み解く

自転車に乗る際ヘルメット着用は義務なのか

近年、自転車による交通事故は、減少傾向にありますが、まだまだ多いのが実情です。

そのため、通勤や通学、趣味で自転車へ乗る機会が多い方は、運転に気を付けるだけでなく、万が一に備えることも大事になります。

身を守るアイテムとして、頭部を守ってくれるヘルメットが注目されていますね。

スピードの出るロードバイクなどのスポーツ系自転車へ乗る方は、ヘルメットを着用するのが当たり前ですが、ママチャリに乗る方でもヘルメットを着用している人を見かける機会が多いです。

特に自転車通学をしている小中学生は、ヘルメットを着用しているのを良く見かけるようになりました。

ヘルメットを着用する人たちが増えた原因は、道路交通法の改訂に関係がありそうです。

本記事では、自転車に乗る際、ヘルメット着用は義務なのか気になるポイントの解説と、警察庁交通局が発表した自転車の交通事故が発生しやすい状況を読み解きながら、ヘルメットの重要性をお伝えします。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 自転車に乗る際、ヘルメットを着用しなければならないのか知りたい
  • ヘルメット着用せず自転車を運転すると、罰則や罰金があるのか知りたい
  • 自転車の交通事事故が発生する状況を学びたい

13歳未満は、ヘルメット着用の努力義務がある

道路交通法(以後、道交法と略する)では、自転車の乗車中にヘルメットを着用することを定めた事項があります。

それは、「道路交通法 第63条の11第1項」に記述されており、13歳未満の子供に対して、ヘルメットを着用するよう努めなければならないと定められています。

道路交通法 第63条の11第1項

児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

これは、あくまで努力目標(努力義務)であり、義務ではありません。

ママチャリ

年齢的に自転車通学をしている小中学生がヘルメットを着用しているのは、この道交法の改訂が大きく関わっていると思われます。

尚、学校によっては、校則で着用が義務付けされているという。

校則を破れば、自転車通学が禁止になるなど学校独自の罰則があるでしょう。

これも時代の流れでしょうか。

私の子供時代には、ヘルメットを被る人はほとんど存在せず、着用する人を見かけると奇異の目で見られていました。

校則でヘルメット着用を義務付けするのは、大人げないと思うかも知れません。

しかし、学生の安全を守るためには、仕方がないことだと思います。

道路交通法の改訂により、2023年4月1日より、全ての自転車利用者のヘルメット着用を努力義務にすることが決まりました。

ヘルメット着用の努力義務に違反した場合の罰則とは

道交法では、ヘルメット着用は努力義務なので、たとえ違反したとしても罰則や罰金はありません。

しかし、努力義務なので、積極的に努力することを義務付けされていますよ。

積極的に守らせることで、法的拘束力や罰則を設けていないだけ。

もし守る人が少なくなるのであれば、反発覚悟で義務化される可能性がありますね。

また、お住まいの自治体の条例によっては、ヘルメット着用が義務付けされている場合があります。

そのため、あなたが住んでいる自治体の公式ホームページや新聞などでこまめに確認しておきましょう。

自転車事故の多くは、頭部へのダメージが致命傷となり死亡するケースが多く、死亡数全体の約6割に該当するそうです。

例え罰則や罰金がなくても見過ごさずに、あなた自身はもとより、ご家族や子供、高齢者など多くの人の命を守るためにもヘルメットを着用しましょう。

【自転車のルールその1

自転車のルールは、現状に応じて、より安全に利用できるよう改定されていきますね。下記記事では、そんな自転車のルールを紹介します。

交通事故の実態からヘルメットの重要性を読み解く

警察庁交通局が令和3年2月に発表した「令和2年における交通事故の発生状況等について」を参考にして、自転車関連の交通事故の状況をまとめてみました。

まずは、交通事故の実態を把握するために、どのような状態で交通事故が起きているのか見ていきましょう。

重傷者数と死者数をまとめると以下になります。

交通事故が発生した状態負傷者数死者数
歩行中6,9981,002
自動車乗車中7,013882
二輪車乗車中7,246526
自転車乗車中6,463419
交通事故の実態

上表により、自転車乗車中に起きる事故は、歩行中や自動車乗車中と比較してもさほど差はありません。

また、交通事故による死者数が最も多いのは、歩行中であることが分かります。

次に自転車乗車中に負傷・死者数をみていきましょう。

自転車の事故対象負傷・死者数割合
対自動車5,42579%
自転車相互3926%
自転車単独5608%
その他4527%
自転車事故のよる負傷・死者数
自転車事故のよる負傷・死亡者数の割合
自転車事故のよる負傷・死亡者数の割合

上表やグラフより、負傷・死亡した原因は、対自動車との接触事故が約80%も締めており、圧倒的に多いことが分かりますね。

自動車と自転車の衝突

次にどのような接触事故を起こしたの分析すると、以下のようになりました。

接触事故の原因負傷・死者数割合
出会い頭衝突2,96654%
右左折時衝突1,50528%
追越し追抜き時衝突1904%
追突1974%
その他56710%
自転車と自動車の接触事故による負傷・死者数

上表より、出会頭による衝突と右左折時の衝突が飛びぬけて多く、自転車の運転中は、周囲をしっかり確認しなければいけないことが良く分かりますね。

最期にヘルメットを着用していない場合の自転車事故による人身損傷部位を見ていきましょう。

人身損傷部位死者数割合
頭部22656%
頸部266%
胸部4712%
腰部143%
脚部41%
窒息・溺死など5113%
その他369%
人身損傷部位による死者数

全体の56%が、頭部のダメージにより死亡したことがデータで証明されました。

尚、ヘルメットを着用した場合と非着用の致死率を比較すると、着用時は0.23%、非着用時は0.68%と約3倍も開きがあり、頭部を守るヘルメットの重要性が良く分かります。

【自転車のルールその2

自転車の乗車中は、安全運転を心掛けましょう。そのためには、交通ルールを守ることが肝心。下記記事では、自転車のルールを紹介します。

自転車へ乗る場合は、ヘルメットを着用しよう

先ほど紹介した「令和2年における交通事故の発生状況等について」により、自転車事故にあって死亡に陥りやすいのは、頭部を負傷した場合であることが分かって頂いたと思います。

頭部が、自動車の外板や硬い路面に打ち付けてしまうと、頭蓋骨骨折や脳挫傷などにより、命に関わる危険な状態になる可能性が高いのは、間違いありません。

破壊された自転車

また、頭部にダメージを受けて死に至らなくても後遺症が残るケースが多いと言います。

これが頭部でなく、腕や足が骨折したのであれば、そのうち回復しますが、脳の損傷は一生もの。

二度と元には戻らず、一生後遺症を抱えて生きていくことになりますよ。

そんなことにならないためにも、自転車へ乗る時は、ヘルメットの着用を心掛けましょう。

ただし、ヘルメットをただ被るだけでは意味がなく、正しく着用するのが重要です。

適切なサイズの物を選んで深くかぶり、あごひもをしっかりと締め付けて下さい。

正しくヘルメットを着用していれば、万が一の時に頭部への衝撃を緩和してくれます。

愛知県で条例改正、全世代でヘルメットの着用が努力義務に

2021年(令和3年)10月に愛知県が施行した「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」では、新たな規則が設けられました。

追加された規則は、以下の2つです。

愛知県で追加された自転車に関する条例(2021年)
  • 自転車乗車用ヘルメットの着用努力義務
  • 自転車損害賠償責任保険等への加入義務

年齢の制限を設けないで、全世代によるヘルメットの着用を努力義務にした意義は大きいですね。

恐らく将来に向けて義務化につなげるための布石ではないでしょうか。

尚、自転車保険の加入義務を負うのは次に挙げる者です。

  • 自転車利用者本人
  • 自転車利用者の保護者
  • 自転車を事業の用に供する事業者
  • 事業の用に供する自転車の利用者本人

近年、自転車事故の加害者は、重過失致死傷罪が適用されるケースが多くなっており、損害賠償額も多額になっています。

裁判で1億円近い判決がなされた事例もあり、万が一に備えて自転車保険に加入しておきましょう。

自転車保険は、様々な種類がありますので、あなたやご家族にあった保険へ加入することをお勧めします。

今回の愛知県が施行した条令では、自転車を利用する人に対して新たな規則を課すことで、交通事故の防止と被害の軽減を図るねらいがみえますね。

【ロードバイクへ乗らなくなる日がくるのか

自転車のルールは、より安全に利用できるよう改定されますが、余り厳し過ぎる法律ができると、ロードバイクなどの自転車へ乗らない方も増えるでしょう。下記記事では、様々な理由でロードバイクを乗るのをやめたケースや乗れないケースについてお話します。

今後、全国で全世代にヘルメット着用が義務になるかも?

愛知県では、全世代のヘルメット着用が努力義務化しましたが、今後このような条例は、他の自治体でも施行されることが十分予想できます。

そして、ゆくゆくは、日本全国全世代でヘルメットの義務化につながっていくのではないでしょうか。

ヘルメットを着用してサイクリング

いきなり、ヘルメットの義務化を掲げると反発が多いでしょう。

そこで、まずは努力義務で大多数の人にヘルメットを着用するのが当たり前と思わせることから始めるのは良い手ですね。

そして、多くの人が支持すれば、ヘルメットの義務化はスムーズに決定されます。

警察庁の調査結果からでも分かるように、ヘルメットを着用した方が明らかに死亡事故が減りますので、この流れは歓迎すべきです。

まとめ

自転車は、基本的に自動車と同じように車道を走る乗り物ですし、風が強い時には車体がふらつく場合もありますね。

そのため、絶対事故に合わない保証はありません。

道交法では、13歳未満の子供は、ヘルメットの着用が努力義務となっています。

また、違反したからと言って、特に罰則や罰金はないですね。

けれど、年齢に関係なくヘルメットは着用すべきではないでしょうか。

万が一に備えて、しっかりヘルメットを着用し、最悪のケースに備えておきましょう。

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