自転車でサイクリングを漫喫するには、ロードバイクやクロスバイクなどスポーツ系自転車で走ることを想像する人が多いです。
実はママチャリでも十分に満喫することができますよ。ただし、何も考えずに走っているだけでは、ママチャリのポテンシャルを引き出すことはできません。ママチャリで楽にサイクリングを行なうためには、様々なコツがあります。
例えば、サドルのセッティングを変えたり、足の力が入りやすい位置でペダルを踏むことなどですね。
本記事では、普段使っているママチャリでも楽にサイクリングを楽しめるコツについて紹介します。
ママチャリで楽にサイクリングを楽しめるコツとは
ママチャリは、手軽な移動手段として昔から人気の高い自転車ですが、実際にサイクリングで使っている人は、それほど多くはありません。
サイクリングで10km以上を走るとなると、明らかにスポーツ系自転車の方が向いています。
しかし、ママチャリでも工夫次第で、短中距離程度ならばサイクリングを漫喫できますので、スポーツ系自転車を持っていなくても安心して下さい。
普段から乗っているママチャリでサイクリングを始め、物足りなくなったらスポーツ系自転車を購入することを考えても遅くはありません。
ママチャリはスポーツ系自転車と比べて、重量が重く、フレームの設計や付いている部品の性能・品質なども違っているため、ペダルを漕いだ力が完全に推進力として生かされるとは言い難いです。
しかし、乗り方やセッティングを変えるだけでも今までと違った乗り味に満足を覚えますね。
それに、自転車全般にいえますが「自分の力でペダルを漕いで前に進む」と言うスタイルは変わらず、ママチャリでもサイクリングを楽しめる下地は十分にある。
そこで、ママチャリで楽にサイクリングを楽しめるようになる、主なコツを以下にまとめました。
それぞれについて説明します。
【コツ①】タイヤの空気圧は適量に調整
タイヤの空気圧は、最低でも月に1回は必ず入れ直すことを心掛けましょう。
ママチャリに限らず全ての自転車に言えることですが、タイヤの空気圧が低くなると、その分だけ進みが悪くなります。
更にペダルを漕ぐのが重たくなるため、疲れやすくなりますね。
また、パンクに合う危険性が高まります。
個人的には、ママチャリでサイクリングへ出かけるのならば、出発前に空気圧を入れ直すことをお勧めします。
入れ直す空位圧の目安としては、「指でタイヤを押して少しへこむくらい」で良いでしょう。
あまり空気圧を頻繁に入れ直したりしていると、バルブあたりが弱くなる可能性があるよ。すると、空気が抜けやすくなる原因になるかも。
【コツ②】サドルを高くセッティング
自転車は、サドルの高さにより乗りやすさが全く違ってきます。
それは、ママチャリでも言えることですが、ママチャリの場合、足の裏が付くぐらいの高さでサドルをセッティングしている人が多いですね。
また、車体の重量やフレーム形状などの影響で、始めからサドルが低い位置にあったりします。
サドルが低い状態のままで乗り続けていると、体に負担がかかりやすくなってくるため、サイクリングへ出かける前は、サドルの高さを調整しましょう。
サドルの高さは、ペダルが一番下にきた時に、膝がやや曲がるくらいの高さで調整するのがお勧めです。
サドルが高くなることで、足全体の筋肉が使えるため、ペダルが漕ぎやすくなります。
ペダルが漕ぎやすいだけでなく、膝あたりの怪我に対して予防ができるね。
サドルを上げ過ぎると、停車した時に不安定になり危険なため注意が必要です。
初めてサドルを高くした場合は、乗り慣れていないため、フラフラするかも知れませんので、車が通らない道で慣らし運転すると安心できます。
【コツ③】ハンドルを低くする
先ほどお話したサドルを高くするとは反対にハンドルを低くして下さい。
ハンドルを低くすることで、自然に体が前に傾く姿勢になります。
この前傾姿勢を保つことで、お尻にかかる痛みを和らげ、長時間走れますね。
ただし、前傾がきつすぎると、手や首が痛くなったり、腹部が圧迫されたりしますので、ほどほどにしましょう。
ベストなハンドルの位置は、腕や首、お尻、空気抵抗などのバランスが良い位置で決まります。
尚、ママチャリでは、ロードバイクのようにハイスピードで走ることはないため、前傾姿勢は緩くてもかまいせん。
ハンドルを低くすることで、疲労軽減につながりますので、長時間走るためにハンドルの高さを調整しましょう。
【コツ④】ペダルの踏み方を変える
ママチャリでペダルを楽に漕ぐためには、足でペダルを踏む位置が重要です。
ペダルの踏み方により、力の伝わりやすさが変わってきますので、適切な位置で踏むことを覚えておいて全く損はありません。
それでは一体足のどの位置で踏めば良いのでしょうか。
実は、指のつけ根辺りでペダルを押すように漕いでみると、力が込めやすいです。
つまり「力が込めやすい=力が伝わりやすい=ママチャリは前に進む」の関係が成り立ちます。
ペダルを土踏まずで漕いでいる人を良く見かけますが、土踏まずで漕いでいると、足に無駄な力が入るのでお勧めしません。
【コツ⑤】常に一定の強さでペダルを漕ぐ
自転車に乗り慣れていないと、常に一定の強さでペダルを漕ぐのは意外に難しいかも知れません。
ペダルを漕ぐときに力を入れたり、入れなかったりしていると、足の筋肉は疲れてきますね。
そこで、ペダルを漕ぐ強さを一定にすれば、足の力を余計に使うことがなくなります。
尚、変にペダルを漕ぐ強さを意識していると、頭が返って疲れてしまいますので、簡単な解決方法をお伝えしましょう。
それは「一定のペースで進むことを意識する」です。つまり、ペダルに力を込めるタイミングにムラがない状態を保つことですね。
この状態を保てていると、長時間走っていても疲れが軽減できます。
【コツ⑥】荷物は少なめにして前かごに入れる
ママチャリを安定して走らすためには、荷物の置き場所に注意が必要です。ママチャリには、大抵前カゴが付いていますので荷物はできるだけ前カゴに入れましょう。
荷物を前カゴに入れることで、自転車全体の重心が少しだけ下がり安定します。
つまり、安定することでバランスが取りやすくなり、ペダルを漕ぐ時に変な力を込める必要がなくなりますね。
また、リュックを背負った状態でサイクリングしていると、時間が経つにつれ疲れてしまいます。たとえリュックでも長時間走るならば、前カゴへ入れることをお勧めします。
尚、荷物が多いと重さも加わり走りにくくなるため、最小限の荷物でサイクリングを楽しみましょう。
荷物には、水分補給用のボトルや補給食を入れておこう。
前カゴに荷物を載せる時の注意点
- 前カゴの耐荷重以上の荷物を載せていると、網が破けて壊れる可能性が高くなりますので、耐荷重以上の荷物は載せないようにしましょう。
- 前カゴの耐荷重は3kgぐらいの物が多いです。
【コツ⑦】動きやすい服装にする
サイクリングの服装は、動きやすければ何でも構いませんが、自転車で走ると汗をかくため、吸汗速乾性のウェアをおすすめします。
また、ストレッチ性がある素材ならば、負担を感じずにペダルを漕げるため、屈伸時に突っ張りを感じない服装を選ぶと良いでしょう。
尚、夏の暑い時期にサイクリングへ出かける場合は、熱中症対策は欠かせないため、紫外線をカットしてくれる服の素材は重宝します。
短めの距離からサイクリングを始める
ママチャリは、元々の用途から短距離を走る乗り物です。
無理をして長距離を走っていると疲れるばかりでなく、ママチャリの部品が壊れてしてしまう可能性がありますね。
気軽にサイクリングを始めるためにも、まずは5km程度の短距離を走ってみると良いでしょう。
そして、慣れてきたら徐々に距離を延ばすことをお勧めします。
長距離を走るならママチャリの改造を考える
ママチャリは、特に改造しなくても10km程度ならば普通に走れます。
もし、10km以上走るならば少しママチャリを改造した方が明らかに走りやすくなりますね。
以下のようなママチャリの軽量化や部品交換などを行なうことで、新しく生まれ変わります。
ママチャリを改造するにあたり、それなりの費用が発生しますので、費用対効果について良く検討しておかないと、悲しい結末になるかも知れません。
尚、改造作業に当たり、自転車を改造する知識と技術に自信がない場合は、自転車ショップの店員へ相談し依頼すると良いでしょう。
まとめ
本記事では、ママチャリで楽にサイクリングを楽しめるコツについて紹介しました。
最後に本記事で説明した内容を以下にまとめます。
- タイヤの空気圧は「指でタイヤを押して少しへこむくらい」に調整する
- サドルの高さは、ペダルが一番下にきた時に、膝がやや曲がるくらいの高さで調整する
- ハンドルを低くして、前傾姿勢を保つことで、お尻にかかる痛みを和らげ、長時間走れるようになる
- ペダルは、指のつけ根辺りでペダルを押すように漕ぐ
- 一定のペースで進むことを意識してペダルを漕ぐ
- 荷物はできるだけ前カゴに入れる(耐荷重以上の荷物は載せない)
- 吸汗速乾性のウェアや屈伸時に突っ張りを感じない服装を選ぶ
- 10km以上走るならば、少しママチャリを改造することも考える
ママチャリは、通勤・通学や買い物用に使われる乗り物ですが、工夫次第でサイクリングも楽しめます。普段から良く乗り慣れたママチャリで、サイクリングへ出かけてみましょう。