ストイックにロードバイクに乗っていると「いかに速く」を突き詰めてしまいますね。
ロードバイクは、自分の力で遠くに速く向かうことができる乗り物なので、その考え方はある意味正しいのでしょう。
しかし、昨今のロードバイクの楽しみ方は、レースで使われていた当時と比べて多様性に富んでいます。そのため、必ずしもスピードに拘る必要はありません。
人によってはあえて、ゆっくり走ることの方が、多くの恩恵を受けとる場合だってあるのです。
本記事では、ロードバイクでスピードを出さずにゆっくり走るメリットを説明します。
ゆっくり走れば、安全性が高まり様々なメリットがある
ロードバイクは、ママチャリと比べて高価な自転車です。
高いロードバイクになると数百万円の物が普通にあり、車が買える値段ですよ。
すると、ロードバイクを始めた当初は「しっかり走らなければならない」と思う方が多いでしょう。
そして、ロードバイクでスピードを出して颯爽な走りになれてくると、いつの間にか「次はもっと遠くへ行くぞ」「あの山を1時間以内で登ってみせる」といった目標を持って走るようになりますね。
そうなれば、あなたは立派なロードバイクのガチ勢です。別にそれが悪い訳ではありませんが、違う考え方だってあります。
たとえロードバイクでも、ママチャリのようにゆっくり走れば、見える景色が変わるもの。
ゆっくり走ることで、結果的に「爽快な走り」と「長距離の移動」ができなくなるかも知れませんが、その代わり「安全性」が高まります。
ロードバイクで平坦路を走る一般的な巡行速度は、25~35km/hと言われていますね。
そこをあえて、スピードを落として20~25km/hぐらいで走ってみましょう。(15~20km/h程度に落としてもOKです。)
スピードを遅くすることに比例して、今まで見えていた視野が確実に広がりますよ。反対にいえば、スピードを上げると視野が狭くなり、危険な目に合う確率が高まるのです。
ロードバイクで、ゆっくり走って得られる最大のメリットは「安全性」です。
安全性が高まることで得られるメリット(効果)を以下にまとめました。
- 危険な目に合う可能性が低くなる
- 周囲の景色や状況を楽しむ余裕ができる
- 睡眠の質が良くなる
- 信号待ちを気にしなくなる
それぞれについて説明します。
【効果①】危険な目に合う可能性が低くなる
スピードを出さないことの最大のメリットは、危険な目に合う可能性が低くなり安全性が高まることです。
先を急ぐあまり、無理にスピードを出していては気持ちに余裕がなくなり、周りの状況を的確に判断することができません。
例えば、交差点で青信号が点滅している時に、スピードを上げて交差点に突っ込んでいたりしていては、いつかは重大事故に発展する可能性がありますね。
ゆっくり走ることに慣れていると、青信号が点滅していても「早く渡らないと!」といった気持ちになりません。
余裕を持って、一時停車を行なうようになりますよ。
また、信号が赤から青に切り替わるタイミングでも周りの状況を確認して、自然に歩行者や他の自転車を先に行かせたりするようになりますね。
スピードをあえて出さないことで、心に余裕を持って周りの状況を的確に判断できるようになれるのです。
その結果、「安全性」を手に入れることができます。
【ロードバイクあるある】
ロードバイクへ乗り続けていると、必ずと言っていいほど同じ体験をする所謂「ロードバイクあるある」がありますので、下記記事で紹介します。
【効果②】周囲の景色や状況を楽しむ余裕ができる
私の経験からいえば、スピードに拘っていれば、周囲の景色や状況を楽しむ余裕は余りありません。
ロードバイクでゆっくり走っていると、変わりゆく風景や町並みなどの変化を十分に楽しめます。
特に自転車旅では、スピードに拘る必要性はないでしょう。
あえてスピードを抑えることで、1日で進める距離には制限がかかりますが、ゆっくりと旅情を感じて、知らない土地で様々な絶景・観光スポットを巡るのは楽しいですよ。
また、旅先で出会えた人々と触れ合いながら、じっくり旅を楽しむことこそが、自転車旅では一番大切です。
旅に出かけなくても、普段走っているコースでもゆっくり走ることで、今まで気に留めていなかった景色に気が付いたり、知らなかったお店を発見できるというメリットがある。
つまり、心に余裕を持って周囲を眺めることで、新しい発見や興味深い出来事に遭遇できる確率が高まる訳だ。
それが、心豊かな人生を過すために必要なものの1つでしょう。
【自転車旅に関する話】
自転車で旅を続ける魅力は様々ですね。下記記事では、自転車旅に関する話を紹介します。
【効果③】睡眠の質が良くなる
スタンフォード大学の研究によれば、1日おきに30分間サイクリングをすると睡眠の質が変わるそうです。
30分程度のサイクリングでしたら手軽にできる運動ですね。
また、1日30分のサイクリングを続けることで、怠惰な生活をしている人と比べて免疫力が強まり風邪に強い体が作れます。
他にもいろいろと効用がありますが、全般的に言えるのは、ロードバイクに限らず自転車に乗り続けていると健康な体をより維持しやすくなりますね。
スピードを上げて速く走る必要はないので、ゆっくりと走り無理なく健康的な体を手に入れましょう。
そうすることで、楽しい自転車ライフをより長く楽しめます。
【効果④】信号待ちを気にしなくなる
市街地を走っていると、良く信号待ちに遭遇します。
スピードに拘っている人ならば、信号待ちはイライラの原因になったりしますね。
何度も信号待ちにぶつかるたびにイライラは最高潮に達し、思わず「ふざけるな!」と声を荒げ叫んでしまうかも知れません。
これは物凄いストレスであり、せっかくのサイクリングが楽しめなくなるかも。
ほどよく発展した都市部では、道の沿岸に等間隔で並べられた信号を良く見かけますので、赤信号にぶつからないことの方が稀です。
常にゆっくり走れば、心に余裕が持てているため、例え何度でも信号待ちにぶつかったとしても「当たり前」と思えるようになります。
個人的には、信号待ちは「当たり前」と思っていますよ。
しかし、カッパを着ていない時に雨が降っていた場合、信号待ちをしているとイライラしてしまうため、まだまだ私も精進が足りません。
ロードバイクでゆっくり走ると失う物とは
先ほどもお話しましたが、ロードバイクでゆっくり走ると「爽快感」を失います。
ロードバイクの魅力の一つは、やはり自分の力だけで、スピードを維持したままどこまでも速く駆け抜けれることですね。
そもそもロードバイクのガチ勢にとっては、スピードが何よりも大事と考えている人もいる訳ですので、スピードを犠牲にするのは、とても我慢できないでしょう。
ロードバイクの楽しみ方は人それぞれであり、周りに迷惑をかけない範囲で、本人が一番楽しめる楽しみ方を追求する方が幸せです。
【ロードバイクの楽しみ方】
ロードバイクの様々な楽しみ方について、下記記事で紹介します。
まとめ
本記事では、ロードバイクでスピードを出さず、ゆっくり走るメリット(効果)について説明しました。
最後にもう一度、説明した内容を以下にまとめます。
- 危険な目に合う可能性が低くなる
- 周囲の景色や状況を楽しむ余裕ができる
- 睡眠の質が良くなる
- 信号待ちを気にしなくなる
ロードバイクに乗っていても必ずスピードに拘る必要はありません。
どんな場合でも無理なスピードは事故の元になりますので、自分で制御できないスピードは出さない方が無難です。
ロードバイクに乗ってゆっくり走り、様々な恩恵を受けてみませんか。
ロードバイクには、いろいろな楽しみ方がありますのでスピードに拘らないのも良い物です。