サイクリストの聖地「しまなみ海道」は、普通にサイクリングするだけでも絶景に出会えます。
しまなみ海道は、路上にブルーラインが引かれた公式ルートがありますが、この公式ルートを外れたところでも数多くの絶景に出会えるスポットが点在していることをご存じでしょうか。
色々な楽しみ方を漫喫できるのが、しまなみ海道の魅力の一つですが、公式ルートから外れている高台にある公園や山頂、展望台から眺める絶景は想像を越えている。
本記事では、しまなみ海道をサイクリングする際に訪れて欲しい絶景展望台を紹介します。
しまなみ海道、絶景スポット(展望台など)の紹介
しまなみ海道は、瀬戸内海に浮かぶ6つの島に美麗な橋を架けて繋がっており、徒歩や自転車などで往来ができます。
その6つの島は、「向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島」であり、向島は本州の尾道市、大島は四国本土の今治市と橋で繋がっていますね。
それぞれの島及び本土には、固有の見所が点在しており、本記事で紹介する絶景スポットはその一部にすぎません。
本記事で紹介する絶景スポットをまとめると以下になります。
- 亀老山展望公園
- 因島公園
- 白滝山
- 来島海峡展望館
- 多々羅展望台
- 高見山展望台
- 千光寺公園
これらの絶景スポットを地図で表した物がこちらです。
今回紹介する以外にも大島のカレイ山山頂展望台や伯方島の開山公園の展望デッキなどまだまだ多くの絶景スポットは存在しており、しまなみ海道の魅力は計り知れません。
しまなみ海道の公式ルートをサイクリングするだけでなく、島々に点在する絶景スポットへ立ち寄り、よりしまなみ海道を満喫しましょう。
亀老山展望公園から眺める大絶景
大島にある亀老山展望公園は、是非おすすめしたい絶景スポットです。
しかし、この公園へ向かうのは試練を乗り越えなくてはなりません。(笑)
しなまみ海道の公式ルートを走っていると、「亀老山展望公園」の案内板がありますので、それに沿って向かっていくと、こちらの写真のような場所へ辿り着きます。
尚、この案版板に辿り着くまでにも緩やかな上り道(斜度5%前後)が数百m続きますので、油断はできません。
この案内板が指し示す道から本番です。
かなり勾配がきつく、本格的なヒルクライムを楽しめます。(人によっては地獄ですね。)
二つに分かれる上り道がありますが、右側の綺麗な道が亀老山展望公園へ繋がっていますので間違えないように。
斜度10%を越える激坂を上り、標高約300mもある山頂を目指しましょう。
道中の沿岸には、所々に「あと〇〇km、おいしい藻塩アイスが待っているよ」と書かれた立札が立てられており、残りの走行距離がわかります。
また、キツイ勾配を乗り越えて走っている内に、この藻塩アイスを食べる事が心の支えになったりしてきますね。(笑)
標高が高くなるに従い、眼下から瀬戸内海の絶景を見渡せます。苦労して登ってきただけに、この光景は嬉しいですね。
私が訪れた日は、空一面に雲がかかっていましたが、それでもこの絶景はご褒美です。
「亀老山展望公園の入口」の案内板があったところから、約3kmほど上ると、ついに亀老山展望公園へ辿り着きました。
公園内にあった売店には、藻塩アイスが売っており、早速購入したのは言うまでもありません。(笑)
激坂を上った後に食べる塩入のアイスは、体に心地よく、アイスの甘さがより鮮明に記憶に残りました。
こちらの写真を見て下さい。亀老山の由来になった大亀ですね。それにしても亀の顔が明らかに大きいと感じるのは、私だけでしょうか。
亀の石像の近くには、亀老山の由来について書かれた立札があり、何でも観音像を背負った大亀を見つけたことが名前の由来になっているとは驚きです。
奥の方にある展望台へ向かいましょう。
展望台まで向かうのは、大した距離ではありません。
そもそも激坂を自転車で乗り越えてきているため、大抵の道を歩くのは心に余裕を感じてしまいます。
展望台に到着すると、多くの観光客が思い思いに眼下の景色を眺めていました。
展望台からの光景がこちら。
眼下に見える来島海峡大橋の全景と瀬戸内海の多島美が織りなす絶景は、苦労して上って来た疲れが吹き飛ぶような感動がありました。
しまなみ海道をサイクリングする時に、必ず立ち寄って欲しいスポットとして強くおすすめします。
亀老山展望公園
- 住所 愛媛県今治市吉海町南浦487番地4
- 電話番号 0897-84-2111(今治市役所吉海支所)
- 料金 無料
- 車で大島南ICより約10分、大島北ICより約20分
- 無料駐車場有り(普通車18台、大型車6台)
【サイクリストの管理人からの一言】
亀老山展望公園へ向かう坂道は激坂のため、自転車で向かう場合は電動アシスト付き自転車がおすすめです。電動アシストがない場合でも、坂道を楽に上る技術がありますので、下記記事では自転車の運転技術及び電動アシスト付き自転車についてお伝えします。
因島公園から見える多島美
しまなみ海道をサイクリング中に、瀬戸内海の多島美が良く見えるスポットへ立ち寄ってみませんか。
そのスポットが因島にある因島公園です。
因島公園は、因島の南側に位置しており、標高約207mの天狗山の山頂付近に広がっています。
先ほど紹介した亀老山展望公園ほどではありませんが、因島公園へ向かうためには、激坂を上らなければなりません。
この公園に隣接して「ホテルいんのしま」もあるため、一泊して早朝や夕方、夜景の瀬戸内海の多島美を眺めるのもおすすめです。
因島公園からは、こちらの写真のように、多くの島々が瀬戸内海に浮かんでいるのが良く見えます。
因島八景の一つに選ばれており、因島を代表する景色の一つですね。
公園内を散策しながら、様々な角度で瀬戸内海の多島美を堪能しましょう。
季節や時間帯などによって、見える景色は刻々と変化してゆき、あなただけが見つけた新しい発見があるやも知れません。
カメラをズームしてみると、桟橋に泊まっているフェリーが見えました。
フェリーを使えば、因島の周辺にある生名島や弓削島、岩城島などへ渡ることができるため、ゆめしま海道を走ってみませんか。
ゆめしま海道とは、岩城島、生名島、佐島、弓削島を橋でつなげたコースであり、岩城島と生口島をつなぐ橋以外は既に完成しています。
残り岩城島と生口島をつなぐ橋は、2022年中に完成を目途に工事が進められており、この橋の完成を持ってゆめしま海道は全線開通となる訳です。
因島公園から遠くを眺めて見ると、因島と生口島を繋げている生口橋が見て取れます。
因島公園を訪れたら、心行くまで瀬戸内海の多島美を堪能しましょう。
因島公園の直ぐ近くには、絶景以外の見所もあります。それは「つれしおの石ぶみ」と呼ばれる遊歩道です。
この遊歩道は、司馬遼太郎や若山牧水、小林一茶など因島に縁がある文人たち19人の詩歌が刻んでいる石碑が立てられています。
こちらの石碑には「一眼あり海上王国」と刻まれており司馬遼太郎さんの詩歌ですね。
司馬遼太郎さんと言えば、戦国時代や幕末など様々な時代を舞台にした小説が多く、個人的に好きな作品には、NHKでドラマ放送された「坂の上の雲」があります。
こちらの石碑には「海を見て 島を見て 只茫然と 魚のごとく あそびたき願い」と刻まれており、林芙美子さんの詩歌です。
この詩を読んで、現代社会の生きづらさを感じられずに居られませんでした。
他にもたくさんの詩歌がありますので、お見逃しなく。
また、「ホテルいんのしま」前にある鯖大師のブロンズ像やお堂がありますので、是非立ち寄ってみましょう。
因島公園
- 住所 広島県尾道市因島土生町
- 電話番号 0845-26-6212(尾道市 因島総合支所)
- 料金 無料
- 車で因島北ICから約20分、因島南ICから約10分
- 無料駐車場有り(50台、大型バス可)
【公園の紹介】
因島公園のように旅先では、様々な公園へ立ち寄り絶景を眺めたり、癒されたりしていますね。
下記記事では、旅の道中で立ち寄った公園について紹介します。
白滝山から見下ろす光景
因島の北部に位置する白滝山は、標高約227mの岩山です。
1569年(永禄12年)に因島村上水軍6代当主であった村上吉充により、白滝山に観音堂を建立されたと伝わっています。
白滝山の山頂までは、車や自転車で訪れることができず、途中から徒歩で向かわなければなりません。
その道中は、決して勾配が緩い道でなく、アップダウンを繰り返しながら、山頂付近へ向かいました。(斜度15%のところもあります。)
道中の途中には、山頂へ登る階段がありますので、自転車を駐輪して上りましょう。
尚、頂上へ上がるための階段付近には、駐車場もあるため車で訪れても安心です。
足元に注意しながら階段を上って行きましょう。
約7分ほど歩いていると、五百羅漢の石仏が見えてきました。もう少しで頂上です。
頂上へ辿り着くと、たくさんの五百羅漢像が待ち構えていました。
白滝山の山頂から眺めはこちらの写真です。多くの五百羅漢像たちが瀬戸内海を見守る光景が写し出されました。
また、瀬戸内海に浮かぶ多島美が素晴らしいですね。
遠くには、因島と向島を繋いでいる因島大橋が見て取れます。
カメラをズームして因島大橋を撮った写真がこちら。
あの橋を渡って向島から因島へ渡ったかと思うと感慨深いです。
白滝山は「白滝の山に登れば眼路広し、島あれば海、海あれば島」と歌人の吉井勇さんが絶賛した絶景の地であり、訪れる人を喜ばせます。
白滝山
- 住所 広島県尾道市因島重井町
- 電話番号 0845-26-6212(尾道市 因島総合支所)
- 料金 無料
- 車で因島北ICから約10分、因島南ICから約15分
- 無料駐車場有り(20台)
【瀬戸内海の絶景あれこれ】
瀬戸内海の絶景を楽しめるスポットは、しまなみ海道を含め数多くありますので、下記記事で紹介します。
来島海峡展望館の展望台からの景色
しまなみ海道の愛媛側の入口として、四国本土と大島に来島海峡大橋が架けられています。
この海峡大橋の周辺には「来島海峡展望館」が建てられており、この展望館の展望台より瀬戸内海と来島海峡大橋の絶景を堪能できます。
この展望台からの眺めは一見の価値があるため、是非にとも訪れて欲しいスポットです。
晴天の下、長大な白い来島海峡大橋の姿は実に良く映え、その美しい景観に惚れ惚れしますね。
来島海峡大橋と共に瀬戸内海の多島美が楽しめる素晴らしいスポットになっています。
また、来島海峡展望館では、愛媛産のフルーツを使ったアイスクリームやフレッシュジュース、スムージーを飲食できるため休憩スポットにもおすすめです。
但し、展望台はいつでも使えますが、展望館の営業時間は決まっていますので訪れる際は、注意しましょう。
来島海峡展望館
- 住所 愛媛県今治市小浦町2丁目5-2
- 電話番号 0898-41-5002
- 営業時間 9:00~18:00
- 定休日 年末(12/29~12/31)
- 料金 無料
- 駐車場 普通車90台
多々羅展望台から眺める景色
しまなみ海道の公式ルートを走って大三島へ辿り着くと、「道の駅 多々羅しまなみ公園」へ辿り着きます。
この道の駅から北に約600mほど歩いたところにある多々羅総合公園には、多々羅展望台が設置されており、間近で多々羅大橋を眺めることができるスポットです。
多々羅展望台の外観は、まるで村上水軍の兜のように見えました。(笑)
多々羅展望台からは、多々羅大橋の橋上を走っている車や歩行者などが良く見えます。
また、多々羅大橋だけでなく、瀬戸内海の絶景も合わせて楽しみましょう。
「道の駅 多々羅しまなみ公園」は、サイクリストの聖地碑があることで有名であり、多くのサイクリストが立ち寄ります。
この道の駅からは、美麗な多々羅大橋が良く映え、ビュースポットになっていますね。
いつもと違った多々羅大橋の光景を見るためにも、多々羅展望台へ訪れてみるのも良いでしょう。
多々羅展望台
- 住所 愛媛県今治市上浦町井口
- 電話番号 0897-87-3000(今治市役所上浦支所)
- 料金 無料
- 大三島ICから車で約1分
- 無料駐車場有り(10台)
高見山展望台からの光景
向島の高見山には展望台が設置されており、瀬戸内海の多島美を楽しめるビュースポットになっています。
展望台は高見山の頂上に位置していますが、車で直接展望台へ行けるためアクセスは良いですね。
この高見山は東側と西側に頂上が2つあり、どちらの頂上にも展望台があります。
今回紹介するのは西側の展望台です。
展望台からは、パノラマ絶景を楽しめ、瀬戸内海には浮かぶ多島美を堪能できました。
南に因島大橋、北に尾道方面を眺望し、遠くには四国の山並みを見渡すことができる瀬戸内海屈指のビュースポットですね。
いつまでも眺めていたい絶景が広がっているのは嬉しい限りです。
標高283mの高見山からの光景は、多島美を楽しむスポットとして因島の因島公園と供に絶対に外せません。
高見山へ向かうには、しまなみ海道の公式ルートから大きく外れていますが、一度は訪れておきたいスポットです。
高見山展望台
- 住所 広島県尾道市向島町立花
- 電話番号 0848-38-9184(尾道市観光課)
- 料金 無料
- 向島ICから車で約15分
- 無料駐車場有り(200台)
【展望台の紹介】
高見山展望台のように、展望台が設置されている場所は見晴らしが良い場所が多いですね。下記記事では、旅先で訪れた展望台について紹介します。
千光寺公園から尾道水道を眺めよう
本州の尾道市で訪れておきたい絶景スポットは、千光寺公園です。
千光寺公園は、直接車で訪れることができますが、市内にある山麓駅からはロープウェイも出ています。
ロープウェイに乗って、空の散歩としゃれ込みましょう。
千光寺公園は、標高144.2mの千光寺山の山頂から中腹にかけて広がっており、桜の名所として知られています。
また、園内には「尾道市立美術館」や「文学のこみち」など見所がたくさんありますので、見て周るには十分な時間が必要ですね。
何と言っても外せないスポットは展望台からの景色です。
こちらの写真を見て下さい。尾道市が一望できて、尾道水道を挟み向島が見て取れます。
また、尾道の美しい夜景が楽しめる絶好のスポットになっており、「恋人の聖地」に認定されていますね。
尾道市自体がノスタルジックな町並みが連なり、風情ある坂道が見られる歴史ある街として知られていますので、しまなみ海道と一緒に街巡りを堪能することをおすすめします。
まとめ
しまなみ海道は公式ルートを走るだけでも多くの絶景に出会えますが、公式ルート以外にもたくさんの絶景スポットが点在しています。
折角しまなみ海道を走るのならば、それらの絶景スポットへ立ち寄らないのは実に勿体ない。
まとめて全ての絶景スポットへ訪れるのも良いですが、何度もしまなみ海道へ訪れてみて、毎回違った絶景スポットへ立ち寄ってみると新鮮な楽しみ方ができます。
今回紹介した絶景スポット以外にもしまなみ海道には、様々な絶景スポットがあるため、その魅力はつきないですね。