
近年、ロードバイクで颯爽と走っている景色を良く見かけるようになりました。
多くのサイクリストは、走行時のマナーを守っているように感じられますが、一部の心もとない人がマナーを守っていなかったりしますね。
例えば、自転車同士で並列に走っていたり、明らかに徐行する場面でスピードを出し過ぎている人を目撃した方も多いのではないでしょうか。
特にロードバイクは、ママチャリと比べてスピードが出しやすいため、交通ルールは基より、マナー(作法)を身に付けておくことが大切です。
初心者の内に走行時のマナーをしっかり覚えれば、他のサイクリストと気持ち良く走れるようになりますね。
本記事では、ロードバイクで車道を走る時に守るべきマナーをお伝えします。

尚、本記事でお伝えする事は、ロードバイクだけでなく他の自転車で走行する時のマナーにもなっているよ。
ロードバイクで走るならマナーはしっかり守る
ロードバイクは、自転車の中で最もスピードが出せる乗り物です。
初心者の内から20km/h~30km/hのスピードを出せるため、交通ルールをしっかり守っていないと、思わぬ事故に合ったりします。
自転車を運転するには、特に免許を必要としていないので、交通ルールを良く知らない人もいるのではないでしょうか。

自転車は軽車両であり、れっきとした車の仲間です。
そのため、交通ルールを順守する事は当たり前であり、更にマナーを向上させなければ、他の人を事故に巻き込んでしまうかも知れません。
だからこそ、自転車の乗り手のマナーが重要になってくるのです。
そこで、主な車道走行時のマナーを以下に挙げます。
主な車道走行時のマナー
- スピードを出し過ぎない
- 他車と意思疎通を図る
- 車間距離を空ける
- 追い抜く時に挨拶する
- 車を先に行かせる
- 集団走行時は人数に注意する
これらのマナーは、どれもが難しいことではありません。
初心者の内は、意識して行う必要がありますが、慣れてくれば自然にできるようになります。
交通ルールと走行時のマナーを守ることで、気持ち良く車道を走れるようになるでしょう。
車から車道を走るロードバイクはどう思われているか
実際に車のドライバーから見て、車道を走るロードバイクは、どのように見られているのでしょうか。
一言で言えば「邪魔物」ですね。
なぜ、そのように感じるのか様々な原因がありますが、以下に主な理由を述べます。
車道を走る自転車が邪魔な理由
- スピードの違い
- 狭い車道を占有している
- 自転車はそもそも車道を走る乗り物と認知していない
- 遊び目的で走っていると思われている
- マナーが悪い一部の利用者の問題
これらの理由の中で、「マナーが悪い一部の利用者の問題」により、ロードバイクに乗る全てのサイクリストが悪者に見えてしまっているのです。
基本的に多くのサイクリストは交通ルールを守り、マナーが良い人が多いので残念でなりません。
個人的には、このような感情を持つのは、理解できない訳ではないですが間違っていると思います。
例えば、大きな犯罪を犯した人が逮捕された場合、その家族までも非難を浴びるのはおかしいのではないでしょうか。
悪いのは犯罪を犯した本人であり、その家族は基本的に関係ありません。
しかし、マスメディアなどでは、関係のない家族まで取材し、公開するのはお門違いです。
少しづつでも良いので、このような社会は改善されるべきだと思います。
ロードバイクで車道走行時のマナー(作法)
スピードを出し過ぎない
ロードバイクに慣れてくると「もっと速く走りたい」と思ってしまいますね。
特に初心者は、ロードバイクのスピードの魅力に虜になりがちです。
スピードを上げることに快感を覚えてしまい、エスカレートしてしまう可能性があります。
過度なスピードを出すのは大変危険であり、自分だけでなく周りにも迷惑をかけてしまうのです。

例えば、歩行者が車道よりに歩道を歩いていた場合、歩行者の近くでスピードを上げて車道を通過すると、歩行者に怖い思いをさせてしまいます。
実際に事故が起こらなかったとしても、これは危険運転であり、一歩間違えれば重大事故に発展してしまうかも知れません。
特に人通りが多い町中を走る場合は、スピードの配慮が必要です。
他車と意思疎通を図る
例え交通ルールを順守していても、自分勝手にロードバイクを運転していれば走行中の事故に合う確率は高まります。
そのため、安全に走行できるためにも、他車との意思疎通を図ることが重要です。
車のドライバー視点では「いつ自転車が飛び出してくるのか」「急な進路変更はしないのか」など色々気になりますね。
そこで、ドライバーの気持ちを汲み取り、意思疎通を図るよう努めてみましょう。
具体的には、ドライバーに対して目配りしたり、会釈するのも効果があります。
特に自分の意思を伝えるには、サインを出すのがベストです。
例えば、左折する時に左手を真横に伸ばしたり、右折する時は右手を真横に伸ばしたりします。
道路交通法で定められている手信号(サイン)は「右折、左折、徐行・停止」の3種類だけですので、覚えやすいです。
合図を送るだけでも、他のサイクリストや車のドライバーに対して、次の行動を示しやすくなりますので、しっかり活用しましょう。
車間距離を空ける
ロードバイクで車道を走っていると、他のサイクリストが前を走っている場面に良く出くわします。
信号待ちなどで前を走っているロードバイクへ追いついてしまい、同じぐらいのスピードだった場合は、同じルートを走る限り一緒に走ることになりますね。

このようなことは、実際に良くあることであり、仕方がないのですが、無理に追い越したり、離れる必要はありません。
このようなケースでは、近づき過ぎないよう車間距離を空けることが大事です。
近づき過ぎてしまうと、前を走るロードバイクが急ブレーキを掛けた時に、ブレーキが間に合わずぶつかる可能性が高いですね。
そのため、平坦路を走る場合は、出来れば5m以上の車間距離を空けた方が安心できます。
坂道を下る場合は、自然にスピードが出てしまいます。そのため、平坦路を走る以上に車間距離を取りましょう。安全面を考慮して、前を走る人がどのような操作をしても対応できる距離として、50m以上は空けておくと良いでしょう。
追い抜く時に挨拶する
ロードバイクでスピードを出して車道を走っている時に、いきなり後ろから他のロードバイクに追い抜かれるとビックリする時がありますね。
そのため、前を走るロードバイクを追い抜く時は「右側を抜きます」などと言った簡単な挨拶をした方が良いです。
追い抜く時は、後方から車が来ていないか安全を確かめ、前を走るロードバイクヘ近づき過ぎないよう右横に出て、軽く左手を上げながら挨拶します。
出来れば、追い抜かれる側も後ろから声がかかったら、少しスピードを落として左側へ寄せてくれると、追い抜きやすくなりますね。
車を先に行かせる
どんなにロードバイクのスピードが速いと言っても車のスピードには適いません。
そのため、無理に車を追い越したり、前へ出ようとするとかえって危ないです。
そこで後ろから車が来ているのならば、車を先へ行かせましょう。

車道が狭く車が追い越すのが難しいのならば、無理に車道を走らずに歩道へ入った方が良い場面もあります。
車を優先させることで、交通事故を未然に防げたりできますので、周囲への配慮を行ないましょう。
特に意識しておきたいのが、信号待ちで赤信号から青信号に変った時は、車を先に出してから後から出発することです。
車のドライバーは、ロードバイクの横を通過する時に「接触しないだろうか」と不安を感じるもの。
そんな不安を払拭させるためにも、先に車を行かせる方が無難ですね。
尚、サイクリスト側に取っても、車が横を通過しない状態で発進した方が安心感が大きいです。
集団走行時は人数に注意する
ロードバイクの仲間ができると、グループで集団走行したりします。
その時に気を付けたいのが、集団で走る人数ですね。
大人数のサイクリストが縦に並んで走行していると、車のドライバーが進路変更する時にとても邪魔に感じるし、人数が多くなればなるほど、イライラが募ります。
もし4人以上で集団走行するのならば、2~3人のグループに分かれて、間隔を空けて走りましょう。
尚、グループ間の間隔は、少なくとも車2台分以上空けることをお勧めします。
【ロードバイクの楽しみ方】
ロードバイクは、一人で走っても仲間と走っていても楽しい物ですね。下記記事では、ロードバイクの楽しみ方について紹介します。
ロードバイクへ乗ったサイクリスト同士の挨拶
ロードバイクヘ乗って車道を走っていると、自分以外にもロードバイクへ乗った多くのサイクリストへ出会います。
そんなサイクリストへ出会った時は、片手を上げたり、会釈したり、言葉を掛けたりして挨拶を交わしますね。
挨拶するしないについては、賛否両論がありますが、個人的には挨拶をした方が良いと思っています。
それは、挨拶を交わすのは安全に対する意識が高く、周りに気を使っていることが分かるからです。
初心者の内は、挨拶を交わすのに恥ずかしさを感じるかも知れませんが、車道の反対側から向かってくるロードバイク乗りに対して気軽に「こんにちは」と言ってみましょう。
挨拶を言った側、言われた側も悪い気はしませんね。

実際に挨拶が行われることが多いのは、ヘルメットを被り、サイクルウェアを着たロードバイク乗り同士が多いと感じるね。クロスバイクやシティーサイクル(ママチャリ)へ乗った人に対しては、余り挨拶をしていないと思うよ。
交通ルールをしっかり守る
自転車は軽車両に分類されていますので、道路交通法を順守しなければなりません。
特にスピードを出しやすいロードバイクは、安全に対してより一層気を引き締める必要があります。
自転車は基本的に車道を左側通行しなければならず、「普通自転車歩道通行可」の標識がある歩道のように条件次第では歩道を走れたりできますね。
また、交差点のルールや一方通行のルールなど意外と見落としがちなルールもありますので、初心者は特に注意が必要です。
走行前に基本的な交通ルールを確認しておきましょう。
マナーを守り、ロードバイクで楽しく走ろう
本記事で紹介したマナーは基本的な物ですが、どれも重要なことです。
一人一人が交通ルールとマナーを守らなければ、甚大な事故へ繋がります。
特に自転車は運転免許を必要としていないため、安全に走行している合図を送り合う事で、事故を減らせるのではないでしょうか。
事前に事故を防ぐ意味でも自分自身を省みて、人のお手本となるよう心掛け、ロードバイクで楽しく走りましょう。