日本全国には、遊覧船でその土地の風情を楽しめる観光スポットが沢山ありますね。
山陰地方の水都で知られる松江市の遊覧船には、松江のシンボルである松江城を囲む「堀川めぐり」や宍道湖観光などが有名です。
堀川めぐりでは、約3.7kmの水路をゆったりと遊覧船で巡り、ベテラン船頭さんのガイドを聞きながら、城下町の風情を楽しめます。
また、水路には普段経験できないスリルを味わうことも。
本記事では、堀川めぐりを通じて松江の城下町の風情や、遊覧船の乗船中に気を付けることを紹介します。
「堀川めぐり」の料金や所要時間、定員は
松江市は、島根県の県庁所在地であり、水と共にある町並みが美しい城下町ですね。
その中で一際目を引くのが国宝・松江城。この松江城を囲む内堀と外堀の水路には、遊覧船が運行しています。
遊覧船の大きさは、全長8m、幅約2m。それほど大きな船ではないため、定員は10~12名です。(予約する場合は10名以上)誰もいない場合は、1人だけも出航しますのでご安心下さい。
尚、駆け込みで乗りたいお客がいても、定員が許す限り乗せてくれるそうです。
営業時間は、9:00に始まり16:00~18:00に終わります。季節により終了時間は変動しますので注意が必要ですね。遊覧時間は、1周する通常コースで約50分。
乗船券は、1日乗船券になっているので、同じ日ならば何度でも乗船できる。
コース上に3か所の船着き場がありますので、必要に応じて、自由に乗り降りしましょう。
20分単位に出航するそうですが、人の集まり次第では臨時便が出るという。
そのため、待ち時間が比較的短いのは嬉しいですね。
乗船中に船頭さんが松江の見どころを案内してくれるので、耳を傾けながらゆったり過ごしましょう。
尚、遊覧船にはトイレはないので、事前にトイレを済ませておくことをお勧めします。
- 1日乗船券は、大人(中学生以上)1,500円、小人(小学生)800円
- 幼児(小学生未満)は、大人1名につき1名無料
- 20名以上で団体割引有り、障害者割引有り、外国人割引き有り
遊覧船の乗り場
遊覧船の乗り場は、以下の3カ所ありますが、始発扱いになっているのは2箇所ですね。
- 大手前広場乗船場(始発)
- ふれあい広場乗船場(始発)
- カラコロ広場乗船場(途中駅扱い)
カラコロ広場乗船場は、定期乗り場ではなく、船の乗り降りができるだけであり、通りすがりの船に乗るという形を取っていました。(カラコロ広場乗船場の地図は後述します。)
松江城の観光と一緒に回るならば、大手前広場乗船場が便利。
松江城正門の直ぐ近くに乗り場があるため、松江城を観光した後に訪れると良いでしょう。(松江城の観光前でも良いですね。)
但し、観光客が多いので少し待たされることも。
回転率はそれなりに高いので、それほど待ち時間は長くはありません。
ちなみに私は午前中に訪れましたが、約10分程度待ちました。
松江城を観光した後だったので、一息入れていたらあっと言う間に呼び出された次第です。(笑)
ふれあい広場乗船場は、観光地から離れた場所にあるので、待つのが嫌いな方は、こちらの乗り場から出航しても良いかも。
基本的にスタートとゴールは同じ乗り場ですが、途中で降りる場合は、事前に一言船頭さんに話しておきましょう。
【クルージングと島旅】
遊覧船に乗って海上からの景色を堪能しませんか。クルージングは旅の醍醐味の一つですね。下記記事では、クルージングの様子や島旅の魅力と注意点を紹介します。
遊覧船の乗船中に気を付けること
遊覧船には、靴を抜いて乗船しましょう。向かい合わせで5~6人が座りますね。
お客さんが全て乗り込んだことを確認して出航します。
スタートから少し離れたところで船頭さんから、運行中に橋をくぐる際の注意点について説明がありました。
遊覧船には電気仕掛けがあって、屋根が上下に移動します。これは、船が橋の下を通り抜ける際、屋根がぶつからないようにするため。
こちら写真は、屋根を下げる前です。
屋根を下げると、こちらのようになります。
写真で見て分かるように結構下がりますね。屋根が下側へ移動する際に、頭を低くして屋根にぶつからないようにする必要があるため、実際に練習を行いました。
船頭さんの声に合わせて、体を折り曲げ頭を低くする。乗客が一斉に行う共同作業は、一体感があり面白いかも。
身長がかなり高い人や体を上手く折り曲げれない人は、少し辛いかも知れません。
こちらの写真は、屋根を下げて橋の下を通過中のものです。
間近に橋の下が見えるので、スリルを味わえますね。
遊覧船から城下町の風情を楽しもう
大手前広場乗船場から松江城の石垣を眺めながらスタート。
直ぐに右手にみえてくるのが武家屋敷や小泉八雲旧居、小泉八雲記念館です。
どれも松江の観光スポットとして足を運びたいところ。
塩見縄手(しおみなわて)と呼ばれる通りにこれらの観光スポットが立ち並び、江戸時代と変わらない風景が今も残っていますね。
松江市伝統美観保存地区に指定され、日本の道100選にも選ばれている美しい道を遊覧船から眺めるのは、特別感があるかも。
この先にある「ふれあい広場乗船場」で下船して、これらの観光スポットへ立ち寄るのも有りですね。
遊覧船に揺られながら、城下町の風情を楽しみましょう。
コースには、一般の民家の裏庭を通過したりするため、騒音に細心の注意が必要な場面も。
その際、船のスピードを落として、エンジン音も静かになりました。
更に船頭さんは、マイクを外して肉声で案内してくれますよ。
うん、これなら民家の人たちも騒音に悩まされないかも。
周りの風景を楽しんでいると、いきなり鹿の像が現れビックリ!
これは「見返りの鹿」と呼ばれる埴輪のレプリカ。
古墳時代の遺跡から出土した鹿の埴輪で、6世紀前半のもののレプリカだそうです。
振り向いた姿がプリティーですね。
全く面白い演出にニヤニヤが止まりません。(笑)
この他にもコースの最後の方には、こちらの小泉八雲の幽霊話に出てくる女性が描かれた銅板がありました。
これらについては、船頭さんが教えてくれるので、聞き漏らさないように注意しましょう。
季節によっては、スイセンやアジサイ、ショウブなどの花が咲き誇ります。
また、アオサギやシロサギ、カワセミ、カルガモなどが見られますよ。
天気が良い日には、甲羅干ししている亀の姿も見かけることも。
私が訪れた日は、晴天だったのであちらこちらで沢山の亀を見かけました。(嬉)
亀も嬉しいそうですね。
カラコロ広場の乗船場前を通りかかると、スタッフの方たちが手を振ってお出迎えしてくれました。
こういう歓迎のされ方は嬉しいですね。
聞くところによると、船頭さんは乗船場の手前で途中下船者の確認を行ない、乗船者がいるかどうか旗の色で確認するそうです。
コース上には17本の橋があり、その内4本は遊覧船の屋根を下げて通過しますよ。
船頭さんの合図で、乗客皆が一斉に体を折り曲げ頭を下げる。
こんな機会はあまりないので、実に面白い。
後から知ったのですが、屋根を下げなければ通れない橋の前には、ハート型のブイが目印になっているそうです。
こちらがそのブイ。このブイを見かけたら頭を下げる準備をしましょう。
最期の橋「普門院橋」を抜けると松江城の天守が見えてきました。
遊覧船の右側に座っているお客さんが撮影しやすいように、船頭さんが船を回してくれる心遣いは嬉しいですね。
松江城を撮影するベストスポットなので、遊覧船でなければ撮れない1枚を手に入れましょう。
松江城のビュースポットを過ぎれば、ゴールまであとわずか。
船は大手前広場乗船場へ戻ってまいりました。
約50分の堀川めぐりでしたが、船頭さんの案内が面白く、あっという間に終わった感じがしましたね。
【松江市の見どころ(その1)】
松江市には沢山の見どころがありますので、下記記事で紹介します。
夏には風鈴船、冬はこたつ船が出航する
堀川めぐりの遊覧船は、季節に合わせて催しが変わってきます。
夏(7~8月)には、風鈴を船にかけた「風鈴船」が出航しますよ。
風鈴の涼やかな音色が嬉しいですね。
また、冬になると「こたつ船」が楽しめる。
こたつに入りながら、遊覧船で松江の城下町を見るのも楽しそう。
尚、秋になると松江水燈路の時期に夜間運航をするという。
昼間とは違った幻想的な世界に浸ってみませんか。
【松江市の見どころ(その2)】
松江市の見どころを、下記記事で紹介します。
まとめ
松江城のお掘りを遊覧船で巡る「堀川めぐり」は、川下りや船好きな方はもちろんのこと、そうでない方にとっても楽しい時間が過ごせます。
船に揺られながら、松江の城下町の風情を漫喫しましょう。
船頭さんの案内に耳を傾けながら、スイセンやショウブなどの季節の花を眺めたり、バードウオッチングも楽しめる。
水の都「松江」ならではの船旅を体験して下さい。
松江城と共にお掘りを巡れば、より松江の歴史や文化に触れ合えます。
【松江市の見どころ(その3)】
松江市の見どころはまだまだありますので、下記記事で紹介します。