「明日はポタリングに行く予定だよ」「今度一緒にツーリングに出かけないか」など何気にポタリングやツーリングなどの言葉を使っていませんか。
言葉の定義には意味があり、しっかり理解して使っている分には良いですが、何となく理解して使っていると相手に正しく伝わらなかったりするものです。
その結果「ゆるポタ詐欺」が生まれてしまうケースがあり、後悔するかも知れません。
本記事では、サイクリング、ツーリング、ポタリングの言葉の定義を説明します。
サイクリング、ツーリング、ポタリングの定義
サイクリングやツーリング、ポタリングは、サイクリストならば普通に使っている言葉ですが、一般的にはサイクリングで一括りにしてますね。
日本国内では、自転車を使って自然の中を遠乗りなどするレクリエーションのことをサイクリングと呼んでいます。
そうすると、下図で示す通り、ツーリングもポタリングもサイクリングの中に含まれることになる。
それでは、ツーリングとポタリングでは何が違うのでしょうか。最も簡単な判別方法は、目的地の有無ですよ。目的地が決まっているならば「ツーリング」、そうでなければ「ポタリング」ですね。
言葉を使い分けなくても「全てサイクリングで良いのでは」と疑問に感じるかも知れませんが、自転車で走る距離やスピードによっても意味合いが変わってくるため、言葉を正しく使った方が相手に正しく伝わります。
そこで、それぞれの言葉の定義を以下にまとめました。
- サイクリング
- 自転車を使って自然の中を遠乗りなどするレクリエーションを表す
- ツーリング
- 目的地が決まっている自転車旅行や、スポーツとして長距離サイクリングを表す
- ポタリング
- 目的地もなく自転車でのんびりぶらつく散歩のようなサイクリングを表す
特にサイクリスト同士でグループライドを誘うならば、言葉を正しく使わないと相手に誤解を与える原因になるので注意して欲しい。
もし、今まで何気にツーリングやポタリングなどの言葉を使っていたならば、意識して言葉を使い分けてみましょう。
【サイクリングに役立つアイテムの紹介】
サイクリングへ出かける際、持ち運びたいアイテムは色々ありますね。下記記事では、そんなアイテムを紹介します。
サイクリングについて解説
自転車の初心者でも「サイクリング」の意味を知っている人は多いです。
サイクリングの言葉から多くの人は、「自転車で遠乗りすることか」とイメージができるほど認知されています。
日本国内では、1960年代に健康的なスポーツとして大ブームが起きました。近年のアウトドア人気などにより、サイクリングにも再び注目が集まっている。ちなみに海外では、ロードレースなどの自転車競技もサイクリングに含まれますよ。
昔は、自転車に乗る人全般をサイクリストと呼んでいましたが、今では、サイクリングの愛好者や自転車競技の選手のことを「サイクリスト」(cyclist)と呼んでいます。
数年前より、健康志向や環境問題の意識が高まり行政が町おこしの一環としてサイクリングを活用していることは記憶に新しいですね。
たとえば、鉄道の廃線跡を利用してサイクリングロードを整備したり、自転車を輪行袋に入れずそのまま電車内に持ち込めるサイクルトレインを運行してたりする。
また、近年では、サイクリングのイベントを日本各地でほぼ毎月大々的に行っていて、多くの参加者が楽しいひと時を過しています。
個人的には、多くの人たちが気軽にサイクリングの楽しさを味わえる環境が整ってきているのは、うれしいですね。
ツーリングについて解説
ツーリングとは、簡単に説明すると目的地が決まっている自転車旅行やスポーツとして長距離サイクリングへ出かけることです。
個人的には、ツーリングより「自転車旅」と言った方がしっくりきます。そもそもツーリング(touring)とは「小旅行・観光旅行」という意味ですね。
旅といえば、自分の住む土地を離れ、知らない土地や町へ足を運ぶことを表します。たとえ知っている土地でも旅情を感じたら、それはもう立派な旅と考えて良いのではないでしょうか。
日帰りだろうが宿泊を伴おうが関係ありません。旅情を感じるか感じないかで判断しましょう。
ポタリングについて解説
ポタリングとは、目的地もなく自転車でのんびりぶらつく散歩のようなサイクリングです。
ポタリング(pottering)の言葉は、英語の「potter」(ブラブラする)に「ing」を付け足してできた和製英語といわれています。
のんびりの基準は、人に寄って変わりますが、頑張り過ぎずマイペースで楽しめるため、人気が高いですね。
また、ポタリングのことを略して「ポタ」と呼んでいる。特にゆるく楽しむスタイルから「ゆるポタ」と呼ぶ人も多いですよ。
基本的にポタリングは、自転車による散歩のため目的地を決めませんが、目的地を決めてしまっても別に構わない。
たとえば、花見(桜や紅葉など)をするために花見スポットを転々と移動しながら、各花見スポットでまったりと過ごす。目的地の滞在時間が長ければ、ポタリングに分類されます。
特に老若男女全ての人が楽しめるグルメに主眼をおいた「グルメポタ」が一番人気ですね。
【ポタリングに関する話】
ポタリングの楽しみ方は様々ありますので、下記記事ではポタリングに関する話を紹介します。
サイクリングとポタリングの違い
ポタリングはサイクリングの中に含まれていると話しましたが、明確な違いははっきりとしていません。
ポタリングは短・中距離をゆったりのんびり走ることに対して、サイクリングは短・中距離や長距離も走ることも含まれています。
ポタリングは、マイペースで無理なく走れる散歩のようなスピードで走行するため、それをもって区別してみましょう。
個人的には、ポタリングを楽しめる距離は長くても50kmぐらいまでだと思っています。ロードバイクで走る50kmは、それほど長距離に感じないかも知れませんが、クロスバイクならば立派な長距離ですよ。
なので、50kmを越えるならば、サイクリングやツーリングなどに分類しても良いと思います。
ゆるポタ詐欺にご注意
「ゆるポタ」とは、ゆるくまったりとしたポタリングの意味で使われています。しかし、残念ながら必ずしもゆるいと限らないケースがあるため、注意が必要ですね。
「それって詐欺じゃないの」と思われた方、ある意味まさしくその通り。なので、見極めが重要になってくる。
特に自転車初心者は、「ゆるポタ」のお誘いに何も知らずに参加すると、とんでもない目に合うかもしれません。
たとえば、知り合いから「ゆるポタ」のお誘いを受けて参加してみると、いきなり50km以上も走らなければならなくなった経験はありませんか。
初心者からみれば50kmは長距離であり、体力がもたず挫折してしまうかも。なぜこのような詐欺が起こってしまうかというと、人によって「ゆるい」の感覚が違っているからですね。
ほとんど毎日のように自転車のトレーニングを続けていたり、100km以上の長距離を走っている人からみれば、50kmの距離は全く大した距離ではなく、余裕で走れる距離となる。
そういう人が自分のペースで走ると、一緒に走っている初心者は大変な目に合います。
見極め方は、走行距離や平均速度、走行ルート(勾配や標高などが重要)、気温について事前にくわしく確認して、今の自分にチャレンジできるか良く考えて判断すれば良い。
相手に悪気があるわけではなく、純粋にただ自転車が好きな人が多いため、このような悲劇が起こってしまう。なんともやるせないですね。
まとめ
本記事では、サイクリングやツーリング、ポタリングの言葉の定義を説明しました。
最期にもう一度、それぞれの言葉の定義を以下にまとめます。
- サイクリング
- 自転車を使って自然の中を遠乗りなどするレクリエーションを表す
- ツーリング
- 目的地が決まっている自転車旅行や、スポーツとして長距離サイクリングを表す
- ポタリング
- 目的地もなく自転車でのんびりぶらつく散歩のようなサイクリングを表す
サイクリングは、ツーリングもポタリングも含まれているため、サイクリングだけでも十分意味は通じますが、状況に応じてツーリングやポタリングと言葉を選べば、相手に正しく伝わります。
必要に応じて言葉の使い分けを行ないましょう。