ロードバイクを街乗りで使うと分かるのですが、使い勝手がとても悪い機会が多いです。使えない訳ではありませんが、色々と気になるところが沢山でてくるものだ。
自転車には様々な種類があり、用途によって向き不向きがある。なので、街乗りに使うならば、素直にママチャリやクロスバイクがを使うのが一番ですね。
けれど、自転車の保管場所の問題などで複数所有するのが難しく、1台のロードバイクで街乗りやサイクリングを楽しみたいと考える人も少なくはありません。
本記事では、ロードバイクが街乗りに不便な理由や、改善方法について説明します。
ロードバイクを街乗りに使用すると明らかに不便な理由
街乗りとは、簡単にいえば「自転車で市街地を走行する」ことです。
なので、主な用途には通勤通学や買い物などがあります。市街地では、信号が多いところがあるので、ロードバイクでは走りぬくい経験をした方も多いでしょう。
また、必要に応じて歩道を走行する機会もあるため、時速10km以下の低速走行は普通に行う必要がある。これらの走り方は、ロードバイクだけでなく自転車全般にいえますが、ロードバイクではその扱い方から、不便さがより顕著といえます。
ロードバイクでは、一般的に前傾姿勢を取るものです。そのため、ハンドルは低くサドルは高く調整している。すると、目線が下がってしまい、それなりに人通りの多い場所では、リスクが高まりますね。
ドロップハンドルの上ハン(上ハンドル)を握れば、上体を起こせるため、視線の問題は解決しやすく街乗りに活かせます。
しかし、このように簡単な対応が難しく、ロードバイクの機能などにより、明確に向かない原因があるので、以下にまとめました。
- 低速走行に向かない
- ブレーキがかけづらい
- タイヤが細く衝撃吸収が比較的弱い
- 駐輪がしにくい
- 荷物の持ち運びに向いていない
- 盗難リスクがある
それぞれについて説明します。
低速走行に向かない
もともとロードバイクは、舗装された道を高速で走行するように設計されています。なので、ストップ・アンド・ゴーを繰り返すような信号の多い街乗りでは、スピードを活かせません。
さらに低速で走るのは車体が安定せず、かえってふらつく原因となる。そんな状態は自分だけでなく、周りから見ても危険ですよ。
ロードバイクでは、基本的にハンドル・ペダル・サドルに体重を分散する乗り方をするものです。しかし、低速走行では、ペダルにかかる圧が減り、サドルにどっしり座る傾向がある。
そのため、個人差はありますが、パッド入りのパンツを履いていなければ早い段階でお尻が痛くなるでしょう。
ブレーキがかけづらい
ストップ・アンド・ゴーを繰り返す街乗りでは、何度もブレーキ操作を繰り返す機会が多いですね。
ロードバイクのドロップハンドルでは、クロスバイクで使用するフラットバーと比べて明らかにブレーキコントロールのしやすさが劣ります。
ドロップハンドルは、その形状から様々な場所を手で握れるメリットがありますが、ブレーキレバーから遠くにある位置を握って走行すると、ワンテンポ操作が遅くなる。特に上ハンドルを握っている機会が多いならば気を付けたい。
また、ブレーキレバーを引くのには、それなりの握力が必要。そのため、短時間に何度もブレーキレバーを引き続けていると、指が疲れてくるため、肝心な時に素早くブレーキをかけれないリスクを伴います。
タイヤが細く衝撃吸収が比較的弱い
ロードバイクで使用するタイヤサイズは、一般的に「700×23C」「700×25C」「700×28C」のいずれかを使用することが多いです。主流は「700×25C」ですね。
これらのタイヤサイズは、高圧でよく転がるため、スピードが身上のロードバイクに適している。
しかし、衝撃吸収力を考えると、ママチャリのような太いサイズのタイヤと比べて、明らかに衝撃が大きい。小さな段差でも衝撃を受けやすくなるので、不快に感じる方も少なくないだろう。
特に歩道の段差を通過する際、かなりガタガタしてしまう。普段使いの街乗りにとっては、大きすぎるデメリットといえます。
駐輪がしにくい
ロードバイクのフレーム素材の主流はカーボンです。デリケートな素材なため、そもそもキックスタンドが取り付けられません。街乗りでは駐輪する機会が多いため、スタンドがないと不便に感じてしまいます。
たとえば、外出時に飲食店へ立ち寄り、軒下にちょっと停めるような使い方ができないのは、非常に使い勝手が悪いといえる。
ロードバイクの駐輪では、駐輪場を利用したり、壁などに立てかけたりするため、適切な場所を探す必要があるので、人によってはこの作業が煩わしいだろう。
ちなみに、クロモリやアルミなどの金属フレームでリムブレーキを使用したロードバイクであれば、キックスタンドを取り付けられる可能性は高いので、あえてカーボン素材にこだわらないのもありですね。
荷物の持ち運びに向いていない
ロードバイクは、ママチャリと違って走りに特化した乗り物なので、最初から荷物を運ぶカゴやキャリアは付いていません。
街乗りするならば、買い物や通勤通学などで荷物を運ぶ機会が多い。それができないのは、とてもストレスを感じるものですよ。キャリアなどは、後付けできますが、街乗りをメインにするならば、あえてロードバイクを選ぶ必要性を感じられません。
それに、荷物が運べないからといって、片手で荷物を持つのはご法度。ロードバイクに限らず、自転車の片手運転は、バランスを崩す原因になったり、とっさに急ブレーキがかけられず大変危険です。
盗難リスクがある
ロードバイクは、ママチャリと比べてとても高価な自転車です。安いものでも8万円ぐらいはしますね。そのため、盗難リスクが高いといえる。
街乗りでは長時間駐輪する機会が多いので、駐輪場所は気をつけよう。それに駐輪する際には、自分の目の届くところに停めたり、しっかり鍵をかけたいですね。
そもそも屋外へ駐輪するという行為自体が、100%の安全を保障できるものではありません。万が一に備えて盗難保険などへ加入しておくのをおすすめします。
ロードバイクを街乗りで活かす簡単な改善方法
ここまでロードバイクが街乗りに不便な理由を説明しました。それでもあえて街乗りをメインに考えるならば、簡単なカスタムで使い勝手を向上できます。
そこで、簡単に改善できる方法を以下にまとめました。
- フラットペダルを使用する
- キックスタンドやフェンダーを取り付ける
- バッグ類を取り付ける
それぞれについて説明します。
フラットペダルを使用する
ロードバイクでは、ビンディングペダルを使う人が多いです。そのため、必然的に専用のビンディングシューズを履きます。
街乗りでは歩く機会が多く、スニーカーや運動靴の方が歩きやすい。フラットペダルであれば、これらの靴で普通にペダルを漕げますので問題ありません。
尚、フラットペダル用のサイクリングシューズが各メーカーから販売されているので、街乗りだけでなくサイクリングを楽しむならば、専用シューズの方が使い勝手がよいですよ。
基本的にペダルの交換だけで対処できるので、それほど手間はかかりませんが、交換方法がよく分からないのであれば、自転車ショップに作業を依頼しましょう。
キックスタンドやフェンダーを取り付ける
街乗りでは、駐輪するのに便利なキックスタンドを取り付けよう。さらに路面が濡れている場所を通行することも十分考えられるので、合わせてフェンダー(ドロヨケ)を装備したい。
キックスタンドがあれば、簡単にロードバイクを自立させれるので非常に使い勝手がよい。何よりもママチャリと同じ感覚で駐輪できるのは素晴らしい。
通勤通学などで雨天でも走行するならば、フルフェンダーがおすすめ。後付けできるフェンダーでは、十分にカバーできないこともある。
けれど、あるとないのでは、その効果は大違いなので、取り外し可能なフェンダーでもそれなりの効果は期待できます。
バッグ類を取り付ける
ロードバイクは、ママチャリのように前カゴがないので、手軽に荷物を運べません。しかし、サドルバッグやフレームバッグ、フロントバッグ、サイドバッグなど様々なバッグが取り付けられるので、前カゴと同じ働きができます。
バッグの種類により大容量から小容量まで様々なモデルがあり、自分に適した容量のバッグを取り付けよう。バッグによっては、キャリアが必要といった条件があるので注意するように。
バッグを取り付ければ、車体の重量が増えたり、空気抵抗が増えるデメリットがありますが、街乗りがメインであれば、高速走行する機会はほとんどないので、気にする必要はないでしょう。
ロードバイクを街乗り用に大がかりな改造はしない方がよい
ロードバイクの特徴的なアイテムといえばドロップハンドルがあげられます。このドロップハンドルは、街乗りには比較的向いておらず、フラットバーの方が扱いやすいですね。
そのため、フラットバーに交換するならば、本当に必要なのか今一度考えてみよう。
単純にハンドル交換が及ぼす影響は大きく、ブレーキを操作するアイテムや変速機を操作するアイテムなどをごっそり交換する必要がある。また、高さ調整のため、必要に応じてステムの交換も必要です。
このような大規模カスタムは、それだけで数万円から数十万円はかかるものだ。それだけの費用があるのであれば、あえてカスタムなどせず、街乗りに適したクロスバイクやママチャリを購入した方がはるかに良い。
フラットバーを事例に説明しましたが、大規模なカスタムを行なうならば、費用対効果をしっかり考えて行いましょう。
まとめ
本記事では、ロードバイクが街乗りに不便な理由や、改善方法について説明しました。
最後にもう一度、説明した内容を以下にまとめます。
- ロードバイクが街乗りに不便な理由
- 低速走行に向かない
- ブレーキがかけづらい
- タイヤが細く衝撃吸収が比較的弱い
- 駐輪がしにくい
- 荷物の持ち運びに向いていない
- 盗難リスクがある
- ロードバイクで街乗りで活かす簡単な改善方法
- フラットペダルを使用する
- キックスタンドやフェンダーを取り付ける
- バッグ類を取り付ける
街乗りをメインに考えるならば、素直にママチャリやクロスバイクを使用する方が圧倒的に便利です。
ロードバイクでも簡単な改造を施せば、ある程度は街乗りに向くようになりますが、ママチャリやクロスバイクと比べてしまうと、まだまだといえます。
それでもロードバイク1台で、街乗りやサイクリングを楽しみたいと考えるならば、本記事で紹介した改造方法を試して下さいね。