夏場のサイクリングは、油断していると体調を崩してしまうものです。
しっかり暑さ対策をしていないと、熱中症や脱水、ハンガーノックなどに陥り、動けなくなることも。
「夏はサイクリングしなければ良いのでは?」といった極端な意見があったりしますが、サイクリストはできれば1年中気の向くままに走りたいものですよ。
近年、暑さは増すばかりなので、よく考えてサイクリングを行ないましょう。
本記事では、暑い夏場に負けず、快適にサイクリングを楽しむ方法について紹介しますので、役立てもらえば幸いです。
夏場のサイクリングには暑さ対策が必要不可欠
夏場は厳しい暑さが続き、何もしなくても外出するだけで汗が吹き出てしまいます。
そんな状態の中、サイクリングに出かければ、暑さがかなり堪えるでしょう。
無理をして自転車に乗り続けていると、間違いなく具合が悪くなる一方です。最悪、動けなくなり病院へ搬送されることも十分あり得ますね。
事前に暑さに対する対策を万全に整えていれば、炎天下の辛さも和らぎやすくなり、快適にサイクリングを続けられます。
そこで、厳しい暑さに対して、是非取り入れて欲しいおすすめの対策方法を以下にまとめました。
それぞれについて説明します。
【暑さ対策①】徹底的に体を冷やす
夏場のサイクリングは、体が溶けてしまいそうなほど体温があがります。
そんな状態を放置していれば、体温はどんどん上がる一方で、一時的にめまいの症状がでたり、頭がボーとすることも。酷くなると熱中症や脱水症状になる危険性が高いです。
そのため、走行中に体温を下げるための工夫は必須ですね。具体的には、定期的に体を冷やしながら走ると効果的。なので、ボトルに水を用意しておいて下さい。(夏場はボトルを2つ以上用意して、1つは水を入れましょう。)
水をかける箇所は、以下の場所が有効です。
- 頭
- 首筋
- 背中
- 太もも
もし、アームカバーをつけて走っているならば、アームカバーごしに腕にも水をかけるのも効果が高いですよ。
水をかけることで、強制的に冷やされるだけでなく、走行中は常に風が当たるので、気化熱による冷却効果も期待できます。
特に首筋の保冷が一番効果が高いです。近年、首筋を冷却できるスカーフやタオルなど便利な冷却グッズが販売されているので、是非活用してみて下さい。
尚、夏場のサイクリングで揃えておきたい自転車グッズをこちらで紹介します。
【暑さ対策②】小まめな水分・塩分補給を欠かさない
「夏場では、小まめに水分を取るように」この言葉は、夏になるとテレビや職場・学校内などで良く聞く言葉ですね。
これは本当に大事なことなので、たとえ喉が渇いていなくても、必ず小まめな水分補給を行ないましょう。
特にロードバイクやクロスバイクでサイクリングを行なっていると、気付かない内に長時間走り続けていたりします。すると、体力の消耗が激しくなり、脱水症状になりやすいです。
炎天下のサイクリングでは、大量の汗をかくので、5~15分間隔に1回はボトルのドリンクを一口か二口飲むように心掛けて下さいね。
汗は水分だけでなく、塩分やミネラルも体の外へ排出するので、筋肉の痙攣(けいれん)や脱水症状を引き起こしやすいです。
なので、夏場は飲みながらミネラルやナトリウム(塩分)の補給ができるスポーツドリンクが便利。私は普段はボトルには水を入れることが多いのですが、夏場はアクエリアスを入れています。
長距離を走る場合は、ボトルの残量を気にかけて下さい。空になる前に補給しておくように。いざと言う時に水分補給ができないのは辛いですよ。
できればボトルを2本は用意しておき、1本目のボトルにはスポーツドリンクを入れて、2本目は水を入れるのが理想的です。
また、コンビニやスーパー、自販機で水分補給がしやすいルートを走れるように事前に走行ルートを考えておきましょう。
【暑さ対策③】万全な日焼け対策を行う
紫外線が強くなる季節には、日焼け止めが欠かせません。特に夏場には、必須アイテムといえますね。
日焼けは、肌にダメージを与えるだけでなく、筋肉疲労の原因につながります。日焼け対策には、一般的に日焼け止めクリームを肌に塗りますが、それ以外にも様々な対策方法をとりましょう。
そこで、サイクリングで役立つ日焼け対策を以下にまとめました。
- 日焼け止めを塗る
- アームカバーを身に着ける
- レッグカバーを身に着ける
- アイウェアをかける
UVカットをしてくれるアームカバーやレッグカバーを見に着けると、いちいち日焼け止めを塗らなくても対応できます。それに、これらを水に濡らして走るのは涼しいですよ。
アイウェアをかければ、小さな羽虫が目に入ってくるのを防止できますし、目の日焼け対策にもなりますね。
目の日焼けは、紫外線が網膜にダメージを与えて白内障の原因になりかねません。
【暑さ対策④】服装はサイクルウェアが最適
着ている服装によって、サイクリング時の快適性はかなり変わってきます。
暑さを和らげるためには、服の素材が大事ですよ。サイクルジャージであれば、素材がメッシュであり、通気性もよく吸汗速乾性に優れている。
更にUVカット機能が備わった素材であれば、日焼け対策にもなるので一石二鳥です。
また、サイクルジャージの下には、吸汗速乾性の高いアンダーウェアを着れば、より快適性がアップします。
もし専用のサイクルウェアを持っていない場合は、風通しの良い薄手のTシャツと短パンが良いかも。特に素材がリネンであれば、サラサラとした質感だけでなく、吸湿性や速乾性に優れています。
【暑さ対策⑤】早朝や夜間に走る
夏場は太陽が高く上がった時間帯になると、強烈な日差しが降り注ぎます。そんな時間帯では、運動するのは避けるに越したことはありません。
夏場のサイクリングでは、できるだけ最も暑い時間帯を避けるのが無難ですよ。個人的には、12時~14時の時間帯を避けていますね。
それだけでなく、昼間は走らずに早朝や夜間といった比較的涼しい時間帯に走るのが体が楽なのでお勧めします。太陽が低い位置にある時間帯では、気温が下がりやすくなるので、快適にサイクリングを続けられるのが魅力的です。
特に夜間に走る場合は、暗いので視認性が低下し危険性が増しますので、ライトをしっかり点灯させて、危険の少ないコースを走りましょう。
【暑さ対策⑥】なるべく日陰を走る
直射日光が当たる場所ばかり走っていると、体温の上昇に拍車をかけるばかりです。
それを防ぐためにも、なるべく日陰を走りましょう。よく走るコースであれば、今一度日陰ができる場所や時間帯を確認してみて下さい。
そして、コースの見直しを行なえば、つらい暑さを和らげながらサイクリングを続けられます。
また、信号待ちなどで停車する場合も、なるべく日陰を選ぶのが大事。民家やビルなどの日陰に入れば、一時的に暑さが和らげる。
意識的に日陰に入り続けることで、体温の上昇を抑える効果につながります。
調子が悪くなった時の対処方法
体の調子が悪くなると、頭痛や寒気、吐き気、極端な体のだるさなどを感じます。それらは酷くなると熱中症へつながる恐れがあるので決して軽視しないように。
もし、そんな状態を少しでも感じたならば、速やかに走るのを止めて、涼しい木陰へ入り体を冷やして下さい。更に首筋や脇下などに水をかけて、体を冷やすとより効果的です。
また、体に異常があった後は、体力回復に努めることも大事ですよ。暑さで胃腸が弱っていることが多いので、塩分と水分を同時に補給できるみそ汁など暖かいスープがお勧め。その他にも炭水化物が同時に取れるラーメンもよいですね。
休憩していれば、だいぶ楽になってきてまた走れるようになりますが、帰宅後に後からダメージがくる場合もあるので、違和感を覚える場合は速やかに病院へ行きましょう。
夏場は絶対に無理をしてまでサイクリングを続けない
夏場のサイクリングは、絶対に無理をしないのが鉄則です。暑い中を無理してまで走る必要はないし、ましてや暑さで体を壊してしまっては元も子もありません。
まだ暑さに慣れていない状態では、長時間のサイクリングは控えるべきですね。2時間程度を目安に帰路に付くのが無難です。徐々に体が暑さに慣れてきてから、長距離を走りましょう。
その際、小まめにコンビニや涼しい場所へ小休止をはさみながら走れば、最後まで走り切れますよ。
ちなみに私は、普段60~90分ほど走った後で、10~15分ぐらいの小休止を取っています。けれど夏場では、30分走ると小休止を取りますね。
夏場は普段以上に体力の消耗が激しくなりがちです。水分補給だけでなく、空腹を感じる前に食事を摂って、カロリーを補給するよう努めましょう。
まとめ
本記事では、夏場でも快適にサイクリングが楽しめる方法について説明しました。
最後にもう一度、説明した暑さ対策を以下にまとめます。
- 徹底的に体を冷やす
- 小まめな水分・塩分補給を欠かさない
- 万全な日焼け対策を行う
- 服装はサイクルウェアが最適
- 早朝や夜間に走る
- なるべく日陰を走る
夏場は小まめに休憩を挟みながら走ると体が楽ですよ。絶対に無理をしてまで走らないように。
もしサイクリング中に調子が悪くなったら、速やかに走るのを止めて、涼しい木陰へ入り体を冷やすよう努めましょう。