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検討・考察・経験

ロードバイクのホイールの寿命は何年か、耐用年数の延命方法とは

ロードバイクのホイールの寿命とは

ロードバイクを楽しんでいると、ホイールを良い物に変えると、走りが劇的によくなるという話を聞いたりします。

すると、「へぇーそうなのか。だったらホイールを変えてみようか」と思ってしまうもの。けれど性能の良いホイールを知れば、十万円を越える物があったりしてビックリしますね。

また、今使っているホイールが気に入っていれば、ずっと使い続けたいと考えることもあるでしょう。そこで、気になるのがホイールの寿命です。

ホイールはそれなりに長い年数を使えますが、いずれ寿命を迎えます。これはホイールだけの話だけではなく、どの部品にも寿命はありますね。

しかし、扱い方によっては、ホイールの耐用年数を延命できますのでご安心下さい。

本記事では、ホイールの寿命と耐用年数の延命方法を説明します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 今使っているホイールをもっと長く使っていたい
  • ホイールの寿命について知りたい、又は興味がある
  • ホイールの耐用年数の延命方法を知りたい

ホイールの寿命とは?メンテナンス次第で寿命を延ばせる

ホイール

ホイールは、一般的に走行距離が20,000km以上走ったら交換時期だと言われています。これがいわゆる「寿命」ですね。

人によっては「けっこう長く使えるな」「それだけしか使えないの」と意見が分かれるところ。それは人によって、年間走る距離が異なるからですね。

年間2,000km走るならば10年は持つので、納得する人は多いかも。

しかし、年間4,000km走るならば5年しか持たないため、短いと感じてしまいます。個人的には、短いと感じているため、寿命の延命には真剣です。

性能の良いホイールは高級品なので、おいそれ買い替えできません。メンテナンス次第で寿命を延ばせるならば、真剣にならざる得ないですね。

反対に言えば、メンテナンスを全くしなければ、寿命が短くなるばかりなので注意しよう。

例えば、ブレーキシューに細かい金属片が刺さったままでブレーキをかけ続けていくと、リムの摩耗が早まり、寿命を縮める原因になる。

ホイールは、様々な部品(パーツ)で構成されています。

ホイール

詳しい話は後述しますが、ホイールを構成する部品には、主に以下の3つがあり、これらの寿命がホイール全体の寿命に影響を与えますね。(タイヤは、ホイールの構成部品とは違うため除く)

  • リム
  • ハブ
  • スポーク

特にスポークは、強く衝撃により折れたり、曲がったりしますので、そうなった場合は放置せず新しいスポークに張替えましょう。

ホイールは、自転車の足回りを支える大事な部品であり、走りの軽さそのものに大きな影響を与えます。

定期的にしっかりとホイールのメンテナンスを行ない、長く性能が発揮できるように努めましょう。

ホイールを構成するパーツ単位の寿命

リムの寿命

リムはホイールの外周部の部品でタイヤを取り付けるところです。

ロードバイクでは主にキャリパーブレーキを使用しているため、ブレーキシューでリムを挟む事でスピードをコントロールしています。

そのため、ブレーキをかける度にブレーキシューとリムの間で摩擦が発生し続けるため、リムが消耗する訳です。

ディスクブレーキの場合は、スピードのコントロール方法が異なるため、リムに与える影響は少ないよ。

また、段差などに勢いよくリムをぶつける事で、リムを痛める原因になります。

悪路
このような悪路を走ると衝撃が激しい

激しい衝撃により、リムが一目でわかるように変形する場合もあるし、特に問題がないように見えても全体に僅かに歪んでいる可能性があるため、リムに負担がかかる運転はやめましょう。

リムに負担をかけ過ぎるとリムの寿命を縮めるばかりだね。

リムの材質によっても寿命は異なるため、以下のリムについて説明します。

  • アルミリム
  • アルミにプラズマ電解酸化皮膜処理をしているリム
  • カーボンリム

アルミリムの寿命

アルミリムにあるブレーキ面(ブレーキシューと接する面)の凹みや溝は、ブレーキをかけ続けていくと少しずつなくなっていきます。

凹みや溝が完全になくなる頃がアルミリムの寿命です。

ブレーキシューはゴムだけど、アルミが全く削れないわけではないよ。

自転車の走り方やブレーキの仕方などにより、一概には言えませんが、アルミリムの寿命は走行距離が20,000~30,000km程度でしょう。

アルミにプラズマ電解酸化皮膜処理をしているリムの寿命

リムの寿命自体は、アルミリムより長いと予想できますが、アルミリムの上に表面処理をしているだけなので、実質的にはアルミリムと同程度と考えていた方が無難です。

プラズマ電解酸化皮膜処理とは、特殊な表面処理の事だよ。通常のアルミリムより摩耗耐性と強度が向上するね。

プラズマ電解酸化皮膜処理をしているリムは、通常のアルミリムと比較して、ブレーキングによるリムの削れが少ない特徴があります。

その特徴を持って、通常のアルミリムより寿命が長いと判断するのも決して間違いではありません。

電解酸化処理の黒くなっている部分は、ブレーキをかけた時、ブレーキシューに金属片や石などが付いていると剥げてしまう可能性があるね。

カーボンリムの寿命

カーボンリムは、リムが削られずブレーキューのみが削れる構造になっています。

ブレーキング時に金属片や石などの異物を挟んでいると、カーボンが削れていくよ。

特にカーボンリムで怖いのが熱による変形です。

ダウンヒルでブレーキをかけ続けていると、熱をどんどん持ち続け最後には、リム自体が変形してしまいます。

カーボンリムは、熱変形により寿命を迎えます。

ハブの寿命

ハブはホイールの中心部分にあり、ホイールを回転させるための部品です。

ハブの中にはベアリングが入っているため、回転性能を維持できます。

ベアリングの潤滑を良くするため、ベアリングにはグリスが塗布されているね。グリスは使用時間や使用状況に応じて劣化していくため、定期的にグリスアップが必要だよ。

自転車の走行中にハブは高速で回転しているため、ハブ内部のハブシャフトとベアリングに負荷がかかり摩耗します。

特にハブシャフトは、ベアリングとの接触で軸が痩せていきますね。

また、ベアリングは摩耗により、虫食いと呼ばれる錆が発生したりします。

虫食いとは、ベアリングに凹みや凹凸が発生することだね。グリスが古くなって潤滑材としての役割を失ったり、グリスが雨などで流れてしまうと発生する可能性があるよ。

そのため、ハブを分解して整備をしないと回転に抵抗が生じるようになり、進みの悪いホイールになります。

見通しの良い道

ハブの故障は、ハブ内部の消耗部品(ハブシャフトやベアリングなど)による寿命が大きいため、消耗部品の取り換えで対応が可能です。

通常のベアリングは、ステンレスを使っているので、走行距離が3,000~5,000km程度でメンテナンスをしておいた方が良いでしょう。

CULTベアリングは、グリスアップなどのメンテナンスは必要ですが、ほぼ永久的に使えると言われていますね。

スポークの寿命

スポークは、ハブとリムを繋ぐ部品です。

スポークの働きには、ハブに伝わった力をリムに伝えていたり、振動の吸収を行なったりしています。

スポーク自体にも当然寿命があり、材質により以下の走行距離で寿命を迎えると言われています。

材質走行距離備考
アルミ10,000~15,000km
カーボン20,000km
ステンレス30,000~40,000km衝撃をいなす特徴があるため寿命が長い

ホイールに強い衝撃を受けるとスポークが曲がったり、折れたりしますので、これも一種の寿命と考えて良いでしょう。

自転車に重い荷物を載せて長期間走り続けていると、荷物の荷重に耐えられずスポークが破断する可能性があるよ。

気になる?カーボンホイールの寿命

アルミホイールと比べて、特に高価なカーボンホイールの寿命は気になるところ。

先ほどアルミホイール(リム)については、走行距離が20,000~30,000km程度で寿命とお伝えしましたが、実はカーボンホイールも強い衝撃を受けたり、極端な熱変形がなければアルミホイールと比べても寿命は変わりません。

カーボンの特徴として、アルミなどの金属素材と違って、破壊強度は経年劣化ではほとんど変化しませんが、カーボン素材は炭素繊維を樹脂で固めて作られているため、この樹脂は経年劣化を起こします。

樹脂が劣化すれば、弾性率の低下につながりますね。

ヒビなどの破損以外にもリムがブレーキとの摩擦ですり減っていく要素がありますが、「カーボンはアルミなど金属と比べて、寿命が短いかも」と不安になる心配はありません。

ホイールの寿命の延ばし方

ホイールの耐用年数(寿命)の延命方法について、以下の3つを紹介します。

  • ホイールのメンテナンス
  • ホイールを使い分ける
  • ホイールのオーバーホール

それぞれの延命方法についてお話します。

ホイールのメンテナンス

ホイールの寿命を延ばすにあたり、最も重要なのがメンテナンスです。

具体的には、定期的に以下について行ないましょう。

  • リムの掃除や、ブレーキシューやリムのブレーキ面に異物があれば取り除く
  • ハブのベアリングにグリスを入れる
  • ホイールの振取りやスポークの張力を調整する

リムの掃除や異物の除去については簡単な作業ですが、グリスを入れるのは慣れが必要です。

また、ホイールの振取りやスポークの張力を調整するのは、高い技術力が必要になるため、自転車ショップへ任せた方が良いでしょう。

ホイールを使い分ける

複数のホイールを使い分けるのが最も簡単な対処方法です。

一つのホイールを常に使い続ているより、複数のホイールを使って消耗度合いを分散させるのは理にかなっています。

大会用や練習用、日常用などのように、用途別にホイールを用意しておけば、無駄になる事はないよ。

【ホイールの乗り比べにサイクリングへ出かけてみよう】

ホイールを使い分けて使っていると、自転車の乗り味の違いに気が付きますね。サイクリングへ出かけて乗り比べしてみませんか。下記記事では、サイクリングに最適なスポットを紹介します。

ホイールのオーバーホール

自転車ショップへ1年に1回のペースでオーバーホールを頼んでみよう。

オーバーホールとは、自転車から全ての部品を取り外して、それぞれの部品を洗浄、調整、点検などを行ない、元に戻す作業のことです。

オーバーホールにより、ホイールで異常が見つかったとしても新しい部品に交換したり、調整したりで対処するため、新品当時の性能に復活する可能性があります。

お財布に余裕があれば、できればホイールだけでなく、ロードバイク自体をオーバーホールする方が安心だね。

完組みホイールと手組ホイールでは寿命を迎えても対応が異なる

完組みホイールの場合は、寿命を迎えたら新しいホイールを購入することになります。

完組みホイールでも決して修理ができない訳ではないですが、ホイールの機種によっては、メーカー修理になる可能性が高いです。

手組みホイールの場合は、ホイール全体を変えるのではなく、ホイールを構成する部品を交換する事で、費用を抑えて復活できますよ。

手組みホイールは、使用する部品の品質や部品同士の相性、ホイールを組む人の力量により性能が全く異なるため、自分で組む技術に自信がないのであれば、絶対にプロにお任せした方が良いでしょう。

今は完組みホイールが主流ですが、部品ごとに修理が容易にできるメリットを生かすならば、あえて手組みホイールを選択するのもありですね。

まとめ

ホイールの寿命は、一般的に走行距離が20,000km以上走ったら交換時期ですが、ホイールを構成する部品ごとに考えてみると、寿命にバラツキがあります。

ホイールの寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスが大事であり、自分でできる事は自分で対処して、無理そうな事は自転車ショップへ依頼しましょう。

尚、ホイールだけでなくロードバイクのタイヤ、チェーンなどの消耗品やフレームにも寿命はありますので対処が必要です。

自分の愛車(自転車)が1日でも長く乗り続けられるように、定期的なメンテナンスを欠かさないよう努めましょう。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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