ロードバイクのカスタムを始めるに当たり、まず始めにアップグレードしたいパーツがタイヤです。
お手軽にパーツ交換ができて、費用対効果も抜群。走りの変化を楽しめます。
加速やペダリングの軽さ、グリップ力などタイヤの性能が走行に与える影響は計り知れません。
タイヤの交換によって、まるで同じロードバイクとは思えないと思うことも。それほど、タイヤは重要なパーツなのです。
本記事では、タイヤをアップグレードすることで、走行性能に与える効果を説明します。
タイヤのアップグレードによる効果とは
タイヤは、唯一路面に触れているパーツであり、自転車の走行に大きな影響を与えます。
基本的な「走る」「曲がる」「止まる」の行動を確実に行うためには、タイヤの性能がしっかりしていなければレベルの高い運転はできません。
タイヤは安い物ならば、1本500~1,000円程度で買えますが、高性能なタイヤになると1本5,000~10,000円したり、中には10,000円を越える物もありますね。
ロードバイクは、ブレーキやディレイラーなどのコンポーネントやサドル、ハンドルなど多くのパーツで構成されていますが、それらを交換するより、まずはタイヤのアップグレードを行ないましょう。
実際にタイヤを交換してしばらく走り続けていれば、その効果を実感できる。
各タイヤメーカーから販売されている高品質なタイヤは、グリップ力や耐久性、耐パンク性能など高いレベルでバランスが取れている物が多い。
グリップ力が高いタイヤは、パワーの伝達性やコーナリングの安定性に影響を与え、しなやかなタイヤは、路面からの衝撃を吸収するので、運転者の疲労を軽減してくれます。
また、耐パンク性能の高いタイヤは、荒れた路面でもパンクのリスクを回避しやすくなるため、トラブル防止に役立つ。尚、耐パンク性能の優れたタイヤをこちらの記事で紹介しますね。
ここまで説明した内容で、タイヤは走行性能に大きな影響を与えることが、分かって頂いたと思います。
そこで、タイヤのアップグレードによる効果を以下にまとめました。
それぞれについて説明します。
【効果①】加速が速くなる
高性能なタイヤは、基本的に軽量な物が多く、そのため走行中の加速が楽になります。
わずか30gや50g程度の重量が低減されるだけでもその効果は大きいですよ。
加速のし易さは、タイヤの重量と転がり抵抗が重要になってきますので、重量が軽くて転がり抵抗が少ないタイヤを選びましょう。
【効果②】ペダリングが軽くなる
先ほど転がり抵抗が低減すると、加速がし易くなるとお話しましたが、これはペダリングが軽くなっている証拠です。
いつも走ってるコースで、いつもと同じスピードを出すと、明らかにペダリングが軽く感じるでしょう。
ペダリングが軽ければ疲れにくくなりますので、その恩恵は大きいですね。
【効果③】巡航速度や最高速度が速くなる
巡行速度が向上すれば、同じ時間を走っても、今まで以上に長い距離を走れます。
例えば、平地での巡航速度が25km/hから27km/hにアップした場合、たった2km/hしか違いはありませんが、3時間も走れば6kmも多く走れるは実に素晴らしい。
ロードバイクで速いと言われる人たちは、いずれも巡航速度が速い人なのです。また、転がり抵抗の低減により、最高速度のアップも期待できます。
高性能なタイヤを履いて、長い下り坂を下れば、スピードの伸びに驚くことも。そのため、スピードの出し過ぎには気を付けましょう。
【効果④】スピードの維持が楽になる
ペダルを回すのを止めると、徐々にスピードが遅くなっていきます。
ペダリングが軽くなれば、ペダルが回しやすいため、スピードの維持が楽になりますよ。
なるべく速いスピードを保つことで、巡航速度の向上が見込まれます。
【効果⑤】坂道を楽に上れる
重量の軽いタイヤには、高性能なタイヤが多いです。
重量が軽くなれば加速性能だけでなく、今まで以上に坂道を楽に上れるようになります。
緩やかな上り坂では失速しにくくなり、急な上り坂でのペダリングの疲れを軽減できるでしょう。
平地巡行するには、余りタイヤの重さは関係ありませんが、重力に逆らって上る坂道では、その影響が顕著に表れたりしますね。
グリップ力や耐久性などを考慮するのを忘れずに
タイヤをアップグレードすれば確実に走行性能が良くなります。そこで、あなたの目的にあったタイヤを選ぶことが大事です。
ロングライドや自転車旅を頻繁に行う方は、耐パンク性能の高いタイヤを検討してみてはいかがでしょうか。
耐久性が高いタイヤの場合は、比較的摩耗が少なくいため、長い期間使い続けれます。
タイヤを選ぶ時には、「グリップ力」「耐久性」「耐パンク性能」「重量」「転がり抵抗」の5つの要素を考慮しましょう。
各タイヤメーカーからは、これらの要素が高い次元でバランスが取れた高品質なタイヤを販売しています。
ちなみに私は、ロングライドや自転車旅が多いので、パンク性能が高く、パンク修理のしやすいクリンンチャータイヤを履いていますね。
タイヤの装着方式の違いによるメリットとデメリット
タイヤは装着方式の違いでも走行性能に影響を与える。大きく分けると装着方式の違いにより、タイヤの種類は以下の3つに分かれます。
それぞれについて説明します。
クリンチャー
クリンチャータイヤは、チューブを入れてホイールのリムにはめ込むタイプのタイヤです。
一般的に使用されているタイヤは、ほとんどがクリンチャーですね。
ロードバイクでも多くの完成車で採用されています。
クリンチャータイヤのメリット
- 種類が豊富
- パンクトラブルの修理が簡単
豊富なカラーや耐パンク性能重視、軽量重視など様々なタイヤを選べるため、自分に合ったタイヤを見つけやすい。
また、パンク修理の技術を身に付けることで、サイクリング中にパンクにまみえたとしても道具があれば、簡単に修理を行えます。
クリンチャータイヤのデメリット
- チューブラータイヤと比べてパンクし易い
- ホイールの重量が重くなる
構造上、金属片などが刺さりチューブに穴が空くと確実にパンクする。
また、タイヤをはめ込むには、リムの強度が必要になるため、チューブラー用のホイールと比べて重くなりますね。
チューブラー
チューブラータイヤは、古くから使われており、タイヤとチューブが一体となったタイヤです。
性能に優れており、ホイールが軽量になるためロードレースやトラック走行を行うプロライダーに愛用者が多い。
チューブラータイヤのメリット
- 走行性能が高い
- 耐パンク性能が高い
- ホイールが軽量
タイヤとチューブが一体化することで、ロスが少なく走行性能の向上につながります。
また、リム打ちパンクが起こりにくく、パンクした場合でも急激に空気が減らないため、多少の距離ならば走れるのは素晴らしい。
更にクリンチャー用のホイールと比べて軽量なため、走行性能がアップするのは言うまでもありません。
チューブラータイヤのデメリット
- パンクすると修理が大変
- タイヤやホイールが高価
パンクした場合はホイールからタイヤを剥がして、新品のタイヤに貼り直す必要があるため、サイクリング中にパンクしてしまうと、基本的に修理は難しい。
それにタイヤの使い捨ては、ランニングコストが高くなることにつながります。
また、走行性能が高いということは、高価な物が多くお財布に厳しいですね。
チューブレス
チューブレスタイヤは、名前の通りチューブを使わないタイヤです。
構造はクリンチャーに似てますが、タイヤのビードを直接ホイールのリムに密着させて空気を入れます。
車ではすでにお馴染みの方式であり、自転車では比較的新しい。扱うには、チューブレス対応のホイールが必要です。
尚、ほとんどのチューブレス用ホイールは、クリンチャーと兼用できますね。
チューブレスタイヤのメリット
- 走行性能が高い
- 耐パンク性能が高い
タイヤの中にチューブがないため、タイヤとチューブの摩擦は発生しません。そのため、走行性能の向上につながります。
また、チューブラータイヤと同じように、リム打ちパンクは起こりにくいです。
小さい穴程度ならば、タイヤから空気が抜ける時にタイヤが縮み穴が締まるので、スローパンクになる傾向が高い。これは、タイヤの空気が一気に漏れないので、転倒の危険性が少ないという効果があります。
チューブレスタイヤのデメリット
- タイヤの取り付けが非常に困難
- クリンチャー用のホイールと比べて重い
チューブがないため、空気を逃がさないようにタイヤをしっかりホイールのリムに、はめ込まなければなりません。そのため、タイヤの取り付けが非常に難しい。
チューブがないので軽くなると思った方も多いと思いますが、内圧でタイヤを密着させる必要があるので、リムの強度が必要となり、クリンチャー用のホイールと比べて重くなる傾向があります。
まとめ
ロードバイクの走行性能を向上させたければ、まず始めにタイヤの交換から始めましょう。
高品質なタイヤは多少値段が高いですが、費用対効果は抜群です。
タイヤは装着方式の違いにより、「クリンチャー」「チューブラー」「チューブレス」の3つに分かれますが、自分の走りに合うタイプを選べば失敗は少ないでしょう。
どのタイプにすれば良く分からない場合は、一般的なクリンチャーから始めてみるのが無難です。
性能の高いタイヤでは、以下に示す走行性能の向上が期待できますよ。
- 加速が速くなる
- ペダリングが軽くなる
- 巡航速度や最高速度が速くなる
- スピードの維持が楽になる
- 坂道を楽に上れる
タイヤが変われば走りが変わるので、走りの変化を楽しみましょう。