「備えあれば患いなし」は、様々な場面で使われる言葉ですね。もちろんこの言葉は、サイクリングや自転車旅などにも十分当てはまります。
自転車は乗り物である以上、100%安全が保障されるわけではありません。事故や盗難などのリスクは常に付きまとうもの。なので「絶対に事故や盗難に合わない」と考えるのはとても危険ですよ。
こういう人に限って、事故にあうとパニックになりがちですね。大切なのは事故後を予測し、あらかじめ対処方法を考えておくことではないでしょうか。
本記事では、サイクリングや自転車旅などで事故にあった場合に備えて、事前に対処しておくべき内容を紹介します。
自転車事故を想定して対処すべき内容とは
あなたは、自転車事故への備えは大丈夫ですか。
昔から自転車は、私たちの生活に使われている乗り物です。休日にサイクリングへ出かける人も多いでしょう。また、リフレッシュのために、知らない土地へ自転車旅に出かけるのも楽しいです。
当たり前の話ですが、自転車に乗り続ける時間が長くなるほど危険に出会う確率は高まります。いくら自分自身で気を付けていたとしても、相手の不注意で事故に巻き込まれるかも知れません。
事故に合わないように適切なスピードで安全運転を心掛けるのは当然として、もし事故にあったとしてスムーズに対処できるようにしておくことが大切ですよ。
不安材料を事前に取り除いていない状態では、本当の意味で気持ち良くサイクリングを楽しめないかも。
そこで、サイクリングや自転車旅を漫喫するためにも、具体的に対処すべき内容を以下にまとめました。
- 自転車保険への加入
- 防犯登録の確認
- 緊急連絡先の確保
- 旅先の現地情報の確認
- 救急セットの用意
- 旅先の天候確認
- スマホやパソコンのデータバックアップ
- キャッシュカードやクレジットカードなどの確認
それぞれについて説明します。
【ヘルメットに関する話】
転倒などで頭部を守るためにヘルメットがありますね。2023年4月より、自転車にの乗る際にはヘルメットをかぶるのが努力義務になりました。下記記事では、ヘルメットに関する話を紹介します。
【対処①】自転車保険への加入
車を運転する場合には必ず自動車保険に入らなければならないように、自転車へ乗る場合にも自転車保険へ入っておきましょう。
東京都では2020年4月に自転車保険への加入が義務付けされました。
東京都以外でも2021年4月時点では、22の自治体(県又は市など)で自転車保険の加入が義務づけられていますね。この流れは全国へ広がると私は見ています。
自分自身が被害者・加害者に関係なく、事故に遭遇した場合に莫大な費用が発生してしまう可能性がありますね。
過去の自転車事故では被害者に対して、9,521万円の高額請求が平成25年7月に神戸地方裁判所で判決が出ました。この他にも数千万以上の高額請求がなされた判決がたくさんあります。
とても一般人が支払える金額ではありません。なので、高額賠償のリスクを優先して、個人賠償責任保険に特化した自転車保険へ加入するのが賢明といえます。
各保険会社から様々な自転車保険のサービスが提供されている。セブンイレブンの三井住友海上の自転車保険では、日常生活賠償保険金が3億円もあり、大変魅力的です。
また、賠償責任保険だけでなく、自転車のロードサービスが付いた「CycleCall」やauの自転車向け保険などがあるので、自分に合った保険を選び加入しましょう。
更に必要に応じて、自転車の盗難保険に加入しておくのもありですね。
【対処②】防犯登録の確認
万が一にも自転車が盗難に合った場合に取り戻すシステムとして防犯登録制度があります。
このシステムを生かすためには、必ず自転車の防犯登録をしましょう。防犯登録をしていなければ、警察は盗難車の所有者を探し出す手段がありません。
防犯登録した時にもらえる防犯登録シールが、きちんと自転車に貼られていますか。自分の自転車を確認して、防犯登録シールの有無を確認して見て下さい。
また、このシールに書かれている番号を控えるのを忘れずに。もし、自分の自転車が盗難にあった場合は、速やかに警察へ連絡しましょう。
その時にスムーズな手続きを行うためには、防犯登録シールの番号が必要です。
【対処③】緊急連絡先の用意
自転車旅で事故などを起こして、一時的に自分の意識がなくなり、自分自身で対応ができなくなった場合に備えて緊急連絡先を用意しておきましょう。
そうすることで、病院などから緊急連絡先へ連絡をしてもらえます。
緊急連絡先は一人の場合ですと、その人が必ずしも直ぐに連絡が取れるとは限らないため、複数人用意しておくほうが安心です。
緊急連絡先をスマホなどの電子機器へ入力した場合は、電子機器のパスワードなどで自分以外の人が見れないケースがあります。
いざという時に他人にもわかるよう、手帳やメモ紙などに緊急連絡先の宛先や電話番号を書いて荷物に入れておきましょう。
【対処④】旅先の現地情報の確認
私は自転車旅をする時には、目的地の情報を事前に仕入れていますね。
中には事前情報を全く入手しないで旅する人もいるでしょうが、その場合は危険に遭遇する確率が高まります。
日本は世界トップクラスに治安が良い国と言われていますが、それでも危ない場所は存在するのです。
旅先でそのような場所が存在して、うっかりその場所へ向かった時に思わぬ事故や事件に合ってしまうかも。そのようなリスクを回避するためには、事前に旅先について情報を仕入れる必要があります。
目的地(観光場所など)の情報だけではなく、旅先全体の情報にも気を配りましょう。
例えば、ヒグマの生息地やスラム街、有毒ガスの発生地、立ち入り禁止地区などが危険な場所ですね。
今はインターネットである程度の情報を、簡単に仕入れることができるので、本当によい時代になりました。
【タイヤに関する話】
自転車のタイヤがパンクすれば、修理に時間がかかるだけでなくテンションが下がりますね。できれば、旅先でのパンクはないに越したことはありません。下記記事では、タイヤに関する話を紹介します。
【対処⑤】救急セットの用意
自転車旅の最中に転倒や落車などで出血した時、応急手当てができないと困ります。もしもの時に備え応急処置ができる小物を常備しましょう。
ちなみに私の常備品は、「消毒用エタノール含浸綿、絆創膏、ガーゼ」です。また、私はボトルに水を入れていますので、飲み水としてだけではなく、出血した傷口を水で流せるようにしています。
携帯できる荷物の許容量があると思うので、何を持って行くかについては、しっかり考えましょう。
先ほど紹介した常備品以外にも必要に応じて、爪切り、トゲ抜き、綿棒、裁縫セット、テープ包帯、三角巾、体調不良時の内服薬などを用意すれば、より安心感が高まります。
【対処⑥】旅先の天候確認
自転車旅では天候により危険度が異なってきます。「そんなの知ってるよ」そんな声が聞こえてきそうですね。
けれど、日程の都合を理由に、悪天候でも無理してサイクリングを行なっている人がいるのではないでしょうか。
天候が悪い日(大雨、霧、台風など)に自転車で旅をすると、事故に合うリスクが非常に高まる。そのような日は無理せず自転車に乗らないのが無難です。
事前にインターネットやテレビなどで旅先の天気予報を確認して、天候が悪い日や悪くなると思われる日はなるべく訪れないように。大雨の中、サイクリングするのはハッキリいって苦行ですよ。
私が旅へ出かける時には、ウェザーニュースや気象庁の天気予報などで旅の予定日やその予定日の直近の天気まで調べて、最終的な旅の日程を判断しています。
当日、天気予報に反して天候が悪くなった場合は、無理をせず休養日にしてますね。
【対処⑦】スマホやパソコンのデータバックアップ
サイクリングや自転車旅などで転倒や事故に合い、スマホやパソコンなどの電子機器のデータが破損したり、盗難に合うかも知れません。
そうなった場合に備えて、事前にスマホやパソコンのバックアップは取っておきましょう。
また、必要に応じてスマホやパソコンの保険に入り、破損や盗難・故障に備えるのも良いですね。
【対処⑧】キャッシュカードやクレジットカードなどの確認
サイクリング中や旅先でキャッシュカードやクレジットカードなどを紛失したり、盗難にあった場合、一時的にパニックになるかもしれません。
そのような時でも冷静になれるよう常日頃から心掛けておくのが大事ですが、実際は難しい。少なくとも自分が持ち歩いているキャッシュカードやクレジットカードは常に把握しておきましょう。
そうすれば、カードの紛失や盗難があった場合にカードの利用停止を行うために必要な行動を素早く起こせます。
まとめ
本記事では、サイクリングや自転車旅などの事故に備えて、事前に準備しておくべき内容を紹介しました。
最期にもう一度、説明した内容を以下にまとめます。
- 自転車保険への加入
- 防犯登録の確認
- 緊急連絡先の確保
- 旅先の現地情報の確認
- 救急セットの用意
- 旅先の天候確認
- スマホやパソコンのデータバックアップ
- キャッシュカードやクレジットカードなどの確認
サイクリングなどを楽しく過ごすためには、リスクを想定して事前に備えて下さい。常に安全運転を心掛けていても100%絶対に事故に合わないとは言い切れません。
常にもしもの場合に備えておけば、不幸にも事故にあった場合にスムーズに対処が取れます。