自転車で唯一路面と接触しているパーツがタイヤです。
タイヤを交換することで、効果的にスピードアップを図れます。
それほどタイヤは、自転車の走行性能に影響を与える重要なパーツであり、費用対効果にも優れていますね。
「ただ単純にタイヤを交換すればいいや」なんて考えでは実にもったいない。
選び方の秘訣には、タイヤサイズや重量、適正空気圧など考慮した、よく転がるタイヤを選ぶのがポイントです。
自分の走りにベストなタイヤを選びましょう。
本記事では、スピードアップにつながるタイヤの選び方についてお伝えします。
自転車のスピードアップはタイヤ交換から考えよう
ロードバイクを初めて購入してサイクリングを楽しんでいると、「今よりもっと速く走りたい」と考えてしまいますね。
これは、今までママチャリしか乗ってこなかった人が良く経験する自然なこと。
つまり、ロードバイクの異次元の走りに魅せられたからです。
ロードバイクを購入したては、何かとお金がかかっているためアップグレードは難しい。
ホイールなど走りに影響を与えるパーツの費用を捻出するのが困難ではないでしょうか。
そこで、まず始めにスピードアップを図るには、タイヤの交換がおすすめです。
各メーカーから様々なタイヤが販売されており、高品質なタイヤは、1本5,000~10,000円以上の物もあります。
スピードアップを図るならば、良く転がるタイヤを選びましょう。その他にもグリップ力や耐久性、パンク性能なども考慮することを忘れずに。
今使っているタイヤと比較して、より性能の高いタイヤに交換すれば走りの違いに驚きますよ。
自転車のスピードアップに取り組むには、まずはタイヤ交換から始めてみましょう。
タイヤ交換の前に今使用しているタイヤを確認する
完成品の状態で自転車を購入した場合は、予め履いているタイヤがどんな物なのか分からない場合があります。
そこで、新しいタイヤを選ぶ前に、まずは今自分が乗っている自転車のタイヤについて確認しましょう。
確認内容は、調べればすぐに分かる以下の内容でかまいません。
タイヤ表面の凸凹については、見ればすぐに分かるし、タイヤサイズと適正空気圧(又は最大空気圧)はタイヤの側面に表記しています。
例えばタイヤサイズならば「700×25C」「23-622」「26×13/8」のように表記しているよ。空気圧は「980Pka」「140P.S.I」「9.8Bar」のような表記が多いね。
タイヤサイズと適正(最大)空気圧は、メーカーや製品・規格によって単位が異なっているので、他のタイヤと比較するときに注意が必要です。
また、タイヤの側面には、メーカーや製品名なども表記したりしていますので、それらが分かればインターネットなどで調べるのも簡単ですね。
タイヤの種類でスピードアップを考える
タイヤの表面にある凸凹によって種類が分かれています。
そこで、主な種類を以下にまとめました。
オンロード(舗装路)で一番タイヤの転がりが良いのは、スリックタイヤです。
そのため、スピードアップを図るならばスリックタイヤ一択になります。
転がりの良さが一番悪いのはブロックタイヤであり、次に悪いのがセミスリックタイヤ。
凸凹があることで、ダートや砂利道のようなオンロード(未舗装路)を走ってもしっかりグリップしてくれる優れもの。
そのため、主にマウンテンバイクが履いていますね。
例えマウンテンバイクでもスリックタイヤに履き替えれば、オンロードでスピードアップが図れます。
スピードアップを図るならば良く転がるタイヤを選ぶ
自分の自転車が使っているタイヤが分かれば、そのタイヤより細いサイズを選ぶのがスピードアップにつながります。
また、タイヤの空気圧によっても転がり方が変わってくるので、空気圧を高くすることでもスピードアップが図れますね。
これらのことから、タイヤサイズが細くて高い空気圧を保てるタイヤを選びましょう。
よく転がるタイヤとは、タイヤの接地面積や変形率が小さいため、転がり抵抗が低くなる。
つまり、タイヤを交換する際には、この転がり抵抗を削減することで走行性能がより良くなるのです。
ここで注意して欲しいのが、タイヤの空気圧を同じままでサイズのみ細くするとスピードダウンしますよ。
そうなれば、何のためにタイヤを交換したのか分かりません。
例えば、以下のようにタイヤを交換したとします。
- 交換前のタイヤ:サイズ28C、最大空気圧は8Bar
- 交換後のタイヤ:サイズ25C、最大空気圧は8Bar
こうすると、単純にサイズが細くなることで地面との接地面が小さくなり、転がり抵抗が小さくなると考えがちですが、ここに罠が隠されているのです。
自転車に乗る時の空気圧が同じならば、より細いタイヤほど同じ重量に対する変形率は大きくなりますね。
それにより、地面との摩擦抵抗が増えしまうので逆効果になる訳です。
解決策は、空気圧を高めてタイヤの変形率を抑えましょう。
そのためには、交換後のタイヤの最大空気圧が、あなたが今使用している適正な空気圧以上の物を選ばないと意味がありません。
タイヤサイズによる影響
ロードバイクでは、主に23Cや25Cのように細いタイヤを使うのが一般的です。
オフロードとオンロードも楽しめるグラベルロードでは、32Cや35Cなど太目のサイズが多いですね。
タイヤの幅が太ければ太いほど、地面の接地面積が増えて摩擦が大きくなり、反対に細いほど摩擦が少なくなります。
しかし、細くなるほど空気量が少なくなり、乗り心地が悪くなってしまうもの。
そのため、スピードと乗り心地のバランスが取れた自分に合った適正な空気圧を見つけましょう。
数回空気圧を変えて乗り比べすると、自分に取ってベストな空気圧が分かってきます。
タイヤは転がり抵抗以外の性能も大事
タイヤを選ぶ際、転がり抵抗以外の性能にも目を向けましょう。
特に注目したいのは「グリップ力」「耐久性」「耐パンク性能」「重量」の4つです。
それぞれについて解説します。
グリップ力
グリップ力は、走行の安全性に影響します。
コーナーリングなどで自転車を傾けた場合、グリップ力の限界を越えると転倒することも。
グリップ力が高ければ、猛スピードでコーナーリングしようが、急ブレーキをかけようが、雨の中を走っていてもタイヤがスリップすることはありません。
そのため、タイヤを選択する際には、グリップ力が高い物を選びましょう。
耐久性
タイヤの耐久性は、使用されているゴムの性質により変わります。
硬くてグリップ力が低いタイヤは、比較的長持ちしますが、反対にしなやかでグリップ力が高いタイヤは寿命も短い。
また、自転車の乗り方や日頃のメンテナンス、自転車の保管場所によっても寿命が大幅に変わってきます。
耐パンク性能
ロングライドや自転車旅へよく出かけるのならば、耐パンク性能に注目しましょう。
耐パンク性能が高いタイヤは、厚みや硬さがあるため丈夫です。
しかし、その反面重量が増加し、走りの軽さが重くなる傾向があります。
例え走りが多少重くなっても構わないのならば、耐パンク性能の高いタイヤを履くことをお勧めします。
重量
タイヤの重量が軽いほど、運動性能が良くなります。
そのため、たった30gや50g軽くなっただけでもその影響は大きいですね。
ペダリングが軽く感じられるため、自転車の加速や巡行速度が上げやすいのがメリットです。
但し、軽さと引き換えに耐久性が低下する可能性がありますので気を付けましょう。
シチュエーションに応じてベストなタイヤを選ぼう
タイヤは自分の走る目的に合った物を選ぶのがポイントです。
スピードアップを図るだけでしたら、単純にタイヤの幅が細いサイズを選び、空気圧を高くすれば問題ありません。
更にグリップ力が高く、重量が軽ければ言うことなしです。
何を重視するかによって選ぶタイヤが変わってきます。
通勤や通学などで極力パンクを防ぎたいならば、耐パンク性能のタイヤを履く方が良いし、オフロードを走るならば、タイヤの幅が太いブロックタイヤがベストです。
走るシチュエーションに応じてタイヤを変えてみましょう。
まとめ
自転車で唯一路面と接触しているタイヤは、費用対効果が高いパーツです。
選んだタイヤの性能により、自転車の走りが変わります。
スピードアップを目的にするならば、今使っているタイヤより、幅が細いタイヤを履かせ空気圧を高くして、転がり抵抗を低減させましょう。
そうして、タイヤをアップグレードすることで、その違いが確実に体感できます。