今や日本のアニメは、日本国内に留まらず、海外でも高く評価されています。
広島県竹原市を舞台にしたテレビアニメには「たまゆら」があり、既にテレビ放送が終了してから8年以上が経過したのにも関わらず、高い人気を誇っていますね。
そんな「たまゆら」の世界に触れてみたく、竹原市の町並み保存地区で「たまゆら」にゆかりあるスポットを巡ってまいりました。
本記事では、作中に登場したスポットを紹介して、たまゆらの世界に触れながら竹原市の魅力を紹介します。
アニメ「たまゆら」とは
「たまゆら」とは、瀬戸内海に面する広島県竹原市を主な舞台に、写真好きの女子高校生である「沢渡楓」(さわたり ふう)とその友達の日常とささやかな夢を描いた心温まる物語です。
2010年にOVA「たまゆら」が全2巻で発売された後、翌年2011年にテレビアニメ「たまゆら~hitotose~」が全12話で放送されました。
そして、2年後の2013年には、テレビアニメ第2期として「たまゆら~もあぐれっしぶ~」が放送された経緯があります。
更に、 2015年には劇場版4部作「たまゆら ~卒業写真~」が上映されています。
竹原市は、2018年から2021年の4年間連続で、「訪れてみたい日本のアニメ聖地」88か所に選ばれました。
アニメ「たまゆら」で描かれている竹原市の風景は、とても忠実であり、舞台となった風景を探しに竹原市を訪ねてみましょう。
「たまゆら」の聖地、竹原市を巡る
竹原駅前にて
まずは竹原駅から「町並み保存地区」へ向かいましょう。
竹原駅の外へ1歩出ると、足元には「おかえりなさい」の文字が見えてきます。
たまゆらファンにとってはお馴染みの光景で期待が高まります。
周辺には竹原市の観光案内所があり、「たまゆら」の看板に目が留まりました。
「たまゆら」の看板が少し古びていて残念ですね。
また、観光案内所の入口前には、アニメキャラクターの等身大パネルが設置されていました。
さすが「たまゆら」の町、竹原ですね。しっかりとアピールしています。
旧笠井邸を見学
まずは「町並み保存地区」内にある旧笠井邸を訪ねてみましょう。
この旧笠井邸は、アニメ本編では「私たち展」の会場となった場所です。
旧笠井邸の中へ入って見ると、広い広間では竹原塩田の歴史について様々な写真や資料がありました。
当時の塩田での作業風景ですね。
旧笠井邸は、塩田経営者の家として、1872年(明治5年)に建てられました。
今は雛めぐりなどのイベントや演奏会の会場として活用されていますね。
2階へ上がってみると、沢渡楓の等身大パネルがお出迎えしてくれます。
部屋の中には、たまゆら関連のビジュアルポスターや原画が所狭しと並んでいました。
「雛めぐり」は面白そうですね。
声優陣のサイン付きポスターです。たまゆらファンは大喜びですね。
町並み保存地区が忠実に描かれています。
全く良い物を見ましたね。
隣の部屋へ行ってみると、竹筒がずらりと並んでいて「さすが竹原」そんな風に思いました。
特に目を引いたのが「梁」です。
見事な「梁」の太さと形状は、一見の価値ありです。
旧笠井邸
- 住所 広島県竹原市本町1丁目9-11
- 電話番号 0846-22-0214(NPO法人ネットワーク竹原)
- 営業時間 10:00~16:00
- 休館日 不定休(年末年始 12/26~1/4)
- 料金 無料(イベントにより有料になる場合があります)
西方寺・普明閣からの眺め
西方寺・普明閣へ足を運びます。こちらの西方寺の階段は、たまゆらのキービジュアルとして有名ですね。
階段をゆっくりと上ると、門の前には「ようこそ、ようこそ」と書かれた看板が設置されおり、心の中で「こちらこそ、ありがとうございます」とお礼を述べて門をくぐり抜けました。
まずは、本堂で祈りを込めて参拝します。
西方寺は、江戸中期の竹原周辺における仏堂の典型的形式をもつ貴重な建築であり、竹原市の重要文化財に指定されています。
少し歩くと普明閣へ辿り着きますね。
京都の清水寺を模して建築された普明閣の外見は、実に特徴的です。
アニメ本編にも良く出てくる建物ですね。
この普明閣は、竹原市を一望できるビュースポットであり、竹原に来た人は古今を問わず、必ずここへ立ち寄ると言われています。
見て下さい。見事な光景に思わず「おー」と言葉が漏れてしまいました。
ちなみにこの原画は先ほど訪れた旧笠井邸に合った物です。
アングルが違っていますが、良く似ている事がわかります。(月日の流れがあるため、異なるところが出てくるのは、当たり前ですね。)
しばらくの間、竹原市の景色を見続けていました。
西方寺・普明閣
- 住所 広島県竹原市本町3-10-44
- 電話番号 0846-22-7745(竹原市産業振興課)
【神社仏閣の紹介】
旅の道中では、様々な神社仏閣へ訪れますので、下記記事で紹介します。
お抱え地蔵に願いをかけよう
たまゆらの作中に出てきたお抱え地蔵へ会うために、長生寺へ行ってみましょう。
長生寺は町並み保存地区の南端に位置し、高台にあります。
高台へ向かう階段の途中から見上げると、大きな門が見えてきました。
門をくぐり抜けると、鐘楼門である事がわかります。それにしても立派な鐘楼門ですね。
まずは、本堂の前で、心の中で願い事を祈りました。
長生寺は、愛媛の戦国大名であった河野通直の菩提寺ですね。
本堂の前には、可愛い小坊主と亀の石像が並んでいました。(喜)
お抱え地蔵の案内もある。早速、行ってみましょう。
この建物の中にお抱え地蔵がいます。(住職に写真撮影と撮った写真をブログへ公開する事を了承してもらっています。)
扉の中を開けると、いました「お抱え地蔵」です。
このお抱え地蔵に対する作法は、以下になります。
- お地蔵さんを抱えて重さを実感します。(この時の重さを覚えておきましょう)
- 正面に戻り願い事を言います。
- もう一度お地蔵さんを抱えて、最初に抱えた時より軽く感じたら願いが成就します。
私も作法に従い、お地蔵さんを抱えてみると、ずっすしりとした重さが両手にかかります。
お地蔵さんを元の位置へ戻し、正面からお願い事を言った後で、もう一度お地蔵さんを抱えて見ると「お、軽くなった!」そんな感じが確かにしました。
軽く感じたのは1秒ぐらいでしたが、気分が良いですね。(嬉)
長生寺
- 住所 広島県竹原市本町1丁目16-22
- 電話番号 0846-22-0283
実は、長生寺以外の他にもお抱え地蔵は存在します。今度はそちらへ行ってみましょう。
町並み保存地区の本町通りから路地裏へ抜けます。(お抱え地蔵と書かれた立札があります)
立札があった所から1~2分ほど歩きました。
すると、お抱え地蔵を発見しましたので、長生寺のお抱え地蔵と同じ作法に則りお願い事を言います。
なんと、ここでもお抱え地蔵を再度抱いた時に、軽く感じました。
我ながらビックリです。
更に気分が良くなったのは、言うまでもありません。(笑)
町並み保存地区を散策する
町並み保存地区を散策して、たまゆらスポットを探してみましょう。
見つけました、お好み焼き屋の「ほり川」です。
これは作中で出てきた「お好み焼き屋 ほぼろ」ですね。
ももねこ様の初登場シーンに出てきた地蔵堂です。
作中に出てきた「胡堂」(えびすどう)ですね。商業の守り神が祀られています。
大林宣彦監督の映画 「時をかける少女」では、キーポイントになるお堂ですね。
作中で出てきた沢渡楓の家族が営業している喫茶店のモデルとなった「茶房ゆかり」です。
たまゆらファンならば一目見ただけで、「ここだ、ここだ」と分かるスポットばかりでした。
【古い町並みの紹介】
竹原市のような古い町並みを保存している地域は日本全国に点在していますね。旅で訪れた古い町並みを下記記事で紹介します。
旧日の丸写真館を見よう
少し町並み保存地区を離れて見てみましょう。
たまゆらで一躍有名になった旧日の丸写真館の建物です。
旧笠井邸にあった原画とほとんど同じですね。
木造3階建ての建物で、独特の外観をしています。
1932年(昭和7年)に建てられて、1945年(昭和20年)に回収された周辺のシンボル的な建造物であり、地元の人々から親しまれてきました。
歴史的建造物と言う事で、今では広島県の文化財へ登録されています。
アニメの作中では、主人公「沢渡楓」の行きつけの写真館であり、たまゆらファンならば見逃すことができないスポットの一つですね。
【独特な外観の紹介】
旅先では、旧日の丸写真館のような独特な外観をした建築物や建造物を目撃しますので、下記記事で紹介します。
ももねこ様に会おう
竹原駅周辺の商店街には、ももねこ様を祀っている「ももねこ神社」があります。
ももねこ様は、作中にでてくるピンク色で丸くふっくらとした猫で沢渡楓のお気に入りです。
ラブリーな姿に癒されますね。
ももねこ様へお辞儀して、お祈りを捧げました。
また、この神社の隣には、ももねこ様のおみくじがありますので運試しに良いかも。
飛び出し注意ですね。
たまゆらは、さすがに竹原市を舞台にしたアニメだけあって、至るどころにスポットがありました。
竹原市のお祭り「憧憬の路」
竹原市の町並み保存地区で開催するお祭りの中で有名なのが憧憬の路(しょうけいのみち)です。
作中にもこのお祭りが登場します。
私もアニメでこのお祭りを見て、始めて「憧憬の路」の存在を知りました。
おそらく、たまゆらファンの中には私と同じ人が多いと思います。
憧憬の路は、竹筒に入れた蝋燭を灯して、町並み保存地区をライトアップするイベントです。毎年10月末又は11月最初の土日に開催されます。(2020年はコロナの影響で開催中止)
以前、実際に憧憬の路へ参加しましたが、竹灯りのトンネルが幻想的な雰囲気を出していて、とても良かったです。
ただの電球も演出次第では素敵な雰囲気を出せます。
竹で作った人形です。可愛いですね。
竹筒の中から蝋燭の灯りが漏れて見える文様に、不思議な感覚を感じました。
こういうのは風情があって良い物です。
機会があれば、「憧憬の路」へまた参加したいですね。
【旅に役立つアイテムやサービスの紹介】
旅先で役立つ様々なアイテムやサービスを、下記記事で紹介します。
竹原市の町並み保存地区へのアクセス及び駐車場
【アクセス】
- JR竹原駅から徒歩で約15分
- 河内ICから車で約20分
【駐車場】
「道の駅たけはら」に無料駐車場があります。詳しくは下記記事内の「竹原市の町並み保存地区の駐車場」をご覧下さい。
竹原市で「たまゆら」の世界を触れてみよう
広島県竹原市は、テレビアニメ「たまゆら」の舞台となった聖地です。
既にテレビ放送が終了して8年以上が経過していますが、今でも多くの人が聖地へ集まってきます。
竹原市を訪れる機会があれば、たまゆらファン又はたまゆらファンでなくても見所がたくさんある「町並み保存地区」や「うさぎ島」などのスポットをゆっくりと散策しながら観光してみませんか。
きっと、素敵な思い出の1ページが刻まれるでしょう。