私がほぼ毎年訪れる観光スポットの1つが、岡山県和気町にある藤公園ですね。
藤公園では、藤が咲く期間に「藤まつり」が開催されており、県内県外問わず多くの観光客が訪れます。
去年(2023年)は、GW前に見頃を迎えたのですが、今年はGWの真っ只中。渋滞していないことを祈るばかりです。(去年のサイクリングの様子は、こちらの記事で紹介。)
道中では、いきなりサイコンのコース表示ができなくなるトラブルが発生。このため、自由気ままに自転車で散歩しながら和気町へ向かうことに。こうして、急遽ゆるポタを楽しむことにしました。
本記事では、百間川せせらぎ広場から藤公園へ向けて自転車で赴いた様子をお届けします。
急遽ポタリングを行なうことに決定
スタート地点の百間川せせらぎ広場へ到着するまでに、サイコン(Garmin Edge830)のコース表示ができなくなりました。
コース表示を行なうと、マップデータのロード中に再起動がかかる症状です。過去にもごく稀(年に1度あるかどうかのレベル)に同じような症状が出ており、症状が出た後でも問題なく使えていたので気にしていませんでした。
さらに、サイコンでコースを選択して、今いる場所から自動的にコースを作成させると、マップデータのロードは最後まで行われるのですが、なぜか表示されたコースは約3kmほどで終了となる。
う~む、これだと全く使えない。しかし、コースは当てにならないけど、マップ自体は使えます。
なので、進行方向は分かるし、土地勘もそれなりにあるので、とりあえず適当に進みはじめました。
今回の件で、いままでサイコンのデータ読み込みの不具合だと思っていたのですが、コースデータそのものが壊れているのを確信しましたね。
今までは、パソコンを使ってGarmin Connectでコースデータを作成しており、パソコン上では正しく表示されることを確認していましたが、今後はパソコンだけでなく、サイコンでも正しく表示されるか確認するぞ。
こうして、サイクリングを取りやめ、急遽ゆるポタ(ゆるいポタリング)が始まった次第です。
【ポタリングに関する話】
ポタリングに関する話を、下記記事で紹介します。
藤公園の方角へ向かって自転車を走らせる
百間川せせらぎ広場から北上し、いつも良く走る旭川沿いの土手を進みます。
しばらくすると、中原橋がみえてきた。紅葉シーズンでは、この橋を渡りながら真正面に見える色付いた山々の景観が素晴らしいですよ。
中原橋を渡った後は、右折しそのまま道なりに進む。交通量の多い岡山吉井線(県道27号)となりますが、幅広い歩道が整備されているので、ゆるポタで走るのにはおあつらえ向きですね。
歩道を徐行しながら、トボトボ東へ向かう。道中では、横目で雄大な旭川の風景を堪能。うん、心が洗われるようです。
おっ、前方には個人的にお気に入りの大原橋が見えてきた。
鉄筋コンクリートでできたアーチ型の橋が9つ連なり、その先には鉄橋がつながっている珍しい景観はいつ見ても面白い。ついついカメラに収めてしまいます。
ローゼと呼ばれるアーチ型が9つ連なるのは、戦前のものとしては日本一ですよ。
その後、岡山吉井線へ合流して、東へ突き進むと赤磐市へ入りました。
このまま交通量の多い岡山吉井線を走るより、のどかな道を走りたいということで、サイコンに表示されるマップを確認し、途中から県道251号線へ分岐します。
うん、やっぱりこちらを選んで正解でしたね。のどかな風景は心が落ち着くな。
そんな里山に現れたのが、こちらの朱千駄古墳(しゅせんだこふん)。古墳前に案内板がなければ、スルーしていたかも。
少し東へ進むと、民家の隣に少し浮き出た小さな山が見える。あちらは小山古墳ですね。古墳といわれなければ、絶対に気づかないだろうな。
岡山県内には、国内で4番目に大きい造山古墳を始め、数多くの古墳があるため、見かける機会が多いですね。古墳に興味があれば、古墳サイクリングを楽しめます。
そんな感じで、気の向くまま自分の直観を信じて適当にぶらついていると、砂川に架かる瀬戸橋前へ辿り着きました。ということは、ここは瀬戸町ですね。
橋の出入り口前には、宗堂桜(そうどうさくら)をイメージしたオブジェを目撃。そういえば、しばらく宗堂桜を見に行っていないことを思い出しました。
【自転車旅のアイテムを紹介】
自転車旅に役立つ様々なアイテムを、下記記事で紹介します。
妙泉寺跡を訪ねる、宗堂桜はまだ咲いているのか?
宗堂桜(そうどうさくら)について簡単に説明すると、八重桜の一種で、ソメイヨシノよりも1週間以上遅くに咲きます。
そして何よりも、他の土地へ移植すると花の色が変化してしまい、宗堂桜の特性がなくなるそうな。本当に不思議な桜ですね。
そんなわけで、妙泉寺跡周辺でしか見ることができません。岡山県の天然記念物に指定されています。
どうですか、大変興味深い桜でしょう。
例年であれば、宗堂桜は4月中旬が見頃となるのですが、今年はソメイヨシノが見頃になるのが遅かったので、ワンチャンあるかも。
ということで、宗堂桜の咲く妙泉寺跡へ寄り道しますよ。
妙泉寺跡へ向かうに当たり、瀬戸橋を渡って岡山赤穂線(県道96号)を東へ約4kmほど進めば辿り着く。
けれど、本日はゆるポタを楽しんでいるため、真っすぐ妙泉寺跡へ向かうのも面白くないかな。なので瀬戸橋を渡らずに南側へ進路を変更し、砂川の土手を走る。
実は砂川をずっと南下すれば国道250号線へ辿り着き、そこから和気町へ向かうコースを覚えているのですが、本日はそのコースは封印。
適当に瀬戸町内をブラブラしますよ。
ん?これは、自転車預かり所か。瀬戸駅から約100mほど離れたところで発見。
自転車屋に取り次ぎを行ない、駐輪中の修理が可能なんだとか。これは便利なサービスですね。
そんな感じで町ブラを楽しんでいると、妙泉寺跡へ続いている道に到着。
そのまま道なりに進むと、遠くに鳥居が見えてきました。そこで、一気にダッシュし坂道を駆け上る。
そして、妙泉寺跡へ到着。遠くから薄々感づいていましたが、桜は完全に散った後でした。
路上に桜の花びらがまだ落ちていたから、おそらく先週であれば宗堂桜が見られたかも。そう思うと、ちょっとだけ悔しい。
けれど、青々と生い茂る葉桜を見続けていると、清々しい気持ちになりますね。宗堂桜は見られませんでしたが、これはこれで良かったので来たかいがありました。
妙泉寺跡には、妙泉寺の鎮守と伝えられている素戔嗚(すさのお)神社があるので、参拝していきます。
ちなみに拝殿前には、土俵があるのだけど、今も使われているのでしょうかね。私気になります。
【桜の名所を紹介】
旅先で訪れた桜の名所を、下記記事で紹介します。
藤まつりの影響で和気市街が渋滞すぎるぞ
妙泉寺跡から東へ向かう。その際、岡山赤穂線より1つ北側にある知らない道をのんびり走り、吉井川を目指します。
吉井川沿いへ辿り着けば、藤公園までの道のりは知っているので、サイコンのマップを見なくても大丈夫。
しばらくして、再び岡山赤穂線(県道96号)へ合流。このまま道なりに走れば吉井川に架かる和気橋へ辿り着き、この橋を渡れば和気町の市街地まであっという間ですね。
せっかくのポタリングなので、途中から岡山赤穂線を離れ、吉井川の土手を走ることにしました。
河川敷ではデイキャンプをしている人たちを目撃。実に楽しそうだ。
吉井川の川面を横目で眺めながら、自転車のペダルをゆっくり回す。うん、風が気持ちよい。
遠くの山には「和」の文字が見えてきました。あれは、和文字焼きまつりの際に点火しますね。夏の夜空に「和」の文字が少しずつ現れていく様子は、何かの儀式のようですよ。
約2,000発の花火をバックに夜空に浮かぶ和文字は、炎の祭典のシンボルに相応しい。ちなみに和文字焼きまつりは、毎年8月16日に開催される和気町の夏の風物詩です。
和文字が良く見える吉井川河川公園へ到着。ここには、山小屋風の無料休憩所「リバーサイド和気」があるので、私もよく利用しています。
休憩所にてしばし休憩していると、ツバメを発見。そういえば、こんな間近でツバメを見かけたのは久しぶりかも。嬉しくなりました。
目の前には、和気橋が見えますが、車の渋滞具合は半端ない。いつもは、こんなに渋滞することなんてないのだけどな~。
「これは嫌な予感がするぞ」と思っていましたが、その予感はこの後みごとに的中してしまいます。
う~む、途切れることなく車が連なる光景は、勘弁してほしい。方向からすると皆さん藤公園へ向かっているのだろう。
小回りの利く自転車なので、車の少ない道を走りながら藤公園を目指しましたが、途中から完全に足が止まりました。
もう少し先にあるわき道へ入れば、渋滞を回避できるのだけど、車は全然前へ進みません。
藤公園側の駐車場に空きがでなければ、車が前へ進むことはないでしょうね。GW中ということもありますが、去年と比べて圧倒的に渋滞すぎるぞ。
和気橋から藤公園までは約5kmほど。おそらく和気橋へ辿り着くまでも渋滞なんだろうな。そう思うと、ゾッとしますね。
車の後ろでどうしようかと悩んでいたら、車のすぐそばを歩いて藤公園の方向へ向かっている人たちを何人も目撃。
「あっ、そうか。」と思わず言葉が漏れます。何も素直に車が動き出すのを待つ必要はないですね。
自転車を降りて反対側に整備された歩道へ向かい、そのまま歩いて北上すれば、住宅地へ向かういつものわき道へ入る。ふぅ、助かったな。
その後、住宅地を抜けると、あっという間に藤公園の駐車場へ到着しました。
藤公園で藤の花の絶景に大興奮!
駐車場を見渡せば、車と人だらけ。観光バスも来ていますね。これは、しばらく渋滞の解消は難しそうだ。
藤の開花状態を表す案内板を見てみると「満開」でした。あらかじめ確認してきているので、抜かりはないですよ。
駐車場内にある自販機で入園券を入手した後で、藤公園へ向けて歩き出す。
日笠川に架かる朱色の橋を渡ると、目の前には、和気清麻呂(わけのきよまろ)の像が見えてきました。奥の階段を上れば和気神社へ向かうので、藤棚を見物した後で向かいましょう。
おっ、巨大絵馬はタツノオトシゴか。今年の干支の「龍」の名前を冠した動物ですね。たしかタツノオトシゴは、オスが出産するという不思議な動物だと記憶している。
これは、メスがオスに卵を産みつける姿を描いているのかな。その姿はハート形に見えるので、タツノオトシゴは「愛のシンボル」ともいわれていますね。
園内へ入ると、今年も見事な藤の花が咲き誇っていて、嬉しくなります。
紫・白・ピンクの藤の花が咲き乱れる姿には、拍手喝采を贈りたい。この幻想的な景色は、見る人を惹きつけてやまないですね。
それに様々な品種を見物できるのは面白い。長い房が垂れ重なりあいながら、その優美さに大興奮。くっ~、これが見たくてやってきたのですよ。
総延長500mもある藤棚を見て歩きながら、藤まつりの会場前へ到着。
おや、どうやら丁度昼休憩中だったみたい。また後で来ることにしよう。こうして、しばらくの間、藤の花を堪能していた次第です。
その後、藤公園を後にして和気神社へ参拝に向かいました。
和気神社のご祭神は、和気清麻呂です。道鏡事件で活躍した人物として有名。彼がいなければ、今の天皇の血統は護られておらず、日本の歴史は今とは大きく違っていたに違いありません。
備前国藤野郡(今の和気町)で生まれた彼は、地元のスーパーヒーローなのでしょうね。
拝殿にて参拝を終えた後は、一通り境内を見て回りました。
こちらの撫で獅子は、いつ見てもプリティ。
優しく撫でた後で、帰路に付いた次第です。
まとめ
今年も圧倒的なボリューム感のある藤を堪能しました。
いつも思うのですが、日本一の品種を誇る美しい藤公園は素晴らしいですね。きっと、和気町に暮らす地元の人たちの誇りなのではないでしょうか。
日本全国には数多くの藤の名所がありますが、藤シーズンに岡山県へ観光に来られたならば、藤公園は外せませんよ。
本日は、サイコンのマップデータの不良により、自由気ままなポタリングとなりましたが、知らない道を開拓しながら走るのは、新鮮であり面白いですね。
今回の件により、マップデータを作成後は、一度サイコンで確認することを気づかされました。そういう意味では、よい教訓を得たと思っています。