自転車に長時間乗っていると、お尻が痛くなった経験をした方も多いでしょう。
また、ママチャリしか乗ったことがない方が、初めてロードバイクやクロスバイクなどスポーツ系自転車に乗った時にもお尻の痛みを経験した人は多いと思います。
このお尻の痛み、本当に嫌ですね。痛みをそのまま放置していれば、サイクリングや自転車旅が続けられなくなるかも知れません。どうすれば、痛みから解放されるのでしょうか。
本記事では、自転車に乗ってお尻が痛くなる原因と対策方法を説明します。
なぜ、お尻が痛みだすのか
自転車は楽しい乗り物です。豊かな自然を眺めながら走っていると心が落ち着きます。
しかし、お尻の痛みをずっと我慢して自転車に乗り続けていれば、楽しいなんて気持ちは吹き飛び、「もう自転車には乗らない!」と宣言するかも知れません。それは、とても悲しいですね。
自転車で遠出するためにも、このような問題は、必ず解決しなければならない。そもそもなぜ、自転車に長時間乗っているとお尻が痛くなるのでしょうか。
言われてみれば当たり前と思うかもしれませんが、自転車はサドルの上にお尻を乗せて、ペダルを回して走行します。
ペダルを回していれば、当然お尻は擦れたりするもの。それに走行中は、路面からの振動を受け続けているため、痛くなるのは当然の結果です。
その他にも、加齢や運動不足によるお尻の筋肉が低下したり、サドルと骨盤の相性が悪ければ痛みの原因になります。
そこで、お尻が痛くなる原因を以下にまとめました。
- サドルとお尻の擦れ合い
- 路面からの振動
- お尻の筋肉の低下
- サドルと骨盤の相性が悪い
自転車に乗ってお尻が痛みだす解決策(対策方法)
お尻の痛みは、自転車に慣れていない初心者が陥りやすい問題であり、しばらくすると慣れてくる可能性がある。
けれど確実性があるわけではありませんので、主な対策方法を以下にまとめました。
それぞれについて説明します。
【対策①】サドルにかかる荷重を減らす
自転車に乗る時は、サドルに体重をかけ過ぎないことが基本となります。
スポーツ系自転車では、サドルの上にどすんと座ってペダルを回すというのは誤った認識。正しくは、ある程度の前傾姿勢を取り、サドル・ペダル・ハンドルに荷重を均等に分散させます。
こうすることで、サドルだけに荷重がかかることを防げますね。
初めの内は、前傾姿勢で自転車に乗るのは大変です。しかし、しばらく乗っていれば慣れてくるのでご安心して下さい。
前傾姿勢を取る時には、以下4つについて気にかけましょう。
- 首や背中を丸めずに真っすぐにする
- 背中をそり過ぎない
- 骨盤を前傾させる
- 肩の力を抜く
このような前傾姿勢をとれば、正しく荷重の分散ができるため、結果的にお尻の痛みが解消されます。
尚、姿勢以外にも自転車の走行中に時々ダンシングを行い、お尻の圧迫を取り除くのはかなり有効ですね。
【自転車の運転技術】
自転車の長距離走行では、ヒルクライムやダウンヒルの機会が多い。下記記事では、必要とする運転技術を紹介します。
【対策②】サドルのポジションを変えてみる
スポーツ系の自転車のサドルは、ポジション調整ができるようになっています。ネジを緩めてサドルを前後にスライドさせたり、角度を変更することができる。
基本的にサドルは水平にするのが良いとされていますが、お尻の尿道付近に痛みを感じる場合は、サドルを少しだけ前に下げるだけで痛みを解消する可能性があります。
サドルを前後に調整したり、高さを変えたりするとペダルを踏み込む位置がかわってしまう。つまり、快適さが変わる可能性があるため、必要に応じてポジションを見直しましょう。
サドルのポジションを変える際、気を付けなければならないのは、サドルを高く上げすぎるとお尻が痛くなる傾向があること。
そもそもスポーツ系の自転車のサドルの高さは、サドルにまたがってペダルを一番下で踏み込んだ時に膝が真っすぐに伸びるぐらいが丁度良い。
微調は人それぞれですが、サドルを高く上げ過ぎないよう注意しましょう。
【対策③】レーサーパンツを履く
レーサーパンツ(通称:レーパン)は、自転車で長距離を走るための必需品ですね。これには、パッドが仕込まれているため、お尻の痛みを軽減する働きがあります。
また、レーサーパンツだけで外を走行するのが恥ずかしい人は、レーサーパンツの上からストレッチの利いたズボンを履くと良い。
ちなみに、私が自転車旅をする時は、レーサーパンツの上に七分丈のズボンを履いています。その方が、荷物を減らせるし、ホテルなどの宿泊先で着替えて外出する時に、ズボンはそのまま使えるので重宝していますね。
【サイクリングに必要なアイテムの紹介】
サイクリングに出かける際、必要なアイテムを下記記事で紹介します。
【対策④】サドルを交換する
人によって骨盤の形は様々です。そのため、サドルと骨盤の相性が悪ければ、お尻が痛くなる原因になる。
自転車の乗り方やサドルのポジションを変えて、しばらく自転車に乗り続けていても、お尻の痛みが解消されない場合は、サドルの交換を考えてみましょう。
スポーツ系の自転車のサドルは種類が豊富なため、どれを選べば良いのか悩みます。必ずしも値段が高いサドルが自分に合っているとは限りません。
自分で判断できない場合は、一人で悩まず自転車ショップの店員へ相談した方が無難ですよ。お店によっては、サドルのフィッティングを行っていますので、試してみてはいかがですか。
私も昔、サドル交換を何度も行う、いわゆる「サドル沼」にどっぷりとはまった経験があります。なので、一旦サドル沼にハマると脱出するには、時間がかかるかも知れませんね。
【対策⑤】サドルカバーを使用する
お手軽にお尻の痛みを解消する方法として、クッション付きのサドルカバーを使用してはいかがですか。
この方法は通勤・通学などの短時間・短距離の場合は有効ですが、ロングライドや自転車旅のように長時間走るには向いていません。
そもそもサドルカバーを付けるだけでは、サドルに掛かる荷重の分散ができていない。それに、カバーの上でお尻が動いてしまうので、ペダリングがおかしくなる可能性があります。
昔、私がサドルカバーをサドルに付けて、長距離を走行した経験から話すと、最初の内は快適に走行できていましたが、しばらくするとお尻が痛みだしました。
サドルカバーを付けていない状態よりましですが、根本的な解決につながりません。
【対策⑥】慣れるまで我慢する
自転車はママチャリしか乗ったことがなければ、初めてロードバイクやクロスバイクなどスポーツ系自転車へ乗ると、お尻の痛みを感じる人は多いと思います。
その理由は、お尻の筋肉が鍛えられていないからですね。毎日スポーツ系自転車に乗っていると、少しづつですが、確実にお尻の筋肉が鍛えられる。そうすることで、お尻の痛みが減ってくるものです。
正しい前傾姿勢で荷重の分散を行い、サドルのポジションも適切にしていても、お尻の筋肉が鍛えられていなければ、痛みは解消されません。
1ヶ月ぐらい乗り続けて、まだお尻の痛みが解消されない場合は、サドルと骨盤の相性が合っていない可能性がある。その場合は、サドル交換を検討した方が良いでしょう。
まとめ
本記事では、自転車に乗ってお尻が痛くなる原因と対策方法を説明しました。
最期にもう一度、対策方法を以下にまとめます。
- サドルにかかる荷重を減らす
- サドルのポジションを変えてみる
- レーサーパンツを履く
- サドルを交換する
- サドルカバーを使用する
- 慣れるまで我慢する
自転車で周りの風景を眺めながら、知らない町を訪れたり、絶景巡りを行なっていると心が躍ります。 しかし、お尻が痛いまま自転車へ乗り続けるのは困難であり、全く楽しくありません。
本記事で説明した内容が、お役に立てて頂ければ幸いです。