あなたは夜間、積極的にロードバイクで走ったことがありますか。
安全面を考えるならば、夜間に走る必要性はないかも知れない。確かに夜間は、暗くなるためライトを付けていたとしても、昼間と比べて圧倒的に視認性が大きく低下します。
それに何より、周りの風景が暗くて良く見えないので、面白く感じません。
欠点だらけに思われるナイトライドですが、昼間では感じることができない魅力が潜んでいる。
同じ物を見ていても夜と昼間では、全く違うように見えるのです。ゆえに昼間では感じることできない体験を得られるでしょう。
本記事では、ナイトライドの魅力と注意点について説明します。
ナイトライドの魅力とは
1日の時間の流れは、昼と夜を繰り返します。その時間の半分を占める夜の魅力を知らないのは、実にもったいない。
ナイトライドの楽しさを覚えると、昼間だけでなく夜間でもロードバイクで積極的に走ろうと思えます。「それって本当なの?」と疑問に感じている人も少なくないでしょう。
普通に考えれば、暗くて危険で景色も良く見えない夜間では、走るメリットを感じません。
何も考えずに走っていると、夜間の道は面白みがない。けれど、ちょっとだけ考え方をかえるだけでも、ナイトライドがグッと楽しくなる。
そこで、ナイトライドの魅力を以下にまとめました。
それぞれについて説明します。
【魅力①】夜でしか見れない景色がある
ナイトライドの醍醐味と言えば、ずばり「夜景」です。
ふと空を見上げると満天の星空が広がっていたら、疲れなんて吹き飛びますね。
星空は夜にしか見れないとっておきの宝物。その他にも海岸線に浮かぶ満月やイルミネーションで作り上げる美しい景観、明かりが灯った町並みなどナイトライドでは、昼間では見ることができない幻想的な光景に出会えます。
また、夜間に入る直前の夕焼けや、太陽が昇る直前の朝焼けも昼間では決して見れない美しい景色です。
特に一晩中走っていると、とてもしんどく疲労が蓄積されますが、頑張って迎えた朝で見た朝焼けには言葉を失いますよ。
夜を無事過ごせた安堵感と走り切った安心感が織り交ざり、まさに感無量です。
【魅力②】交通量が少ない
夜も更けてくると、途端に車の交通量が減ってきます。
田舎では特に顕著で、車はおろか人通りさえ全くないのも珍しくはありません。だからこそ、ロードバイクで快適に走れる環境ができ上がります。
車が走っていない車道は、実に走りやすい。適切な道を選べば、日頃のトレーニングにもピッタリです。ほとんどストレスフリーで走れるので、自然に日頃のストレスの発散に貢献してくれる。
その解放感を一度でも味わってしまえば、ナイトライドの魅力にハマるでしょう。
【魅力③】走る事だけに集中できる
昼間走っていると、興味深いことを教えてくれる看板や案内板を至るどころで見かけますね。
自転車旅の道中では、それらを目撃して興味を覚え、急遽予定を変更することも多い。夜になれば、辺りは暗くなるため、それらの看板の発見が困難です。
また、辺りの風景も光が無いところや当たらないところでは、黒一色の世界になる。
そのような状態なので、夜も更けて車の交通量が少なくなれば、ロードバイクで走ることだけに集中できます。
ロードバイクで移動することだけを考えるのならば、ナイトライドを積極的に取り入れるのは有りですね。
【魅力④】夏は涼しくて比較的走りやすい
夏の季節に昼間走るのは、うだるような暑さがきついですね。
ただでさえ30度を越える気温に加え、アスファルトの照り返しにより、体温は上昇し熱中症に罹る危険性がとても高いです。しかし、夜になると嘘のように涼しくなります。
太陽の紫外線による日焼けを気にする必要もなく、快適に走れるのは夏の夜のメリットですよ。
【魅力⑤】人の目を気にせずに走れる
普段人の目を気にしている人ならば、昼間走るより夜間走る方がメリットがあります。
人が少なく、暗くて良く見えない状態ならば、普段は躊躇してしまう場所にも行けたりできるもの。
また、サイクルパンツを履いて走るのに抵抗を感じていれば、人目の付かない夜ならばデビューしやすいですよ。
ナイトライドの注意点
ナイトライドは、昼間と比べて視認性が大きく低下するため危険が伴います。なので、以下の注意点に気を付けましょう。
- 人や車などに気付きにくい
- 段差や落下物に気付きにくい
- 空いている店が少ない
- 治安が悪化する場所もある
- 動物の飛び出し
それぞれについて説明します。
人や車などに気付きにくい
夜間は視野や狭くなり、周りの状況の判断が遅れがちになりやすいです。
無灯火の自転車や歩行者、路上駐車している車などに気付くのが遅れ、衝突する可能性が高まります。
また、いくら自分が注意をしていても相手が自分の存在に気が付かなければ、事故を回避するのが難しいケースもあり得ますね。
ライトやリフレクターなどの装備をしっかり行ない、反射タスキなどを身に付けて自分の存在をしっかりアピールしましょう。
段差や落下物に気付きにくい
夜間は人や車などの他に、路面状態も分かりずらい。そのため、地面の段差や落下物、障害物などの発見が遅れがちです。
路面に穴が空いていたり、突起物が合ったりすると、思わぬ事故に合う可能性がありますので、スピードの出し過ぎには注意しましょう。
空いている店が少ない
夜も更けてくると、多くの店は閉まっています。
そうなると、補給や休息できる場所は昼間と比べて限られてくる。ナイトライドを行なう場合は、事前に夜でも空いているお店をチェックしておきましょう。
コンビニは24時間開いているところが多いので、非常に助かります。
治安が悪化する場所もある
場所にもよりますが、夜に車やバイクなどの集団走行に出会ったり、集団でたむろっている人たちを見かけたりします。
そのような場所では、治安が悪くなる可能性があるため、近寄らないのが無難です。
ナイトライドをするに当たり、走るコースに治安が悪いところがないのか、念のために調べておいた方が安心ですよ。
動物の飛び出し
夜間は野生動物の活動が活発になります。特に峠や山を走っている時は、動物の飛び出しに気を付けて下さい。
ダウンヒルの際中に茂みの中から動物が飛び出してくると、慌てて落車する可能性が高まります。
スピードの出し過ぎには注意しましょう。
ナイトライドに必要となる装備品
夜に自転車を運転する場合には、ライトは必須になります。夜がふけるとライト無しは、本当に怖いですよ。
フロントライトとリアライト又はリフレクターの装備は道交法により、義務付けられていますね。違反すると罰金などのペナルティーがあるので注意するように。
個人的には、フロントライトとリアライトは両方とも2つ以上装備するのをおすすめします。
また、走る場所によっては、夜は寒くなるのでウインドブレイカーを持っていくと何かと便利。日が沈むと一気に気温が下がるため、特に山間部では重宝する。
寒い思いをしながら走ることがないよう、バックなどに普段からウインドブレイカーを忍ばせておくとよいかも。
それに、お店に立ち寄れない可能性があることも考慮して、補給食の準備も忘れずに行ないましょう。
スピードの出し過ぎは危険です
昼間でもスピードの出し過ぎは危険ですが、夜間はより一層危険度が高まります。夜では視野が狭まり、辺りが暗いため、見通しも余り良くありません。
そのため、一瞬の判断が遅れる可能性があり、スピードを出し過ぎていると対処が難しく、事故に合う可能性が高まります。
ガードレールが整備されていない山間部や海沿いの道では、誤って崖に落ちたり、海の中へ落ちたりする危険性が潜んでいるのです。
ナイトライドをする場合は、昼間以上にスピードの出し過ぎには注意を払いましょう。
自転車旅では夜走ることも考えておく
自転車旅を続けていると、夜間走行も十分考えられます。
旅の道中にトラブル対応の時間がかかったり、観光に時間をかけていたりすると、夜に走る可能性が高いですね。
初めて自転車旅を行うならば、あらかじめ夜間走行を経験しておいた方が良いですよ。
個人的に自転車旅では、日中に移動や観光を楽しみ、夜は体の休養にあてるよう心掛けています。けれど、夜に走らなければならなくなることは、ゼロではありません。
旅は数日間で行うことが多いため、夜はしっかりと休養して体力を回復しておかないと、翌日以降に響きますね。
まとめ
本記事では、ナイトライドの魅力と注意点について説明しました。
最期にもう一度、それらについて以下にまとめます。
- ナイトライドの魅力
- 夜でしか見れない景色がある
- 交通量が少ないのでストレスフリーで走れる
- 走る事だけに集中できる
- 夏は涼しくて比較的走りやすい
- 人の目を気にせずに走れる
- ナイトライドの注意点
- 人や車などに気付きにくい
- 段差や落下物に気付きにくい
- 空いている店が少ない
- 治安が悪化する場所もある
- 動物の飛び出し
ナイトライドは、昼間と比べて危険が伴う可能性が高まりますが、夜にしか味わえない様々な魅力がありますので、安全に十分配慮して楽しみましょう。