香川県の東端、徳島県と隣接する東かがわ市。
今回の自転車旅では、この東かがわ市を巡ります。
東かがわ市と言えば、手袋の国内シェア90%を誇る手袋王国であり、ハマチの養殖発祥の地だったりしますね。
そんな東かがわ市で、白鳥神社や引田の町並み、しろとり動物園へ足を運びました。
特に白鳥神社の裏参道となっている白鳥の松原には、日本一低い山「御山(みやま)」があり、その存在にビックリ!
登山証明書ももらえるので是非、チャレンジしてみて下さい。
本記事では、東かがわ市を自転車で巡る旅のレポートをお届けします。
輪行で東かがわ市へ行く
旅のスタートは、JR讃岐白鳥駅から始まります。
輪行袋に自転車を入れて電車で訪れました。
今回東かがわ市へ訪れた理由は、毎年5月に開催されるサイクルイベント「ツール・ド・103」へ参加するため。
そのような理由で、大会前日にイベントの舞台となる東かがわ市へ訪れた次第です。
イベントの前日に乗り込んで周辺をサイクリングするのは、私にとって良くあることですね。
ツール・ド・103は、瀬戸内海沿岸や、のどかな里山など東讃地域の美しい風景をサイクリングしながら楽しむロングライドですよ。
翌日のロングライドに備えて、今回の旅はゆっくり巡りましょう。
まずは、讃岐白鳥駅から徒歩4分しか離れていない白鳥神社へ。
そこでは、面白い体験をしました。
【輪行のすすめ】
輪行を覚えれば自転車の行動範囲が広がりますね。そこで、下記記事では、輪行に関する話を紹介します。
白鳥神社へ参拝しよう
讃岐白鳥駅から白鳥(しろとり)神社までは、徒歩で約4分。
自転車で向かうとあっという間に辿り着きます。
この神社では、日本武尊(やまとたける)の魂が、白鳥になって降り立ったと伝わっていますよ。
日本武尊と言えば、日本神話の英雄ですね。
武力に優れ、偉大な戦士として戦い抜き、古代の大和王権の軍事的シンボルとして地方の勢力を平定していく物語を知っている人も多いでしょう。
白鳥神社では、日本武尊をご祭神として祀っており、武運長久の御利益があることで知られています。
武運長久の言葉から戦場で命運が続くことを思われがちですが、それだけではありません。
遠方へ出かけたりして、現地での健康や命運を祈る意図で使われることもあるのです。
まさに旅人に対してピッタリなご加護とは思いませんか。
白鳥神社の境内を歩いて見て回ると、インスタ映えする色鮮やかな風車(かざくるま)が回っていたり、日本武尊の魂が、白鳥になって降り立った御神木があったり見所が沢山ありました。
境内を一通り歩き回った後は、本殿の北側にある裏参道へ抜ける道へ向かいましょう。
この裏参道では、白鳥の松原が広がっているので是非足を運ぶことをお勧めします。
【神社仏閣の紹介】
旅を続けていると様々な神社仏閣へ訪れますので、下記記事で紹介します。
白鳥の松原で日本一低い山を登頂する
白鳥の松原には、日本一の低い山「御山(みやま)」があるという。
御山の標高は3.6m。確かに物凄く標高が低い!
しかし、日本一低い山と言われるのは御山だけでなく、全国に複数ありますね。
例えば、宮城県仙台市の日和山や徳島県徳島市の弁天山など。
どんな山なのかワクワクしながら、松原の中を探していました。
尚、御山までの案内板があるので道に迷うことは少ないでしょう。
しばらくすると、1本の石柱が立っている場所へ辿り着いたのです。
石柱には「御山 日本一低い山 三・六メートル」の文字が。
この場所が御山山頂です。
しかし、山と言うより全くの平地ですね。
そのため、足腰の弱いお年寄りや車椅子に乗ってでも登山できます。
私も当初、気付かない内に山頂まで登ってしまっていたので、「これ、本当に御山なの?」と疑い、しばらく石柱の周辺を探し回ったのは秘密です。(笑)
白鳥神社の社務所では、 御山を登山した証として登山証明書を頂けますので、ぜひ手に入れておこう。
尚、白鳥神社と日本一低い山「御山」について、詳しくは下記関連記事で紹介します。
ふるさと海岸の景色
白鳥神社を後にして北上すると、ふるさと海岸へ辿り着きました。
この海岸には遊歩道が整備されているので、海を眺めながら散策するにはうってつけです。
雲が広がる生憎の天気でしたが、瀬戸内の穏やかな海は、いつ見ても素晴らしい。
日々の生活が忙しい人にこそ、海を眺める時間を取って欲しいですね。
何もしない時間も大切であり、波の心地よい音を聞きながら、広大な海を眺めていると心が落ち着きます。
綺麗な海岸が整備されており、白砂青松が広がっている風光明媚な場所ですね。
東屋やトイレも完備していますので、長時間いても大丈夫。
旅の道中に、綺麗な海岸でいつまでも海を眺めて過ごすのは、ある意味最高の贅沢ではないでしょうか。
【綺麗な海岸の紹介】
旅を続けていると、素晴らしく綺麗な海の景色を堪能できる海岸へ訪れる機会が多いです。下記記事では、そんな海岸を紹介します。
しろとり動物園で遊ぼう
ふるさと海岸から東側へ進み県道122号を走っていると、しろとり動物園の案内板を発見。
案内板の指示通りに右折して、ひたすら真っ直ぐ進めば、しろとり動物園へ辿り着きます。
その道中の水路で見つけたカメ。
旅をしていると、稀に道路を横断中のカメを見かけることもあり、そんな光景を目の当たりにするとビックリしますよ。
しろとり動物園まで残り500m地点でゴリラのオブジェがお出迎え。
テンションが上がります。(笑)
自転車を加速させ、坂道を上って行くと左手にしろとり動物園が見えてきました。
しろとり動物園は、「自由すぎる動物園」の呼び名で知られています。
実際に訪れてみて、その呼び名が間違いでないことを実感しました。
駐車場へ到着すると、ワンちゃんのお出迎え。いきなり動物と触れ合える。
また、駐車場には、ウサギや孔雀が散歩することもあるという。
まさに自由すぎますね。
園内を見て回っていると、ウサギが自由に飛び跳ねているのが印象的でした。
そんなウサギたちは、人に慣れているようで我が物顔で遊んでいます。
また、しろとり動物園は、トラの飼育頭数が日本一です。
しかも日本では、30頭ほどしかいないホワイトタイガーを9頭飼育しています。
もし、トラやライオン、ホワイトタイガーに赤ちゃんがいればイベントで抱っこできるという。これは楽しみですね。
私が訪れた時は、丁度トラやライオンのお眠タイムだったみたいで、これはこれで貴重な写真を撮れて良かったです。(後から起きている状態も見学できました。)
園内には、ウサギやヒヨコなどの小動物を始め、カピバラやペンギン、ゾウ、キリン、トラ、ライオンなど約70種類の動物が飼育されています。
自然豊かに囲まれているためなのか、園内はのんびりとした雰囲気で、どこかノホホンとした印象があるかも。
エサやりも自由にできるようなので、動物好きな人には堪りません。
東かがわ市へ訪れる機会があれば、是非足を運んでみては如何でしょうか。
尚、しろとり動物園について詳しくは下記関連記事で紹介します。
引田の町並みへ向かう道中にて
しろとり動物園を後にして、古い町並みが残る引田地区へ向かいます。
引田地区へ向かうコースは、南側の国道11号を走るのが楽なのですが、ここはあえて北側にある海岸沿いを走ることに決定。
実は、しろとり動物園で過している内に天気は回復し、すっかり晴天になっていました。
ならば再び海岸へ訪れるしかありません。(笑)
そんな訳で北上すると、潮越公園へ到着。
駐車場に自転車を止めて、階段を上り海を眺めてみると、そのには素晴らしいロケーションが広がっていました。
これは、北上して大正解でしたね。
砂浜ではありませんが、この辺りでは珍しい大粒石の浜です。
綺麗な石があったりしますが、持って帰ると自分や身内に不幸が訪れるという。
そんな伝説があるそうなので、気を付けましょう。
青天の下、浜辺に佇みながらしばらくの間、海を眺めていました。
潮越公園を後にして、海岸線を走っていると、いつのまにか「ツール・ド・103」のコースへ合流。
アップダウンのある海岸線であり、時折樹々の間から見える海の景色がGoodです。
しばらく平坦な道となり、このまま道なり(県道122号)へ進めば引田地区へ辿り着きますが、まだ時間に余裕があるので東側へ進路を変えて遠回りして引田地区へ向かうことにしました。
すると、道中にキャンプ場を発見。
市街地の近くに、こんな自然豊かなところがあり、キャンプができるなんて素晴らしい。
市街地が近いので食料などの調達も簡単なので、キャンプ初心者に打って付けかも。
このキャンプ場は、「東かがわ市 大池オートキャンプ場」と言います。
キャンプ場を横目に眺めながら、先へ進むと引田城跡の入口へ辿り着きました。
引田城跡は山を登った先にあるようで、流石に引田の町並みを観光する時間を考えるならば、山登りは時間的に厳しい。
今度、東かがわ市へ訪れた時の楽しみに取っておきます。
こんな風に考えていると、再び訪れる理由が増えていき、訪れる度に新しい発見や体験ができるのも旅の醍醐味ですね。
引田城跡から1kmも走らない内に引田の町並みへ到着しました。
東讃の港町「引田」で町並み観光
引田地区には、かつて引田城があることから分かるように城下町だった時代があります。
しかし、江戸時代の一国一城令を受けて廃城となりました。
その後、清酒や醤油の醸造、手袋の生産など多様な産業により反映し今に至ります。
そのため、江戸時代から昭和時代の様々な年代の建物が並んでいるのが引田の町並みの特徴です。
特に引田御三家に数えられている醤油業の「岡田家(かめびし屋)」はインパクトがありますよ。
かめびし屋の外観は、ベンガラ色の石蔵なので一度見たら忘れることは少ないでしょう。
尚、観光の拠点に適しているところは、引田御三家の1つ「佐野家(讃州井筒屋敷)」です。
讃州井筒屋敷(さんしゅういづつやしき)では、観光案内を始め、食事処や各種ショップ、和三盆作りの体験施設などの施設が併設されています。
町並みには、御三家の他にも泉家や松村家など歴史を感じる住宅や近代建築の洋館があったりして独特の世界観を感じました。
また、引田港の防波堤へ行けば、湾岸アート(堤防アートのこと)を楽しめる。(町中にも少し湾岸アートの作品があります。)
旅の道中で様々な堤防アートの作品を見てきましたが、こちらの堤防アートの作品のクオリティーの高さに驚きました。
実に見応えがありますね。
これらの作品は、県内外のスプレーアーティストや書、ペイント作家などに、魚や海などを題材にした作品を描いているそうです。
堤防を歩いていると、赤い灯台を発見。
周りの景観と相まって良く映えていますね。
引田港の景色もGoodです。
引田の町並みを観光するに当たり、引田港にも足を延ばすことをお勧めします。
一通り、引田地区を観光した後で、本日の宿泊先のあるホテルへ向かった次第です。
その道中で見つけた思わず「流石、東かがわ」と思った風景がこちら。
手袋の板には、「速度落とせ」の文字が。
流石、手袋の全国シェア90%の町ですね。
尚、旅の道中に手袋の歴史と魅力を伝える「香川のてぶくろ資料館」と「東かがわ手袋ギャラリー」へ訪れたのは言うまでもありません。
こうして東かがわ市を巡る旅の第1段が終了した次第です。
ちなみに第2段では、「ツール・ド・103」へ参加して、東かがわ市の山や海を走る約103kmのコースを堪能しました。
まとめ
東かがわ市をサイクリングしながら、様々な見所を観光して、楽しい一時を過ごした次第です。
白鳥神社では、日本一低い山「御山」を登山したり、しろとり動物園では、今まで見たことの無いような自由な動物園で遊べたのは貴重な体験ですね。
また、引田の町並みでは、江戸時代から昭和時代までの建屋が連なり、独特の雰囲気を醸し出していました。
自転車でゆっくり周りの景色を眺めながら旅をするのは、素晴らしい充実感を感じます。