ロードバイクは、ママチャリと比べて明らかにスピードが出せる自転車です。
そのため定期的なメンテンナンスは、ママチャリ以上に欠かせません。
車には車検があり、定期的に本格的なメンテナンスを行いますが、ロードバイクにも車検に当たる物がありますよ。それがオーバーホールですね。
車検は義務ですが、オーバーホールは任意なので、いままで全くしていない人もいるのではないでしょうか。
安全にロードバイクを扱うためにもオーバーホールを定期的に行い、徹底的に点検・整備・修理を行いましょう。
本記事では、ロードバイクのオーバーホールについて予算の目安や頻度、オーバーホールを行う最適な時期をお伝えします。
ロードバイクを定期的にオーバーホールしよう
ロードバイクを購入後、休日のサイクリングや自転車旅、通勤や通学などで活用している人も多いでしょう。
ロードバイクの軽快な走りが気に入り、ハマる人も多いはず。そんな走りを維持するためにも定期的なメンテナンスは欠かせません。
普段からしっかりメンテナンスをしていても、見えないところまで点検していますか。普段から全てのパーツを分解して点検している人なんて稀でしょう。
知らず知らずの内に汗や雨がパーツに侵入し、腐蝕してしまうこともあるのです。
例えば、ヘッド部分のベアリングが腐蝕してしまうと、ハンドルを回転させた時にゴリゴリ感を感じたりします。
そのまま使い続けていくと、ベアリングが破損してハンドルが動かなくなることも。走行中にそんな状態に陥ると大変危険ですね。
走行中の故障・事故を防ぐためにも本格的なメンテナンス、所謂オーバーホールを行なう必要があります。定期的にオーバーホールを行なえば、ロードバイクの性能を保ち続けられますよ。
オーバーホールは、使用頻度や走行距離にもよりますが、1~2年に1回の頻度で行なうことをお勧めします。
ロードバイクのオーバーホールは何をするの
ロードバイクのオーバーホールでは、全ての部品を分解して点検・整備・修理をします。
具体的には以下のようなことを行ないますね。
また、点検中に見つかった不良パーツを新品と取り替えたりします。不良パーツが沢山あれば、その分費用がかさみますが仕方がないですね。
オーバーホールのメニューは、自転車ショップにより様々ですが、大きく分けると以下の2つです。
- フルメンテナンス
- 部分メンテナンス
フルメンテナンスは、文字通りロードバイクを構成する全てのパーツの消耗状態や破損を確認して、必要であれば交換します。
そのため、フレームから全てのパーツを一旦取り外して確認し、再度組付け後に調整を行いますよ。
通常オーバーホールと言ったら、このフルメンテナンスを意味します。
部分メンテナンスは、特に消耗しやすいブレーキパーツやチェーンなどのメンテナンスを行いますね。
必要に応じてパーツの交換を行い、調整が行われます。
部分メンテナンスは、フルメンテナンスと比べて費用が少なく調整期間も短くすむメリットがありますので、必要に応じて使い分けるのも有効です。
部分メンテナンスの作業期間は、数日から1週間。フルメンテナンスの作業期間は、数週間から1ヶ月程度はみておきましょう。
【自転車の寿命】
自転車は様々なパーツが組付けられており、それそれのパーツには寿命がありますね。下記記事では、パーツの寿命について紹介します。
オーバーホールの費用の目安
オーバーホールの費用は、自転車ショップにより変わりますので一概には言えませんが、フルメンテナンスで大体30,000~50,000円程度はかかります。
点検中に見つかった不良パーツの交換は、別途費用がかかるため、交換パーツが多すぎると入門用のロードバイクが買える金額になることも。
普段からのメンテナンスが、しみじみと大事に思える瞬間です。(笑)
オーバーホール中に交換しないといけないパーツは割りと多いですよ。
中でも交換頻度の高いパーツを以下に挙げます。
ブレーキ・シフトワイヤーやチェーンなどの消耗品は、オーバーホールの機会にまとめて交換するのは有りですね。
いずれ交換しなければならなくなるパーツなので、工賃を抑えるためにもまとめて作業してもらいましょう。
バーテープはオーバーホールするに当たり、必ず外さないといけないので交換は必須になります。
オーバーホールの機会に、パーツのアップグレードを図るのもありですね。
オーバーホールにかける予算が決まっているのならば、その予算を自転車ショップの店員へ予め伝えて下さい。場合によっては、店員の方で予算に合わせて、交換するパーツの優先順位をつけてくれることも。そうなると、オーバーホールと言うより通常の修理と同じ扱いですね。
オーバーホールの頻度
ロードバイクのオーバーホールの頻度は、1~2年に1回は行いましょう。
パーツの消耗は、走行距離や使用頻度によって異なってきます。
そこで、ロードバイクを使用している頻度や走行距離によってオーバーホールの時期を判断します。
使用頻度で考える
週に3日以上もロードバイクを使用しているならば、1年に1回はオーバーホールをお勧め。
週末や休日しか使用せず、あまり頻繁に乗らないのならば2年に1回で十分です。
普段からトレーニングなどでロードバイクへ頻繁に乗っていると、ロードバイクにかかる負荷が蓄積されているため、パーツの消耗が早まることも。
反対に全く乗っていなくても、時間の経過と共にパーツを保護するグリスが流れてしまったり乾燥したりする。グリスが切れるとパーツの消耗も早くなるため、早めの点検は大切ですよ。
走行距離で考える
年間の走行距離が5,000km~10,000kmになる場合は、1年に1回はオーバーホールをお勧めします。
例え週末や休日しか乗らなくても、1日に走る距離が100km以上ばかり続くようでしたら、年間5,000kmを越えるのは良くあることです。
5,000km以上も走っていると、見えないところに何かしら不備が出てきてもおかしくはありません。
故障する前に不備を見つけることは、事故を未然に防ぐことにつながります。
オーバーホールでパーツ単位にロードバイク全体の状態を点検・整備・修理を行ない、ベストな状態を維持しましょう。
【自転車の走行距離】
自転車の扱い方によって走行距離はまちまちです。下記記事では、走行距離に関することについて紹介します。
オーバーホールは自分でもできるのか?
オーバーホールは、確かな知識と技術、必要な道具が揃っていれば自分でもできます。
ロードバイクを隅々まで自分でメンテナンスしたい方や、ロードバイクのカスタムを自分で行う方には向いてますよ。
自分で作業を行なえば、費用はかなり抑えることはできますが、作業時間の確保は難しいかも。
プロでも数週間~1ヶ月ぐらいはかかる作業なので、普段仕事をしながら作業をするのはあまり現実的ではありません。
何より、オーバーホール中はロードバイクヘ乗れないのが辛いですね。(複数のロードバイクを持っていれば話は別ですが・・・)
多少費用がかかったとしてもプロで見てもらうのが一番。
費用対効果で考えれば、決して高くないのではないでしょうか。
オーバーホールの最適な時期とは
ロードバイクのオーバーホールを行うのに都合の良い時期は、オフシーズンの12月~2月が良いでしょう。
人にもよりますが、冬の寒い時期ではロードバイクに乗って出かける頻度も少なくなるため、わりと都合が良いかも。
オーバーホールには、数週間~1ヶ月程度はかかるため、オフシーズンではじっくり時間をかけることができます。
【冬のサイクリングに関する話】
冬のオフシーズンでもサイクリングを楽しめますし、サイクリング以外でもやれる事は意外に多いですよ。下記記事では、冬のサイクリングに関することを紹介します。
安全のためにオーバーホールの費用は惜しまずに
オーバーホールは、部品の交換を含めるとそれなりに高額です。
オーバーホールにかかった費用で安いクロスバイクが買えたりしますね。
自転車の車検がオーバーホールに当たりますが、特に義務付けはされていません。そのため、費用がかかるからといって何もしないなんて考えては駄目ですよ。
例え費用がかかったとしても安全には変えられません。命を守るためにもオーバーホールは重要です。
ロードバイクで快適な走りを保つためにも定期的にオーバーホールを行ないましょう。
まとめ
ロードバイクの性能を保ち続けるためオーバーホールの重要性についてお伝えしました。
費用の目安は、30,000~50,000円はかかるものと考えておいて下さい。また、作業期間は数週間~1ヶ月程度はかかります。
使用頻度や走行距離によりオーバーホールの頻度は異なりますが、1~2年に1回は行なうことがお勧めです。
自分の愛車(ロードバイク)に末永く乗り続けていくためにも、オーバーホールを忘れずに行ないましょう。