自転車を趣味にしていると、走行距離の話題は良く聞きますね。
自転車の楽しみ方は、普段のサイクリングや自転車旅、ロードレース、通勤など色々あり、走行距離もまちまちです。
ここで大事になってくるのが、目的によって走る距離の目安を知っていること。走行距離の目安を知っていれば、あえて無理する必要はなくなります。
特に初心者では、自分の実力に見合わない距離を走り、翌日になってもあまり疲れが取れず、困ってしもうもの。
本記事では、目的別に自転車の走行距離の目安についてお伝えし、無理のない自転車ライフを過せるようになります。
初心者は、走行距離の目安を知っておこう
サイクリングで楽しめる適正距離は、人によって異なります。
それは、自分自身の体力や経験、知識、運転技術を始め、天候や道路状態などによっても変わってくるからです。
ある程度、サイクリングを続けて経験を積めば、自然に自分の適性距離は分かってくる。しかし、初心者の内では、経験が少なく適正な距離を把握するのは困難ですね。
そこで、あらかじめ目的により走行距離の目安を知っていると、無理なく自転車ライフを楽しめます。
以下に目的別の走行距離の目安をまとめました。
- 自転車で運動不足を解消するための走行距離の目安:8~9km
- 自転車通勤の走行距離の目安:15km以下
- 自転車旅の走行距離の目安:60~70km(前提条件:普段100km程度走る人)
- サイクルイベントへ参加するための走行距離の目安:100~150km
- 自転車でダイエットするための走行距離の目安:40~50km
これらの走行距離の目安については、あとでくわしく説明します。
上記に挙げた走行距離は、トレーニングや経験を積めば変わってきますが、初心者の内では、一つの指針となるでしょう。
初めてのサイクリングで走る距離の目安
ママチャリでしか走ったことの無い全くの初心者は、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ系自転車でサイクリングへ出かけると、余りの走行性能の違いに驚いてしまいます。
ロードバイクやクロスバイクならば、ある程度体力があれば、初心者でも難なく20km程度は走れるものですね。
なので、この「20km」と言うのが最初の目安になる。尚、初心者の内から無理して走る必要はないので、体力に不安があるならば、10~15kmぐらいを目安に走るとよいですよ。
何度もサイクリングに出かけて、無理なく20kmを走れるようになってくれば、少しづつ距離を延ばして下さい。
そして、最終的には40~60km程度は無理なく走れるようになってくる頃には、自分自身の体力や運転技術、路面状態などから適切な走行距離を割り出せるようになっているでしょう。
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サイクリングへ出かける際、鍵やボトルなど欠かせないアイテムは多いですね。下記記事では、そんなアイテムを紹介します。
自転車で目的別に走行する距離の目安
自転車で運動不足を解消するための走行距離の目安
趣味ではなく、自転車に乗って日頃の運動不足を解消したいと考えてる方は、一定数いると思われます。
その場合は、毎日8~9km程度走るだけでも効果がありますね。
サイクリングを満喫するには、9km程度の距離は物足りませんが、運動不足の解消を目的にするならば十分です。
尚、この8~9kmの目安は、厚生労働省が提唱している「Mets(メッツ)」と「Ex (エクササイズ)」と言う考えから導いている。
Mets(メッツ)とは、運動の強度を表す単位。エクササイズは、身体活動の量を表す単位です。
尚、エクササイズの値は下記公式より求められる。
メッツ値 × 運動時間 = エクササイズ
サイクリングのメッツ値は3.5~16.0であり、条件によって値は変動しますが、程よい運動となる20km/h前後のスピードで走るならば、8Metsになりますね。
厚生労働省では、1週間に23Exの運動を行うことを推奨しているという。
つまり、一日で25分(0.42時間)程度20km/h前後のスピードでサイクリングするならば、一日で3.4Exの運動をしたことになり、一週間(7日)で23.8Exになる。
これらのことから、一日で走る距離は8.4kmとなります。
【計算式】
- 一日の身体活動の量:8Mets × 0.42時間 = 3.4Ex
- 一週間の身体活動の量:3.4Ex × 7日 = 23.8Ex
- 一日の走行距離:20Km/h × 0.42時間 = 8.4km
尚、下記関連記事で、自転車の消費カロリーの求め方をくわしく紹介します。
自転車通勤の走行距離の目安
通勤に自転車を使っている人は、結構多いですね。通勤の場合は、会社へ到着後に仕事をしなければならないので、それほど長距離を走れません。
その理由は、通勤で疲れてしまい、仕事に支障が出てしまっては意味がないからです。
それを踏まえて、通勤距離の目安は15km以下が適切と言えます。
15kmを自転車で20km/hのスピードで走れば45分かかりますので、良い運動にもなるでしょうし、スポーツ系自転車に慣れている人ならば、全く無理のない距離ですよ。
尚、通勤時にプチサイクリングを楽しみたいのならば、最低でも片道5~10kmは走りたいところ。
日頃から運動不足を感じているのならば、自転車通勤を始めてみては如何でしょうか。
自転車旅の走行距離の目安
自転車旅の走行距離の目安は、人によって全く違ってくる。
なぜなら、自転車に搭載する荷物の重量や旅のスタイルなどによって、走れる距離に違いが出てくるからですね。
あえて目安を述べると、自分が普段のサイクリングで無理なく走れる距離の7割以下が一日で走れる距離になります。
例えば、普段から100km程度走っている人ならば、70km以下が走行距離の目安になる訳です。
旅の道中では、絶景・観光スポットへ立ち寄ることも多いため、観光スポットで長い時間滞在していると、一日に走れる距離は短くなってくる。
そのため、無理のない旅の計画を立てて、余裕を持って自転車旅を楽しみましょう。
サイクルイベントへ参加するための走行距離の目安
サイクルイベントは、ロードレースやロングライド、ヒルクライムなど多種多様ですね。
もしサイクルイベントに参加したいと考えているのならば、100km以上は走れるようになっていなければ、完走するのは厳しいかも知れません。
100km走れるようになる頃には、ペース配分や休憩のタイミングなど様々な経験や知識を得ており、すでに初心者を卒業して中級者になっています。
そもそも人気のロングライドイベントでは、100km以上走ることが多いですよ。そのため、走行距離の目安としては100~150kmになります。
無理なく100~150km程度を走れるようになれば、大体のサイクルイベントに参加しても楽しめるでしょう。
自転車でダイエットするための走行距離の目安
自転車は、有酸素運動をするのに打って付けであり、「自転車で走ってダイエットする」と考えるのは自然の流れです。
有酸素運動は、脂肪の燃焼効果が期待できますが、1ヶ月で1kgの脂肪を燃焼させるためには、一般的に7,200キロカロリーの消費が必要と言われている。
先ほど紹介した「Mets(メッツ)」から消費カロリーを計算すると、体重が60kgの人が、20km/h前後のスピードでサイクリングしながら、月7,200キロカロリーを消費するには、距離にして286km走らなければなりません。
この距離を一日単位に走る距離に置き換えると、約9.5kmになりますが、月に1kg程度減量できれば良いと考えてる人は少ないかも。
一週間に1kgの減量を考えているならば、一日に約41km走る必要があります。このことから、一日当たりの走行距離の目安は、40~50kmで見ておくと良いでしょう。
尚、消費カロリーの計算式は、以下になります。
【消費カロリーの計算式】
- 消費カロリー(kcal)= 体重(kg)× メッツ値 × 時間 × 1.05
上記の式から、7,200Kcalの消費する時間は「7,200Kcal ÷(60kg × 8Mets × 1.05)」で算出すると約14.3時間になります。自転車のスピードが20km/h前後ならば距離は「20km/h × 14.3時間」で計算した結果、286kmとなる訳です。
目的・用途別に自転車を選ぶ
自転車には沢山の種類があり、目的・用途別に選びましょう。
通勤距離が短いのならば、乗り心地の良いママチャリで十分ですし、サイクリングを楽しみたいならば、ロードバイクやクロスバイクが良いでしょう。
山道などのオフロードでは、荒れた路面や砂利道でも走れる太いタイヤや地面からの衝撃を良く吸収するサスペンションが付いたマウンテンバイクがおすすめです。
自転車選びの詳細については、下記関連記事で紹介します。
まとめ
人によって、自転車を始めた目的は様々であり、目的に応じた走行距離を知ることは大切です。
しかし、初心者の内では、経験が少なく適正な距離が分からないため、本記事では適正距離を紹介しました。
最後にもう一度、目的別に自転車の走行距離の目安を以下にまとめます。
- 自転車で運動不足を解消するための走行距離の目安:8~9km
- 自転車通勤の走行距離の目安:15km以下
- 自転車旅の走行距離の目安:60~70km(前提条件:普段100km程度走る人)
- サイクルイベントへ参加するための走行距離の目安:100~150km
- 自転車でダイエットするための走行距離の目安:40~50km
初心者は、まず20kmを無理なく走れるようになりましょう。
そして、様々な経験を得て、100km走れるようになれば、あなたはもう初心者ではなく中級者です。
100km以上走れるようになれば、色々なサイクルイベントへ参加したり、より自転車旅を満喫できます。
自分に無理のない距離でサイクリングを行ない、自転車ライフを満喫しましょう。