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旅の体験談

日本三景の天橋立をサイクリング、天橋立を楽しめる見所を紹介

天橋立

京都府の北部には、日本三景の一つ「天橋立(あまのはしだて)」があります。

高台から眺める天橋立の全景は、龍が天に昇っている姿そのもの。その景色を見られただけでも大変満足しますが、ちょっと待って下さい。

せっかく天橋立がある地域まで足を運ばれた訳ですから、実際にサイクリングや散歩しながら渡ってみませんか。

そこには、美しい白浜や圧巻な松並木が続く道が続いており、そんな景色に触れ合っている内に、気分爽快になりますね。

また、天橋立の内海である阿蘇湾では、珍しい舟屋を目撃できますので、見逃すわけにはいきません。

本記事では、天橋立をサイクリングしながら、楽しめる見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 天橋立の見どころを知りたい
  • 天橋立をサイクリングしてみたい
  • 天橋立を楽しみたい

日本三景の一つ「天橋立」とは

天橋立の景色
天橋立

天橋立(あまのはしだて)は、日本三景の一つであり、京都府宮津市の宮津湾と内海の阿蘇海を南北に分ける砂嘴(さし)でできた砂浜です。

全長は約3.6km、幅は約20~170mもあり、全体が外洋に面さない湾内の砂州としては日本で唯一のもの。それに加え、大部分が自然発生した松林が約5,000本も生い茂っています。

「丹後国風土記」によると、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の二柱の神が、天界と下界を結ぶために天の架け橋を架けたという。

ある日、伊邪那岐命が昼寝している間に、架け橋が海の上に倒れてしまい、今の天橋立ができたそうです。何とも豪快な伝説ですね。

2017年(平成29年)4月には、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリー「日本遺産」の「丹後ちりめん回廊」を構成する文化財に認定されました。

【悠久の歴史が造り上げた絶景】

悠久の時間をかけて自然が造り上げた景色は、大変素晴らしく畏敬を感じますね。下記記事では、そんな絶景を紹介します。

レンタサイクルを借りよう

レンタサイクル
レンタサイクル

天橋立駅周辺は、レンタサイクルが充実しているため、「自転車が借りられない」と言った心配は無用です。

京都丹後鉄道の天橋立駅から天橋立へ向かう通りには、お食事処や土産物店が連なっており、レンタサイクルのサービスを行っていたりします。

天橋立は平地のため、ママチャリで走っても全然平気です。

しかし、「普段から運動不足で体力に自信がないな。往復はキツイかも」と思っている方もご安心下さい。

そんな人に向けて、2つのレンタサイクルを紹介します。

一つ目は、天橋立駅より徒歩約5分のところにある「天橋立観光船」で行っているレンタサイクルサービス。

天橋立の両岸(天橋立桟橋と一の宮桟橋)にある観光船乗り場で自転車を借りれます。

観光船乗り場
観光船乗り場

嬉しいポイントは、どちらの対岸でも自転車の乗り捨てができること。

そして、レンタサイクルと観光船がセットになったお得なプランも売られているため、自転車を乗り捨てた後で、観光船へ乗って帰れます。

つまり、行きは自転車で、帰りは観光船と言った2つの違った楽しみ方ができますね。

天橋立観光船

  • 住所 京都府宮津市文珠466
  • 電話番号 0772-42-0321(丹後海陸交通株式会社)
  • 営業時間 天橋立観光船:出航時間 9:00~16:00
  • 料金
    • レンタサイクルは、2時間で400円
    • レンタサイクル(2時間)と観光船プラン 大人1,000円、小人700円
    • ※レンタサイクルは、延長1時間ごとに200円追加

二つ目は、天橋立駅から徒歩約1分のところにある「智恵くらべ」のレンタサイクル。

レンタサイクル(智恵くらべ)
智恵くらべ

ここでは、全車種がE-Bike(電動アシスト付き自転車)の貸し出しとなっているため、体力に自信がない人でも大丈夫。

天橋立を渡り終えた後で、天橋立周辺の観光地を見て回りましょう。

智恵くらべ

  • 住所 京都府宮津市文珠640-24
  • 電話番号 0722-22-4554
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 定休日 金曜日
  • 料金
    • ジャイアントの電動クロスバイク 1日4,000円、1泊2日6,000円
    • ヤマハ製の電動アシスト自転車(幼児2人乗車可) 1日2,500円、1泊2日4,000円

自転車で天橋立を走ると気分爽快になりますよ。

ちなみに、私はマイ自転車で走りました。

絶景ロード、天橋立をサイクリングしながら見所を紹介

スタートは天橋立駅

天橋立を渡る方向は、天橋立駅がある南側の文殊地区から北側へ向けて渡るか、北側の江尻地区から南側へ向けて渡るしかありません。

今回の旅では、天橋立駅をスタート地点とし、南側から北側へ向けて渡りました。

こちらが天橋立駅です。

天橋立駅
天橋立駅

その外観は、駅と言うより老舗のお菓子屋のような雰囲気を感じました。(笑)

聞くところによると、天橋立駅は、2000年に第1回近畿の駅百選に選ばれているという。

駅の隣りには、日帰り温泉施設の「知恵の湯」がありますので、サイクリングで汗をかいた後に足を運んでみては如何でしょうか。

智恵の湯
智恵の湯

尚、10台限定ですが「知恵の湯」では、レンタサイクルの貸し出しを行っています。

智恵の湯

  • 住所 京都府宮津市文珠640-73
  • 電話番号 0772-22-1515
  • 営業時間 12:00~21:00(入館は21:00まで)
  • 定休日 水曜日
  • 料金
    • 大人(中学生含む)700円
    • 小学生350円
    • 幼児は大人1名に付き1名無料
    • レンタサイクル2時間(大人のみ)のセットで800円(1時間延長につき100円追加)

珍しい回転橋「小天橋」

小天橋
奥に見える橋が「小天橋」

天橋立駅から文殊の交差点を左折して先へ進めば、「小天橋」と呼ばれる橋が見えてきます。

この橋を渡れば、そこはもう天橋立。

小天橋を渡る

この小天橋を渡る時には、1つだけ注意して下さい。

実はこの橋は、大型の船が通過する時に90度回転して、船の航行ができるようにする回旋橋なのです。

そのため、回転時には、橋を渡ることができません。

日本国内では、このような橋は余り無く、かなりレアな存在。

時間に余裕があれば、小天橋が回転する様を見学してみませんか。

5分程かけてゆっくり回る姿は情緒的ですよ。

尚、日曜日には船が通行しなくても回転するそうです。(11:00に回転した後で1時間毎に15:00まで回転)

【珍しい橋の紹介】

旅を続けていると、小天橋のように珍しい橋や美麗な橋を良く見かけますね。下記記事では、そんな橋を紹介します。

日本三景碑と日本の道100選の石碑

日本三景碑
日本三景碑

天橋立に入って、少し進めば見えてくるのがこちらの「日本三景碑」。

まさにこの天橋立が日本三景に選ばれている証です。

こういう石碑を見ると誇らしく感じますね。

直ぐ近くには、こちらの日本の道100選の石碑もありました。

日本の道100選の石碑
日本の道100選の石碑

この他にも天橋立は、数多くの100選に選ばれている凄い場所。

以下にその100選を紹介します。

  1. 日本の名松100選(1983年)
  2. 日本の名水100選(1985年)・・・磯清水が選定(後述します)
  3. 日本の道100選(1987年)
  4. 日本の白砂青松100選(1987年)
  5. 日本の渚100選(1996年)
  6. 美しい日本の歴史的風土100選(2007年)
  7. 日本の歴史公園100選(2007年)
  8. 日本の地質100選(2007年)

※( )内は選定された年

また、2014年には「宮津天橋立の文化的景観」の名称で重要文化的景観として選定されました。

今後も新しい100選が生まれる度に、選ばれそうな予感がしますね。

波形の美しい白砂、天橋立海水浴場

天橋立の風景

宮津湾に面する海岸を見てみると、美しい白砂が広がっていました。

その砂浜は、海水浴場になっているのです。

日本三景で海水浴場があるのはここだけ。

例え泳がなくても白浜の上を散策するだけでも楽しめます。

こちらの美しい白浜を見て下さい。

美しい白浜
海に浮かぶ白浜の風景

自然に「おー」と叫んでしまうのも無理はありません。(笑)

こんな場所を散策していると、気分が高揚しますね。

海の透明度もスゴイの一言。

綺麗で透明度の高い海

圧巻の松並木が連なり、日が沈みゆく左側の阿蘇海と海水浴場になっている右側の宮津湾。

近くには茶屋もあるため、1日中楽しめます。

茶屋
はしだて茶屋

サイクリングの合間に白浜で散策しながら、美しい海の景色を堪能しましょう。

【海水浴場の紹介】

日本全国には、数多くの海水浴場が存在しますね。そこで、旅で訪れた海水浴場を下記記事で紹介します。

美しい圧巻の松並木の景色

松並木

天橋立で美しいのは白浜や海の景色だけではありません。

約5,000本の松並木が織りなす景色は、圧巻そのもの。

松並木の風景

これらの松には、名前が付いた物が沢山あり、他の松との違いについて比べてみるのも面白いですね。

こちらは、通りにあった案内板に掲示されていた名前が付いている松。

名前が付いた松の木の紹介板

実際は、この案内板に掲示されている松以外にも、名前付きの松が沢山ありました。

少しだけ名前付きの松を紹介します。

こちらが「御手植(おてうま)の松」。

御手植の松
御手植の松
「御手植の松」と書かれた杭

1907年(明治40年)に大正天皇が皇太子時代に御手植えされたそうです。

その他にも「雲井の松」や「千貫松」など多くの見事な松がありますので、お見逃しなく。

雲井の松
雲井の松
千貫松
千貫松

特に印象に残ったのがこちらの「双龍の松」です。

双龍の松
双龍の松

2004年(平成16年)6月20日に発生した台風23号の猛烈な風雨は、天橋立の美しい姿を一変させました。

その風雨の影響により、247本の松の命が奪い去られたのです。

双龍の松もその時に命を絶たれた名松の一本であり、その惨状を記憶に留めるために保存された次第です。

こちらは、かつての双龍の松。

台風被害に合う前の「双龍の松」

双龍の名に恥じない、見事な松の実物を見てみたかったですね。

天橋立神社は恋愛成就のパワースポット

天橋立神社
天橋立神社

松並木の中をサイクリングしていると、小ぢんまりとした何やら雰囲気のある神社を発見。それがこちらの「天橋立神社」です。

天橋立自体が、天界と下界を結ぶ架け橋だった伝説があることから、男女の間の「結ぶ」にちなんで、恋愛成就のパワースポットとしても知られています。

周りの景観と相まって、神聖な空気が漂っていました。

境内にあった狛犬に注目して下さい。

狛犬

尻尾がピーンと立っており、天使の羽のように見えませんか。

恋愛成就の神社なので、きっと参拝者の恋愛を応援してくれているのでしょう。

この天橋立には、力が強い神社が3つあり、その3つの神社へお詣りすることを「天橋立三社巡り」と言います。

1つが天橋立神社で残り2つは、元伊勢籠神社(もといせこのじんじゃ)と真名井神社(まないじんじゃ)です。

天橋立を渡った北側には、残り2つがありますので、天橋立三社巡りとしゃれ込みましょう。

名水「磯清水」と大砲

磯清水
磯清水

天橋立神社の直ぐ近くには、こちらの「磯清水」があります。

両側を海に囲まれているにも関わらず、なぜか清水が湧き出ているのです。

この不思議な清水をそのまま飲んではいけませんよ。

天橋立神社の手水として使いましょう。

この磯清水は、1985年に「日本の名水100選」に選ばれました。

また、天橋立神社の近くには磯清水だけでなく、こちらの大砲も設置されており、なんだか不思議な感じです。

軍艦春日の大砲
軍艦「春日」の大砲

この大砲は、日露戦争で活躍した装甲巡洋艦「春日(かすが)」のもの。

近くにあった大砲履歴を読んでみると、1923年(大正12年)2月5日に海軍大臣より海軍思想普及のため下付されたという。

時代を感じますね。

岩見重太郎の仇討ちの場

岩見重太郎の仇討ちの場
岩見重太郎の仇討ちの場

岩見重太郎(いわみじゅうたろう)は、講談などで有名な伝説の剣豪です。

重太郎が、父の仇として広瀬軍蔵、鳴尾権三、大川八左衛門の三人の仇討ちをした場所が天橋立に残っていました。

岩見重太郎の仇討ちイメージ

また、重太郎には様々な伝説が残っており、狒々(ひひ)退治や瀬戸の滝の大蛇退治を始め、元伊勢籠神社の狛犬に宿った悪霊を除霊するために足首を切り落としたとか。

最早ただの剣豪に留まりません。

こちらが、元伊勢籠神社の狛犬。

元伊勢籠神社の狛犬
元伊勢籠神社の狛犬

狛犬の前足には、今でも修復痕が見られます。

更に天橋立には、仇討ちのために試し切りを行ったと言われる石も残っていました。

試し切りを行った石
試し切りを行った石

無敵と思われていた重太郎ですが、豊臣家の家臣として参戦した大阪冬の陣で大活躍した後、夏の陣で壮絶な最期を遂げました。

対岸から天橋立や阿蘇海の景色を眺めよう

美しい白浜と海の景色

ゆっくりサイクリングしながら、天橋立を渡りましょう。

横目で美しい白浜や海を眺めながら、自転車のペダルを漕いでいると、いつの間にか向こう岸へ渡っていました。

天橋立周辺の景色

このまま周辺の観光地へ向かうのも良いですが、ここで少し休憩して天橋立や阿蘇海を眺めてみて下さい。

わずが3.6kmのサイクリングでしたが、充実度は高く、様々な出来事を思い出すに違いありません。

海に浮かぶ天橋立を眺めながら、思い出にふけるのも楽しみ方の一つです。

天橋立の眺め
天橋立の眺め
阿蘇海の眺め

高台から天橋立の絶景を楽しむ、傘松公園と天橋立ビューランドからの景色

天橋立の周辺には、高台から天橋立を一望できる二大展望所があります。

北側から景色を楽しめるのは傘松公園であり、南側は天橋立ビューランドです。

こちらが傘松公園からの眺め。

天橋立の絶景

成相山(なりあいさん)中腹にある傘松公園からは、「斜め一文字」の天橋立の全景が見て取れ、その光景は昇り龍そのもの。

そのため「昇龍観」と呼ばれています。

海抜約130mの文珠山山頂には、天橋立ビューランドが整備されており、そこから眺める天橋立の景色はこちら。

天橋立ビューランドの記念撮影スポット

この素晴らしい景色を讃え、地元では「飛龍観」と呼ばれています。

両方の展望所には、天橋立名物の股くぐりを行う「股くぐり台」が設置されていますので、是非、上体を折り曲げて股の中から天橋立を覗いてみて下さい。

空と海が逆転し、天橋立が伝説のように天に架かる橋のように見えますよ。

天橋立の近くにある珍しい阿蘇の舟屋

阿蘇の舟屋
阿蘇の舟屋

京都府の北部、丹後半島に位置する「伊根の舟屋」は有名ですが、阿蘇海でも舟屋を見られます。

伊根の舟屋と比べるとスケールは小さいですが、全国的に珍しい舟屋。

地元でなければ普段見かけることはまずありえないため、見逃すわけにはいきません。

こちらが阿蘇の舟屋の景色。

阿蘇の舟屋の景色

阿蘇湾の溝尻に漁村集落があり、そこに舟屋がありました。

伊根の舟屋と違い、外海ではなく穏やかな内海でイワシやアサリなどを取っています。

天橋立を渡り終えた後で、訪れてみましょう。

天橋立の基本情報とアクセス

住所京都府宮津市
電話番号0772-22-8030(天橋立観光協会)

【アクセス】

  • 京都丹後鉄道天橋立駅から徒歩約5分
  • 宮津天橋立ICから車で約15分

天橋立の駐車場

天橋立周辺には、沢山の有料駐車場があります。

そこで、天橋立駅がある文殊地区の主な駐車場を以下にまとめました。

駐車場住所駐車台数営業時間料金
天橋立智恩寺駐車場京都府宮津市文珠466普通車100台
バス9台
8:30~17:00普通車700円
バス1,500円
龍燈の松 駐車場京都府宮津市481-1普通車32台9:00~18:00
(季節によって
営業時間が変更)
600円~
(季節や曜日によって
料金が変更)
宮津市営天橋立駐車場京都府宮津市文珠647普通車224台
大型バス11台
9:00~17:00
(6月・12月・2月の
水曜・木曜は休み)
普通車600円
大型バス1,200円

上記以外の駐車場も沢山ありますので、駐車ができないことはないでしょう。

尚、文殊地区以外にも東側の宮津地区や北側の府中地区にも沢山の駐車があります。

まとめ

天橋立は、美しい白浜と松並木が生い茂った絶景ロードです。

そんな道をサイクリングしながら思い思いの時間を過ごしましょう。

その道中には、以下の見所がありますので、実際に自分の目で確かめながら体験してみて下さい。

  • 天橋立海水浴場
  • 松並木と名前が付いた松の木
  • 小天橋(回転式の橋)
  • 日本三景碑
  • 日本の道100選の石碑
  • 天橋立神社
  • 名水「磯清水」
  • 軍艦「春日」の大砲
  • 岩見重太郎の仇討ちの場

また、傘松公園と天橋立ビューランドから眺める天橋立の景色は、素晴らし過ぎるの一言。

絶対に足を運ぶことをお勧めします。

サイクリングで汗をかいたのならば、天橋立駅に隣接する「知恵の湯」で温泉に入ってスッキリしてみませんか。

天橋立をサイクリングしながら、一生に残る旅の思い出を作りましょう。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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