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旅の体験談

ゆめしま海道をサイクリング、島旅の魅力と楽しみ方

ゆめしま海道の石碑

瀬戸内海の海道として有名なしまなみ海道の少し南側には、4つの小さな島があることをご存じでしょうか。

この島々を高いところから見下ろすと、島々が囲んでいる瀬戸内海が湖のように映り、箱庭ならぬ箱海の光景に驚くことでしょう。

また、島々を美麗な橋で繋いだその道を「ゆめしま海道」と呼んでいます。

ゆめしま海道は、海と多島美の景観が凝縮された絶景スポットであり、訪れる人々を暖かく包み込むような優しさに溢れていますね。

美麗な橋で繋がれた島々をサイクリングしながら、ゆっくりと流れる島時間を堪能しましょう。

本記事では、ゆめしま海道の魅力と楽しみ方についてお伝えし、瀬戸内海の絶景について堪能できます。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 瀬戸内海の海道や島旅に興味がある
  • ゆめしま海道の楽しみ方について知りたい
  • ゆめしま海道へ訪れてみたい

ゆめしま海道とは

ゆめしま海道は、愛媛県越智郡上島町に所属する弓削島、生名島、佐島、岩城島を美麗な橋で繋いだ海道を表します。

作業が進められていた岩城島と生名島をつなぐ「岩城橋」は予定通り、2022年3月20日に開通したことで、ゆめしま海道は全て開通しました。

走行距離こそ短いですが、ゆめしま海道を構成する魅力的な島々を巡ることで、その楽しさは無限大に広がります。

例えば、外周約18kmに及ぶ弓削島を一周したりしながら島旅を漫喫しましょう。

こちらの地図は、ゆめしま海道の舞台です。

ゆめしま海道のマップ
ゆめしま海道のマップ

© OpenStreetMap contributors

今回の旅をした時点では、岩城橋は建設中だったため、岩城島へ訪れていません。

またの機会に岩城島へ訪れてレポートします。

【岩城島レポート】

2022年3月20日に岩城橋が開通しましたので、早速岩城島へ訪れてみました。下記記事では、岩城島の絶景・観光スポットを紹介します。

【海道の紹介】

瀬戸内海には7つの海道が点在しており、サイクリングに適したスポットになっていますので、下記記事で海道について紹介します。

ゆめしま海道のアクセス

ゆめしま海道へ向かうには、フェリーに乗って瀬戸内海を渡航する必要があります。

世界的に有名なサイクリストの聖地である「しまなみ海道」を構成する因島からフェリーに乗って弓削島や生口島、岩城島へ向かえますね。

また、岩城島は因島だけでなく、生口島から出ているフェリーで訪れることも可能です。

【因島と弓削島の往来方法】

因島にある家老渡港(かろうとこう)と弓削島の上弓削港でフェリーによる往来ができます。

こちらの写真が家老渡港です。港の周辺には特に何もなく、一見すると本当に港なのか判断に迷いました。

家老渡港
家老渡港

待合所などもないため休憩するには不向きであり、フェリーの往来時間より、あまりにも早く家老渡港へ到着すると何もできることがありません。(笑)

船に乗ってから運賃を支払うシステムとなっており、約7分間の船旅を楽しみましょう。

【因島と生名島の往来方法】

因島の土生港(長崎桟橋)と生名島の立石港からフェリーによる往来ができます。

土生港は中央桟橋と長崎桟橋の2つがあり、桟橋のある場所は異なります。

生名島へ向かうフェリーがあるのは、長崎桟橋の方なので間違えがないように。

こちらは生名島にある立石港務所です。館内で乗船チケットを購入できます。

立石港務所
立石港務所

フェリーが到着するまで、港務所内の待合室でゆっくりと休憩できますね。

また、立石港からの景色を眺めながら、フェリーの到着を待っていると島旅的に絵になります。

立石港からの景色

生名島と因島の往来には、約5分ほどしかかからないため、フェリーに乗って気が付いたら既に島を渡っていた感覚を味わうことになりますね。(笑)

フェリー

ゆめしま海道の魅力と楽しみ方

島外周約18kmの弓削島を一周しよう

上弓削港
上弓削港

因島の家老渡港からフェリーに乗って弓削島の上弓削港へ到着しました。ここをスタート地点にして時計回りに弓削島を一周します。

外周約18kmとサイクリングには短めですが、ルートは起伏に富み、それなりに走りごたえがある。道中には、瀬戸内海の絶景や松原が美しい浜辺、多島美が一望できる展望台など見どころがたくさんあります。

ほぼ県道172号線の1本道を走ることになりますので、道に迷うことは無いでしょう。

弓削島の道路

弓削島の北部の地図がこちら。地図を見て分かるようにサイクリングのルートは非常に分かりやすいですね。

弓削島北部の地図
弓削島北部の地図

© OpenStreetMap contributors

車の往来が少なく、潮風を感じながらゆっくりと海岸線を走っていると、途中から坂道が続くようになります。

初心者には少しキツイ坂ですが、上り区間は短く約1kmといったところですね。

道中には、瀬戸内海の絶景を見下ろせるポイントが点在しており、その光景を見るために上ってきたかいがあったと思いました。

弓削島の景色

北部の山岳コースを下って、弓削島の中心地へ向かいましょう。

すると、弓削神社を発見。その立派な佇まいに歴史と伝統を感じます。

弓削神社の拝殿
弓削神社(拝殿)

弓削神社は、平安時代の怪僧として知られ、日本三悪人の筆頭である道鏡(どうきょう)を祀ったという伝説があります。

道鏡は、特に血まなぐさいことを行なった訳ではなく、なんと「自ら天皇になろう」とした人物です。

当時の天皇(称徳天皇)が彼を寵愛した結果、同鏡は日本仏教界のトップである法王になりました。

称徳天皇と同鏡は男女の中であり、称徳天皇は深く同鏡のことを愛していたそうです。

弓削神社の本殿
弓削神社(本殿)

同鏡は自ら天皇になるために、いろいろ画策しましたが最終的には失敗に終わりました。

もし、同鏡が天皇になっていたとしたら、今の天皇家は存続されておらず、世界最古の国である日本の歴史は大きく変わっていたことでしょう。

陰陽の石
陰陽の石

弓削神社の見どころはこちらの陰陽の石です。この石は何と男性のシンボルを表している物とか。ちなみに、手水鉢が女性のシンボルと言われていますね。

海が見える鳥居
海が見える鳥居

鳥居の向きが真東に向いているため、朝日が鳥居の中を通って社殿に差し込む作りなっており、良く考えらているなと感心しました。

サイクリストへの注意事項

弓削神社の境内は、海岸の砂浜に見えてしまい、気付かないまま自転車で境内を横切ってしまうかも知れません。

境内はサイクリングコースではないため、注意して下さいね。

松原海水浴場
松原海水浴場

弓削神社の目の前には、松原海水浴場が広がっています。

愛媛県で唯一の「快水浴場百選」であり、海水浴のシーズンは多くの人々が訪れますね。

穏やかな波打ち際を散策しながら、透き通った海を眺めていられる心地よい時間を堪能できるスポットです。

松原海水浴場

弓削島のサイクリングでは、是非立ち寄って欲しいスポットの一つですね。

直ぐ近くには、キャンプ場がありました。

松原
松原

こんな最高のロケーションでキャンプができるのは、嬉しい限りです。

この後、弓削島南部を周って行きますが、その道中には、個人的に弓削島最大の見所と思っている久司山展望台がありますね。

弓削島南部の地図
弓削島南部の地図

© OpenStreetMap contributors

この久司山展望台からの絶景は一見の価値がありますので、是非立ち寄ってみて下さい。

その後、弓削大橋方面へ向かう県道338号線を走り、佐島へ向かいましょう。

弓削島の道路

【島旅のすすめ】

島旅の楽しみ方の一つとして、島一周がありますね。また、島内の観光地へ立ち寄るのも楽しいです。下記記事では、私が訪れた島の魅力について紹介します。

多島美を一望、久司山展望台の絶景を眺める

久司山ハイキングマップの案内板
久司山ハイキングマップの案内板

県道172号線を走っていると、久司山ハイキングマップの案内板を発見しました。

どうやら近くに、久司山展望台がある模様。これは行くしかないですね。(笑)

久司山ハイキングマップの案内板(拡大)

周辺には駐車場がないため、道路の脇に自転車を止めて、草木が茂る山中へ入って行きました。

約15分ほど歩いたでしょうか。突然目の前に展望台が表れました。

久司山展望台
久司山展望台

この久司山展望台は、標高142mもある360度のパノラマ絶景を楽しめます。

久司山展望台からの眺め

こちらの写真が展望台からの光景です。美しい多島美の絶景に言葉がありません。

久司山展望台から眺める多島美

遠くの方には、島々に囲まれた海が、湖のように見えます。まさに箱庭ならぬ「箱海」ですね。

久司山展望台から見える多島美

瀬戸内海の多島美を凝縮した光景を眺めていると、時間が止まっているような錯覚を覚えました。

また、角度を変えて見ると、上島町が一望できます。

久司山展望台の景色
久司山展望台からの光景

一際、白い弓削大橋の全景が晴天の下、海の碧に良く映え見る物を魅了させますね。

久司山展望台から眺める弓削大橋
弓削大橋

弓削大橋と繋がっている佐島やその奥に見える生名島。

更にその奥には岩城島が見て取れます。

カメラをズームして弓削大橋を撮った写真がこちら。美麗な弓削大橋の姿は惚れ惚れしますね。

弓削大橋の全景

個人的には弓削島を訪れたら、是非立ち寄って欲しいNo.1スポットとして、久司山展望台をおすすめします。

美麗な白い弓削大橋と生名橋を渡ろう

弓削大橋は、弓削島と佐島を繋いでいる全長325mの斜張橋です。

正面から見た弓削大橋
弓削大橋

歩道・自転車道が整備されており、ゆめしま海道を構成するサイクリストに優しい道路橋になっています。

ゆめしま海道から見た光景は、のどかな港町の印象を受けました。

弓削大橋からの光景

横目で穏やかな瀬戸内海を眺めなら弓削大橋を渡ります。

佐島へ辿り着き、生名橋へ向かう道中には、ゆめしま海道の石碑が立てられていました。

ゆめしま海道の石碑
ゆめしま海道の石碑

記念撮影に持って来いのスポットですね。

この石碑の隣りには、東屋が建てられていますので、一息入れるのも良いかも知れません。

この石碑があった場所からの景色がこちら。穏やかな瀬戸内海を眺めていると心が落ち着きます。

弓削大橋の景色

先へ進むと、生名橋が見えてきました。

生名橋
生名橋

生名橋は、全長515mのコンクリート混合斜張橋です。

歩道・自転車道が整備されていますので、自転車は必ず歩道・自転車道を走ることをおすすめします。

車道は先ほど渡った弓削大橋の2車線に対して、1車線と狭く車道の幅は約4mしかありません。

そのため、普通車同士のすれ違いは可能ですが、大型車は正直厳しいですね。(待避所が1カ所ありました。)

生名橋のタワー

自転車道を走りながら、瀬戸内海の眺めを堪能しましょう。

生名橋の眺め

気になる絶景を見つけたら、直ぐに停車できるも自転車の強みですね。

生名橋からの景色

生名橋を渡り終えた後で、生名島から生名橋を眺めて見ましょう。

道路から見た生名橋

私はその美しい景観に自然に笑みを浮かべていました。

【珍しい橋、面白い橋の紹介】

旅先では美麗な橋や珍しい橋など様々な橋を目撃しますので、下記記事で紹介します。

男装の女傑が造った日本庭園「三秀園」を見学

生名島には、巨大な立石がありますので立ち寄ってみませんか。

その立石は、麻生イトさんが造った「三秀園」の園内にありました。

三秀園の案内板
三秀園の案内板

麻生イトさんは、因島で「麻生組」を興し、多くの荒くれた男たちを統率しながら船舶解体業や旅館業、土木事業などで財を成した人物です。

その財力を地域の生活改善や港湾の改善、子女の教育改善に努め幼稚園や女学校を作った人として知られています。

そんなイトさんが、隠居後に住むために造ったのが三秀園です。

三秀園
三秀園

三秀園は、無料で一般公開されていますね。

緑豊かな日本庭園の中心部には、高さ7mに及ぶ巨大な立石が見て取れます。

その不思議な光景に、何やら神秘的な感じがしました。

この立石はヒンメルと呼ばれており、弥生時代にあった巨石文化の一部と考えられています。

三秀園の巨石
三秀園の巨石(ヒンメル)

尚、ヒンメルは上島町有形文化財です。

このヒンメルは、干支の名が彫られた12本の支柱に囲まれており、何かの儀式に使っていたのではないかと思いました。

三秀園

  • 住所 愛媛県越智郡上島町生名立石
  • 電話番号 0897-77-2128(上島町教育委員会)
  • 定休日 無休
  • 料金 無料
  • 駐車場 なし
  • 徒歩約5分のところに立石港があるので、そちらへ駐車すると良いでしょう。

【公園・庭園・テーマパークの紹介】

旅の道中には、三秀園のような庭園や公園、テーマパークなどへ立ち寄ったりしますので、下記記事で紹介します。

佐島の珍スポット「Uターンブルーライン」を見に行こう

路面に引かれたブルーラインは、サイクリストに取って大事な道標です。

日本全国でも唯一Uターンしなければならないブルーラインを引いているスポットが佐島にあります。

私は知識としては、知ってはいたのですが、今回の旅では時間的に見に行くのは厳しかったので、実際に訪ねるのは、またの機会にしました。

興味がある人は是非訪れて見て下さい。

まとめ

ゆめしま海道は、瀬戸内海の多島美を凝縮した景観を楽しめる絶景スポットです。

瀬戸内海に浮かぶ小さいな島々に囲まれた湖のような箱海を眺め、美しい海道を楽しみましょう。

【サイクリストの管理人からの一言】

ゆめしま海道のような海の絶景ロードを走ると、テンションが急上昇しますね。自転車(ロードバイクなど)へ乗り続けていくためにはモチベーションの維持が大切ですので、下記記事では、モチベーションを維持する方法についてお伝えします。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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