「ロードバイクの魅力は何ですか」と問われた場合、『速さ』と答える人も多いでしょう。
それは、自分の力で、颯爽と風を切りながら走り抜ける姿に憧れを抱いているのではないでしょうか。
速さを求めるために多くのサイクリストは、練習を欠かしません。
例え、初心者でもトレーニングをしっかり行なえば、必ず今以上に速くなれます。
どんなトレーニングも地味な物ですが、日頃からコツコツ行なえば確実に自分の力になってきますね。
本記事では、ロードバイクの初心者が、速く走れるようになるためのトレーンニング方法をお伝えします。
ロードバイクはトレーニング次第で速く走れるようになる
初心者の内では、ただ毎日走っているだけでも自然に速くなってきます。
しかし、それだけでは必ずどこかで「速さの限界」が来るのも事実です。
例えば、平坦路を常に30km/h以上のスピードで走りたい場合は、トレーニングをしなければ達成は困難でしょう。
ロードバイクに限った話ではありませんが、トレーニングするに当たりまずは目標を決めるのが先決です。
そして、練習場所を決めて、できれば毎日練習を行ないましょう。
ロードバイクで、速く走れるようになる主なトレーニングの流れを以下にまとめました。
それぞれ内容については、後でくわしく説明しますね。
上記に挙げた1~5の流れを実践し、慣れてきたら再び1~5の流れを繰り返します。
トレーニング内容は地味なものですが、トレーニングを続けている内に確実に速くなっていることに気が付き、ビックリするのではないでしょうか。
また、特別な道具も必要としませんので、お財布にも優しいですね。
上記のトレーニング内容以外にも、LSDなど是非取り入れたいトレーニングがありますので、後で合わせて紹介します。一読してみて下さい。
千里の道も一歩からです。焦らずコツコツ始めましょう。
ロードバイクは、トレーニング次第で確実に速く走れるようになります。
まずは目標を定める
「なぜ自分が早く走りたいのか」明確な目標を定めると、トレーニングに身が入ります。
例えば「ロードレースで上位入賞を果たしたい」「150km以上のロングライドを自分が決めた時間内で走りたい」など何でも良いです。
目標が有れば、トレーニングの最中で挫折しかけたとしても、「最後まで頑張ろう」と思えてしまう物ですね。
そのため、自分が何のために速くなりたいのか、しっかりイメージを描いておくことが重要です。
但し、余りにも高すぎる目標は、それなりの努力と時間が必要となりますので、まずは達成可能な目標を定めて、少しずつでも良いので最終目標に近づけるトレーニングを続けていくと良いでしょう。
【サイクルイベントに関する話】
サイクルイベントで、自分が期待する成績を収めるのも目標として有りですね。下記記事では、サイクルイベントについて紹介します。
トレーニングは出来るだけ毎日行なう
トレーニングは日々の継続がものを言います。
そのため、できるだけ毎日行えば目に見える効果が出やすくなりますね。
少なくとも1時間の練習時間は確保したいです。
仕事などで平日のトレーニングが困難な場合でも、休日にしっかりトレーニングを行なえば少しずつですが効果が表れてきますね。
尚、トレーニングの間隔が空きすぎてしまえば、全く効果がないこともあるため、少なくとも1週間に3日~4日はトレーニングに時間を割きましょう。
ちなみに、私の初心者時代には、会社の通勤前に朝練と称して、1時間ほどロードバイクで走りトレーニングしていました。
トレーニングに費やした時間だけ技術として身に付いていくよ。
トレーニングの流れ
先ほど触れたトレーニングの流れですが、もう一度説明します。
上記に挙げた1~5の順番でトレーニングを行ない、慣れてきたら再び1~5の流れを繰り返しましょう。
それぞれについて説明します。
1.バイクコントロールを身に付ける
ロードバイクなど自転車で安全に走るためには、以下の基本動作を確実に身に付けなければなりません。
- まっすぐ走る
- しっかり止まる
- 安全に曲がる
- スムーズに発進する
子供の頃から当たり前のように自転車に乗ってきた人ならば「何を当たり前のことを」と思うかもしれませんが、高速で走るロードバイクでは、これらの基本動作ができていないと、重大事故に発展する可能性が高いです。
今一度、基本に立ち返り、しっかりバイクコントロールができていることを確かめましょう。
2.正確なペダリングを身に付ける
ロードバイクへ乗車した時、ハンドルやサドルの高さなどポジションが自分に合っていることが条件ですが、最初はスピードを出さなくても良いので、正確なペダリングを心掛けてゆっくり走ります。
間違ったポジションやペダリングでトレーニングを続けていても、ある程度の成果はでるかも知れませんが、無駄な筋肉が発達したりして、上達の阻害に繋がりますね。
大切なのは、自分の体に合ったポジションで、正確にペダリングができるようになることです。
正確なペダリングで、平坦路を走る時のケイデンスが、80~90rpmで1~2時間程度無理なく走れるようになりましょう。
チェックするポイントは「回すペダリングができているのか」「前から見て膝が左右にぶれていないか」などです。
もし自分で良く分からない場合は、自転車仲間と一緒に走って確認してもらうと良いですね。
その際、動画撮影をしてもらえば、後から自分で確認もできるので助かります。
まずは、正しいペダリングができるようにトレーニングを続けましょう。
3.ギアを1枚重くして負荷を上げる
正しいペダリングができるようになってきたら、ギアを一枚上げます。
すると、ギアを上げることでペダルを回すのが重くなり、正確なペダリングが出来なくなったりしますが、ご安心下さい。
最初は誰しもがそんな経験をする物なので、その状態でケイデンスが再び80~90rpmを保ちながらペダリングが乱れないよう意識して回しましょう。
大事なことなのでもう一度言いますが、正確なペダリングが最終的に「速さ」に繋がります。
4.ケイデンスを上げる
ギアを上げても正確なペダリングができるようになってきたら、次は「速さ」を意識しましょう。
息が上らない程度で、平坦路を28~35km/hのスピードで走れるようにトレーニングします。
その際、ケイデンスを80~100rpmに調整し、どのケイデンスでも正確なペダリングが出来ていれば合格ですね。
息を切らさずに1~2時間程度走れるようになれば、次のステップへ進みましょう。
5.更にギア比を上げて負荷を上げる
平坦路で28km/h~35km/hも出して走れるようになれば、十分効果が出ていると言えますが、更に速さを求めるならば、ギア比を重くしてトレーニングを続けます。
ポイントとなるのが、息が上らない程度で、平坦路では常にケイデンスが80~90rpmを保てることです。
息を切らした状態では、トレーニング的に逆効果となるため、安定した呼吸で長時間・長距離を走れるようになりましょう。
トレーニング内容は、決して難しい物ではありませんが、実際に試してみると、最初の内はかなりキツく感じるはずです。
しかし、日々継続している内に体が自然に正確なペダリングを覚えて、効率的に筋肉が発達し、自分でもハッキリと成長を感じられてきます。
上記1~5のトレーニングを繰り返し行うことで、更に速く走れるようになるでしょう。
合わせて取り入れたい、様々なトレーニング方法を紹介
先ほど説明したトレーニングに、合わせて取り入れたトレーニングを以下にまとめました。
- LSDトレーニング
- インターバルトレーニング
- ローラー台による室内トレーニング
それぞれについて説明します。
持久力やパワーの向上に「LSDトレーニング」
持久力やパワーを向上させるトレーニングとして、LSDトレーニングがあります。
LSDトレーニングは、長距離をゆっくり走るトレーニングのため、初心者にも無理なく取り組むことができますね。
その際、全く負荷がないのではトレーニングの意味がありませんので、ケイデンスは90~100rpmを意識しながら概ね3時間程度を目安に走って下さい。
尚、過度な負荷は疲れが大きくなるだけですので、疲れを感じてきたら休憩することも忘れずに。
3時間も走るとなると、ペース配分が重要になってきますので、息が上らない程度に規則正しく正確なペダリングで走りましょう。
LSDは「Long Slow Distance(ロング・スロー・ディスタンス)」の略だよ。慣れてきたら坂道を増やすなど負荷を徐々に増やすことで、より持久力が付いてくるね。
【サイクリングロードの活用】
LSDトレーニングをするに当たり、サイクリングロードを活用してみませんか。車が通らないのならば、安全にトレーニングができますね。下記記事では、そんなサイクリングロードを紹介します。
瞬発力を鍛えたい場合は、インターバルトレーニング
瞬発力を鍛えたいならば、インターバルトレーニングを行なってみては如何でしょうか。
基本的に負荷のかかるトレーニングを20秒行ない、休憩を10秒挟み8セット繰り返します。
例えばダッシュ8本やロードバイクで20秒間全力で漕ぐのも良いですね。
腕立て伏せやスクワットなどのトレーニングでも効果が表れます。
トレーニングの組み合わせには制限はありませんが、ポイントとなるのが、20秒間全力で行うことと、時間を守ることです。
尚、このトレーニングは短時間に高負荷をかけるため、週2~3回続けられる程度の強度が適正とされていますので、やりすぎには注意しましょう。
トレーニング中に何か体に異変を感じた場合は、トレーニングを中断し、医師に相談した方が良いです。
また、体調が悪い時は無理にトレーニングをするのは止めましょう。
血圧が高い人は、脳疾患の発症リスクを伴ないますので、事前に医師の診断を受けた方が良いでしょう。
室内で練習する場合は、ローラー台によるトレーニング
雨など天気が悪い日や仕事の都合で外を走れない日は、室内トレーニングが有効です。
室内トレーニングするには、別途ローラー台が必要になりますので、自分のトレーニング合ったローラー台を購入しましょう。
良く分からない場合は、自転車ショップの店員へ相談してみると良いですね。
尚、ローラー台をそのまま使用すると、リアタイヤの消耗が激しくなるため、練習用のタイヤを用意すると良いでしょう。
その際、ローラー台練習用タイヤを履いたホイールを用意していると、ホイール交換だけでスムーズに練習の準備が整い手間が余りかかりません。
トレーニング前後のウォーミングアップとリカバリーを忘れない
どんなスポーツにも言える事ですが、怪我を防止するためにもウォーミングアップとリカバリーはきちんと行った方が良いです。
するとしないのでは、練習効果や疲れの残り方などがハッキリ違ってきます。
まずウォーミングアップでは、いきなりスピードを上げて速く走ろうと考えると、速筋からピルビン酸や乳酸が発生するため、スムーズにパワーを引き出せません。
そこで、15~30分くらいかけて、スローペースから徐々にスピードを上げて体を温めます。
トレーニングの終了後は、呼吸がきつくない程度に速度を下げて10~20分程度走りましょう。
もし、トレーニングが終了して直ぐに止まって休憩したりすると、筋肉が酸性の状態に陥ったりして交感神経が興奮し、筋肉が収縮してしまい、筋肉痛やコリとなって故障の原因になりかねません。
そんな事にならないためにも、リカバリートレーニングは重要です。
最期に更に速度を緩めて5分くらいクールダウンして終了します。
この最後のひと手間が練習効果をより向上させる秘訣ですね。
初心者は練習次第で、驚くほど速くなれます
ロードバイクは決して足だけの筋肉を使って運動している訳ではなく、全身の筋肉を使っています。
トレーニングを続けることで、全身の筋肉や持久力が付き、長時間のライドもこなせるようになりますね。
トレーニングは、決してあなたを裏切りません。
日々のトレーニング次第では、見違えるほどの「速さ」を手に入れることができます。
そして、体の内外から自分でも驚くくらいの変化を感じ取れるようになるでしょう。